【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】 第4回 「オレンジ・キャピトルの謎」

ポスト

D.W.ニコルズの鈴木健太です。

今回は前回からの続きで、THE BANDの『Islands』というアルバムを中心に、“オレンジ・キャピトル”の謎について書き進めて行きたいと思います。浅くも深くも楽しめる“オリ盤”ですが、前回から今回にかけては、その中でもなかなかディープな世界へ踏み込んでいくのでご注意を…。


まずは前回のおさらいから。THE BANDの1975年発表の作品『南十字星』。USオリジナルとされる“オレンジ・キャピトル”盤には、レーベルのオレンジ色の濃いものが存在しました。聴いてみると音が太くてすこぶるいい! マトリクス(前回の解説参照)も、淡オレンジ(※注)よりも早いので、どうやらこれこそがUSオリジナルの1stプレスと思われます。

最初からマトリクスを見ればいいじゃないか、と言われそうですが、このマトリクスというやつは非常にやっかいで僕にも解らないことが多く、これだけで判断するわけにはいかなかったりもするのです。マトリクスに関しては簡単に説明できるものでもないので今回は特には触れませんが、この連載の中でまた取り上げられたらいいなと思っています。

(※ 注)…本稿では、レーベルのオレンジ色が濃いレアな“オレンジ・キャピトル”盤を「濃オレンジ」、僕が元から持っていた、よく見かける“オレンジ・キャピトル”盤を「淡オレンジ」と便宜上呼ぶことにします。
この記事をポスト

この記事の関連情報