グスタボ・サンタオラージャ、タンゴの名匠達を語る
4月末日、『バベル』『ブロークバック・マウンテン』で、二度にわたるアカデミー賞作曲賞を受賞している音楽家グスタボ・サンタオラージャが、現在拠点としているLAから、自身がプロデュースした映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』について、電話インタビューに応えてくれた。
◆グスタボ・サンタオラージャ画像&映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』予告編
映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』は、タンゴの名匠達が1枚のアルバム製作を通し、一夜限りのステージを開催するまでの模様を追ったドキュメンタリーだ。
──『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』を製作した過程で印象に残っているエピソードは何ですか?
グスタボ・サンタオラージャ:今まで経験したことのないような、数々の素晴らしい瞬間に立ち会うことができました。現在は、クリックトラッカーを使用してレコーディングすることが当たり前になってしまっているのですが、タンゴの場合は、特に伝統的なタンゴの場合は、テンポが上がったり、下がったり動くので、クリックトラッカーは使えません。なかでもビルヒニア・ルーケさんが、「ブエノスアイレスの歌」の歌を収録したときのことはとても印象に残っています。まず、ガイド・ボーカルの収録を行ないました。実はあの曲には、自由な間がいくつもあって、オーケストラがボーカルのタイミングに沿って演奏しなくてはなりません。オーケストラの入るタイミングや出るタイミングは、彼女がどれだけ休止をとるかにによって変わってくるのです。まずガイド・ボーカルを録って、そのボーカルに沿った形でオーケストラの演奏を収録しましたが、その時私は彼女はどうやって歌を再度収録すればいいのだろうかと考えました。オーケストラが彼女に沿って演奏しているのに、その演奏に今度はボーカルを合わせるなんてことが果たして可能なのだろうかと。
──なるほど。
サンタオラージャ:翌日、スタジオにやってきた彼女に私は言いました。「とても難しいことに、昨日のあなたの歌に沿って演奏したオーケストラをバックにまた歌ってもらわないといけない」と。すると彼女は、まるで怒ったように私をみて、「私はワンテイクでやるつもりよ」と言ったのです。そして、まさしくそのテイクがアルバムに収録されているテイクなのです。彼女は宣言通り、1発で的中させました。なぜそんなことが出来たのか分かりません、私も今までこんな経験はしたことがありませんから。彼女の歌と歌の間とオーケストラの演奏が不思議とぴったりとはまりました。かつてないほどの経験でした。
──この映画の母国アルゼンチンでの反応はいかがでしたか?
サンタオラージャ:アルゼンチンではタンゴドキュメンタリー映画としては史上最大のヒットとなりました。タンゴのドキュメンタリーは2週間ぐらいしか上映されないことが多いのですが、この映画は何ケ月も上映され続けました。何万人もの観客に観てもらえて、大成功でした。ブラジルやギリシャでも、大ヒットしたそうです。ベルリン国際映画祭でプレミア上映されたとき、15分以上もスタンディングオベーションが起こり大盛況でした。
──あなたよりはるか年上のマエストロたちとの仕事はどうでしたか?96歳のマエストロが奏でるバンドネオンの音色を聴く時などはどのような気持ちでしたか。
サンタオラージャ:残念ながらガブリエル・クラウシさんは2010年に亡くなられましたが、彼は、昔ながらのバンドネオンの奏法を継承していた最後のバンドネオン奏者でした。映画に登場する他の奏者も含めて今日のバンドネオン奏者は、後に発明された演奏のテクニックを使用しています。自らの体重を利用して、楽器の音を出す方法が発明されたのです。ですから、彼らは必ず片足に楽器を乗せて体重を利用しながら演奏します。一方、クラウシさんの昔ながらの奏法は、小さいスツールに腰掛けて、両足は閉じたまま、楽器を両方の足の上にのせて弾くというものでした。体重を利用せずに彼自身の力で楽器を開閉させて音を出すので、良く知られている一般的なバンドネオンの音色とは一風異なり、ハルモニウムのような独特の音になるのです。しかしながら、彼の死をもって、この昔ながらの奏法は失われてしまいました。ひとつの時代が終わったと言えるでしょう。ですから、私は彼の演奏シーンを最後に挿入することがとても重要だと思いました。
──そうですね。
サンタオラージャ:この映画でフィーチャーしたかったことのひとつは、素晴らしい才能とタンゴという音楽の多様性です。もう一方で、高齢者の尊さというものも伝えたいと思いました。我々の住む社会はどんどん、若さを求める傾向にあり、残念ながら高齢者は蔑まされているようにも思えます。世界的な文化として、高齢者は社会の重要な役割を担ってきました。とても賢い存在として尊敬され、部族の人々などは高齢者に助言を求めたものです。我々の社会はそのことを忘れてしまいがちなような気がします。老齢の音楽家たちのバイタリティーやパワー、ほとばしるエネルギーといったものを伝えることが、この映画の重要な点になりました。また、私にとってもうひとつ重要だったことは、映画を観終わった人に、タンゴやタンゴの音楽家たちについてもっと知りたいという興味を抱いてもらうことでした。歳を重ねることが、アーティストにもたらすものを観客に理解してもらえたら、この映画の任務が果たせたと言ってもいいでしょう。
──街で出会った人々が「マエストロ!」と親愛の表情で駈け寄るシーンが印象的でした。
サンタオラージャ:確かにマエストロたちは皆とてもフレンドリーです。「マエストロ」とは、「マスター」という意味です。芸術や何かを極めた人という意味です。また、「先生」という意味もありますね。とても気さくな先生たちです。
──音楽界において、華々しいキャリアをもつサンタオラージャさんですが、こと映画音楽について、アカデミー賞の作曲賞を受賞したときの心境を教えてください。
サンタオラージャ:とってもとっても嬉しかったです。自分の作品がこうして認められて、自分はとても幸運だと思っています。たくさんの賞を受賞してきました。グラミーで15回、ゴールデングローブでも1回受賞しましたが、オスカーはやはり格別ですね。まったく別の生き物のような感じです。言葉で説明するのが難しいのですが。
──映画音楽において、影響を受けた作曲家や作品はありますか。
サンタオラージャ:私は様々なものに影響を受けています。あらゆるアートと文化にとても興味があるのです。本から影響を受ける場合もありますし、絵画や料理などから影響を受けることもあります。人間そのものからも影響を受けます。誰かの人生や、人生におけるある出来事など。あらゆる分野のものから影響を受けるのです。いま上海から帰国したばかりですが、上海でも様々なインスピレーションが得られました。建物から、小さな茶室に至るまで。たくさんのものから刺激を受けて、それが自然と音楽に反映されていくのです。好きな作曲家もたくさんいます。ニーノ・ロータやヘンリー・マンシーニ、バーナード・ハーマンなど。もっと最近の作曲家では、トーマス・ニューマンなどが好きです。
──あなたの母国アルゼンチンは、日本からもっとも遠い国ですが、アルゼンチンという国の魅力はどんなところにありますか。
サンタオラージャ:多様な景観を持つ、美しく国だと思います。また、とても面白い人口構成を持つ国です。多くの住民は、イタリアやスペインといったラテン系のバックグラウンドを持っていますが、他にも様々な文化を持つ移民がたくさん住んでいます。現在は、アジアからの移民もとても多いですし、大きな韓国のコミュニティーや中国のコミュニティーが存在します。また、非常に若い国でもあります。2010年は独立200周年ですが、私の母親が90歳になることを考えると、いかにまだ若い国かということに驚かされます。母親とさほど年齢が変わらないのですから。とても若い国で、多くの若者と同じように矛盾も抱えています。時に人々は世界一の国だと思ったり、時に世界で最も最悪な国だと思ったりします。多くの人が幼い時から、必然的に政治に携わることになるので、とても政治に敏感な国でもあります。まだ、若いけれども素晴らしい国で、今でもまだ成長を続けている国だと思います。
──この映画を観る日本の観客にメッセージをお願いします。
サンタオラージャ:日本にはすでにこの映画を楽しみにしてくれているお客さんが大勢いると思います。なぜなら、多くの日本人はタンゴへの愛があり、タンゴの音楽の素晴らしさを知っているからです。タンゴというジャンルやタンゴの音楽家たちについて、とても詳しいお客さんもたくさんいると思います。それとは反対に、タンゴにあまりなじみがなく、タンゴについて知らない人にもぜひご覧いただきたいと思っています。また、若者にもぜひ観てもらいたいです。この映画にとって音楽はもちろん重要な要素ですが、私は世代の異なる人の表現が、いかに刺激的で、今日においても現代的(モダン)かということを表現したかったのです。
映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』
2006年、ブエノスアイレスの最も古いレコーディングスタジオで、1940年代から50年代に活躍し、アルゼンチンタンゴの黄金時代を築いたスター達が感動的な再会を果たした。彼らはアルバム『CAFE DE LOS MAESTROS』に収録する名曲を歌うためにこの場所にやって来たのだった。60~70年もの演奏歴をもち、いまなお現役で輝き続ける、まさに国宝級とも言えるマエストロたち。時を重ね人生の深みを増した歌声が響くなか、彼らは激動の歴史とともにアルゼンチンに脈々と生き続けてきた、タンゴの魅力と自らの思い出を語り始める。なけなしの金で父が買ってくれたバンドネオン、街角のカフェから成功の階段をともに上った仲間たち、亡き師への変わらぬ熱い思い。彼らの人生のすべてがタンゴという3分間のドラマに刻まれていく。
6月26日Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
(C) 2008 Lita Stantic Producciones S.A. / Parmil S.A. / Videofilmes Producciones Artisticas Ltda.
◆映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』オフィシャルサイト
◆グスタボ・サンタオラージャ画像&映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』予告編
映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』は、タンゴの名匠達が1枚のアルバム製作を通し、一夜限りのステージを開催するまでの模様を追ったドキュメンタリーだ。
──『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』を製作した過程で印象に残っているエピソードは何ですか?
グスタボ・サンタオラージャ:今まで経験したことのないような、数々の素晴らしい瞬間に立ち会うことができました。現在は、クリックトラッカーを使用してレコーディングすることが当たり前になってしまっているのですが、タンゴの場合は、特に伝統的なタンゴの場合は、テンポが上がったり、下がったり動くので、クリックトラッカーは使えません。なかでもビルヒニア・ルーケさんが、「ブエノスアイレスの歌」の歌を収録したときのことはとても印象に残っています。まず、ガイド・ボーカルの収録を行ないました。実はあの曲には、自由な間がいくつもあって、オーケストラがボーカルのタイミングに沿って演奏しなくてはなりません。オーケストラの入るタイミングや出るタイミングは、彼女がどれだけ休止をとるかにによって変わってくるのです。まずガイド・ボーカルを録って、そのボーカルに沿った形でオーケストラの演奏を収録しましたが、その時私は彼女はどうやって歌を再度収録すればいいのだろうかと考えました。オーケストラが彼女に沿って演奏しているのに、その演奏に今度はボーカルを合わせるなんてことが果たして可能なのだろうかと。
──なるほど。
サンタオラージャ:翌日、スタジオにやってきた彼女に私は言いました。「とても難しいことに、昨日のあなたの歌に沿って演奏したオーケストラをバックにまた歌ってもらわないといけない」と。すると彼女は、まるで怒ったように私をみて、「私はワンテイクでやるつもりよ」と言ったのです。そして、まさしくそのテイクがアルバムに収録されているテイクなのです。彼女は宣言通り、1発で的中させました。なぜそんなことが出来たのか分かりません、私も今までこんな経験はしたことがありませんから。彼女の歌と歌の間とオーケストラの演奏が不思議とぴったりとはまりました。かつてないほどの経験でした。
──この映画の母国アルゼンチンでの反応はいかがでしたか?
サンタオラージャ:アルゼンチンではタンゴドキュメンタリー映画としては史上最大のヒットとなりました。タンゴのドキュメンタリーは2週間ぐらいしか上映されないことが多いのですが、この映画は何ケ月も上映され続けました。何万人もの観客に観てもらえて、大成功でした。ブラジルやギリシャでも、大ヒットしたそうです。ベルリン国際映画祭でプレミア上映されたとき、15分以上もスタンディングオベーションが起こり大盛況でした。
──あなたよりはるか年上のマエストロたちとの仕事はどうでしたか?96歳のマエストロが奏でるバンドネオンの音色を聴く時などはどのような気持ちでしたか。
サンタオラージャ:残念ながらガブリエル・クラウシさんは2010年に亡くなられましたが、彼は、昔ながらのバンドネオンの奏法を継承していた最後のバンドネオン奏者でした。映画に登場する他の奏者も含めて今日のバンドネオン奏者は、後に発明された演奏のテクニックを使用しています。自らの体重を利用して、楽器の音を出す方法が発明されたのです。ですから、彼らは必ず片足に楽器を乗せて体重を利用しながら演奏します。一方、クラウシさんの昔ながらの奏法は、小さいスツールに腰掛けて、両足は閉じたまま、楽器を両方の足の上にのせて弾くというものでした。体重を利用せずに彼自身の力で楽器を開閉させて音を出すので、良く知られている一般的なバンドネオンの音色とは一風異なり、ハルモニウムのような独特の音になるのです。しかしながら、彼の死をもって、この昔ながらの奏法は失われてしまいました。ひとつの時代が終わったと言えるでしょう。ですから、私は彼の演奏シーンを最後に挿入することがとても重要だと思いました。
──そうですね。
サンタオラージャ:この映画でフィーチャーしたかったことのひとつは、素晴らしい才能とタンゴという音楽の多様性です。もう一方で、高齢者の尊さというものも伝えたいと思いました。我々の住む社会はどんどん、若さを求める傾向にあり、残念ながら高齢者は蔑まされているようにも思えます。世界的な文化として、高齢者は社会の重要な役割を担ってきました。とても賢い存在として尊敬され、部族の人々などは高齢者に助言を求めたものです。我々の社会はそのことを忘れてしまいがちなような気がします。老齢の音楽家たちのバイタリティーやパワー、ほとばしるエネルギーといったものを伝えることが、この映画の重要な点になりました。また、私にとってもうひとつ重要だったことは、映画を観終わった人に、タンゴやタンゴの音楽家たちについてもっと知りたいという興味を抱いてもらうことでした。歳を重ねることが、アーティストにもたらすものを観客に理解してもらえたら、この映画の任務が果たせたと言ってもいいでしょう。
──街で出会った人々が「マエストロ!」と親愛の表情で駈け寄るシーンが印象的でした。
サンタオラージャ:確かにマエストロたちは皆とてもフレンドリーです。「マエストロ」とは、「マスター」という意味です。芸術や何かを極めた人という意味です。また、「先生」という意味もありますね。とても気さくな先生たちです。
──音楽界において、華々しいキャリアをもつサンタオラージャさんですが、こと映画音楽について、アカデミー賞の作曲賞を受賞したときの心境を教えてください。
サンタオラージャ:とってもとっても嬉しかったです。自分の作品がこうして認められて、自分はとても幸運だと思っています。たくさんの賞を受賞してきました。グラミーで15回、ゴールデングローブでも1回受賞しましたが、オスカーはやはり格別ですね。まったく別の生き物のような感じです。言葉で説明するのが難しいのですが。
──映画音楽において、影響を受けた作曲家や作品はありますか。
サンタオラージャ:私は様々なものに影響を受けています。あらゆるアートと文化にとても興味があるのです。本から影響を受ける場合もありますし、絵画や料理などから影響を受けることもあります。人間そのものからも影響を受けます。誰かの人生や、人生におけるある出来事など。あらゆる分野のものから影響を受けるのです。いま上海から帰国したばかりですが、上海でも様々なインスピレーションが得られました。建物から、小さな茶室に至るまで。たくさんのものから刺激を受けて、それが自然と音楽に反映されていくのです。好きな作曲家もたくさんいます。ニーノ・ロータやヘンリー・マンシーニ、バーナード・ハーマンなど。もっと最近の作曲家では、トーマス・ニューマンなどが好きです。
──あなたの母国アルゼンチンは、日本からもっとも遠い国ですが、アルゼンチンという国の魅力はどんなところにありますか。
サンタオラージャ:多様な景観を持つ、美しく国だと思います。また、とても面白い人口構成を持つ国です。多くの住民は、イタリアやスペインといったラテン系のバックグラウンドを持っていますが、他にも様々な文化を持つ移民がたくさん住んでいます。現在は、アジアからの移民もとても多いですし、大きな韓国のコミュニティーや中国のコミュニティーが存在します。また、非常に若い国でもあります。2010年は独立200周年ですが、私の母親が90歳になることを考えると、いかにまだ若い国かということに驚かされます。母親とさほど年齢が変わらないのですから。とても若い国で、多くの若者と同じように矛盾も抱えています。時に人々は世界一の国だと思ったり、時に世界で最も最悪な国だと思ったりします。多くの人が幼い時から、必然的に政治に携わることになるので、とても政治に敏感な国でもあります。まだ、若いけれども素晴らしい国で、今でもまだ成長を続けている国だと思います。
──この映画を観る日本の観客にメッセージをお願いします。
サンタオラージャ:日本にはすでにこの映画を楽しみにしてくれているお客さんが大勢いると思います。なぜなら、多くの日本人はタンゴへの愛があり、タンゴの音楽の素晴らしさを知っているからです。タンゴというジャンルやタンゴの音楽家たちについて、とても詳しいお客さんもたくさんいると思います。それとは反対に、タンゴにあまりなじみがなく、タンゴについて知らない人にもぜひご覧いただきたいと思っています。また、若者にもぜひ観てもらいたいです。この映画にとって音楽はもちろん重要な要素ですが、私は世代の異なる人の表現が、いかに刺激的で、今日においても現代的(モダン)かということを表現したかったのです。
映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』
2006年、ブエノスアイレスの最も古いレコーディングスタジオで、1940年代から50年代に活躍し、アルゼンチンタンゴの黄金時代を築いたスター達が感動的な再会を果たした。彼らはアルバム『CAFE DE LOS MAESTROS』に収録する名曲を歌うためにこの場所にやって来たのだった。60~70年もの演奏歴をもち、いまなお現役で輝き続ける、まさに国宝級とも言えるマエストロたち。時を重ね人生の深みを増した歌声が響くなか、彼らは激動の歴史とともにアルゼンチンに脈々と生き続けてきた、タンゴの魅力と自らの思い出を語り始める。なけなしの金で父が買ってくれたバンドネオン、街角のカフェから成功の階段をともに上った仲間たち、亡き師への変わらぬ熱い思い。彼らの人生のすべてがタンゴという3分間のドラマに刻まれていく。
6月26日Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
(C) 2008 Lita Stantic Producciones S.A. / Parmil S.A. / Videofilmes Producciones Artisticas Ltda.
◆映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』オフィシャルサイト