映画、テレビ番組制作業界に対応したスタインバーグ社製業務用DAW「Nuendo 5」

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ヤマハは、Steinberg Media Technologies GmbHが開発したポストプロダクション、ライブレコーディング、オーディオレコーディングに特化した業務用DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)、スタインバーグ「Nuendo 5(ヌエンド5)」を2010年8月より発売する。

「Nuendo 5」は、新たに「Advanced Post, Live & Audio Production System(アドバンスド・ポスト/ライブ/オーディオ・プロダクション・システム)」と銘打ったNuendoの新バージョン(以前のバージョンは「Advanced Audio Production System」)。名前のとおり、ポストプロダクション、ライブレコーディング、オーディオレコーディングに特化した業務用DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)となっている。オーディオの素材を映像素材に同期させ配置するポストプロダクション作業に威力を発揮。さらに、映画、テレビ番組、ビデオゲーム、コマーシャル制作などの生産性を高め、エディター、エンジニア、クリエイターの創造性を引き出すソフトウェアになっている。

専用のハードウェアを必要としないDAWソフトウェアアプリケーションであるため、ユーザーはシステムを自由に構築可能。日々向上し続けるコンピューターシステムの進化の恩恵を簡単に得ることができるのもポイントだ。また、2010年2月に発売した専用シンクロナイザー「Nuendo SyncStation」を使えば、業務用ビデオデッキと高精度の同期を実現できるほか、「Nuendo 5」に「Cubase 5」と同等の音楽プロダクション用機能、ソフトシンセサイザーを搭載させるCubase Music Tools for Nuendo 5『NUENDO 5 EXPANSION KIT」も同時発売される。

「Nuendo 5」の大きな特徴は、ADR(Automated Dialogue Replacement、いわゆるアフレコ)作業用の統合されたツールセットを用意したこと。エンジニアは、柔軟なマーカートラックシステムなどを使って、レコーディングしたテイクを総合的に抽出し、管理することが可能だ。また、業界で一般的なビデオエディターが提供するCMX 3600 EDLリストや、インポート/エクスポートされたCSVフォーマットのスポッティング、ADRリストなどを読むこともでき、効率的に作業を進めることができる。映像再生では、QuickTimeをベースにした新しいネイティブビデオエンジンの搭載がトピック。パフォーマンスが向上しただけでなく、FireWireインターフェース経由のビデオのリアルタイムプレイアウトがWindowsでも可能になっている。

編集機能の充実もサウンドデザイナーにはうれしいところ。大規模なフィルムミキシングプロジェクト作業に対しても、強化されたミキサー機能、柔軟なルーティング機能を備え、充実したオートメーション機能で、異なるミックスバージョンを一度に作成することも可能だ。

プロジェクト内の複数のオーディオファイルを使い回すのに便利なのが「クリップパッケージ」という新機能。プロジェクト内の個々のオーディオファイルを好きな組み合わせで選択し、後から使用できる便利なパッケージとして保存することができるというものだ。また、カット作業で多用する「スクラブホイール」の精度と音質が向上したのもポイント。より簡単に正確な作業が行えるようになっている。さらに、「VariAudio」や「PitchCorrect」といったボーカルや楽器向けのプラグイン、「Surround Panner V5」や「REVerence」といったサラウンド対応や空間系の高品位なエフェクトも搭載している。

ライブレコーディング向けでは、キーコマンドによる操作やわかりやすいディスプレイなど、素早い判断が要求されるライブレコーディングでも快適に効率的な作業が行える機能と操作性を装備。プロジェクトの予備ハードディスクへのバックアップやレコーディングを保護するパラメーターなど高い信頼性の確保も考慮している。

互換性やパフォーマンスの面でもうれしい機能追加がなされている。ProToolsオーディオファイルとの互換はもちろん、マルチモノトラックとステレオ・インターリーブファイルの変換が一瞬でできるコマンドも用意。また、Microsoft Windows 7の64ビットにネイティブ対応、4コア以上に対応したマルチコアCPU対応により、ユーザーが必要とするパフォーマンスに合わせた自由なシステム構成に対応し、多くのトラック、プラグイン、巨大なサウンドライブラリを自由に扱うことができる。32ビットのVSTプラグインをネイティブ64ビットバージョンで使用することも可能。さらに、Microsoft Windows 7およびMac OS X Snow Leopardの最新のオーディオドライバーテクノロジーを最大限に活用しており、さまざまなサウンドカードに今まで以上に少ない遅延時間で対応する。

価格は通常版、アカデミック版ともにオープン。市場予想価格は通常版が250,000円前後、アカデミック版が130,000円前、「NUENDO 5 EXAPANSION KIT」は通常版が45,000円前後、アカデミック版が25,000円前後と、現行バージョンと同様になる見込み。

ヤマハでは、「Nuendo 5」について、一般向けのセミナーを東京・大阪で開催予定。また、6月16日・17日に大阪で開催される「サウンドフェスタ2010」、7月7日・8日に福岡で開催される「九州放送機器展」への出展も予定している。

◆Nuendo 5
価格:オープン
◆Cubase Music Tools for Nuendo 5 「NUENDO 5 EXPANSION KIT」
価格:オープン
発売日:2010年8月下旬

<バージョンアップキット>
・Nuendo 4から5へのバージョンアップ:44,800円
・Nuendo 4から5(Nuendo Expansion Kitを含む)へのバージョンアップ:69,800円
・Nuendo 2/3から5へのバージョンアップ:74,800円
・特別優待バージョンアップキット(※):7,980円
※2010年4月28日からNuendo 5発売までにNuendo 4を購入した人のみの特別優待版。発注には、Nuendo 4購入の領収書またはレシートの提示が必要。

◆Nuendo 5 製品詳細ページ
◆プレスリリース
◆ヤマハ
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