-異種格闘技対談-Ring【round2】第6回/若杉公徳(漫画家)

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-異種格闘対談-Ring【round2】第6回

GUEST 若杉公徳(漫画家) / 逹瑯(Vo) ムック

「今度ライヴ来て下さいよ。きっとネタの宝庫ですよ(笑)」逹瑯
「1回でいいから(ダイヴして)転がってみたいんですよね。でも、生きて帰れない気がする(笑)」若杉

逹瑯:休みの日ってあるんですか?

若杉:締め切り内で早めにやってしまえば、休みが取れるって感じですかね。

逹瑯:休みの日は何やってるんですか?

若杉:最近流行ってるっていう映画を見たり、そんな感じですね。逹瑯さんは映画とか見ます?

逹瑯:結構見ますね。よく見る方かな。

若杉:漫画もたくさん読んでいらっしゃるみたいですけど、読もうって思うきっかけって何なんですか?

逹瑯:俺は雑誌からですね、主に。あとは、好きな作家さんの新しいモノは必ず読むし、漫画喫茶とか行って、何巻も続いてる単行本を見つけて読むようにしてるんですよ。長く続いてるってことは面白いんだろうな、みたいな感覚で、初めて読んでみるとか。それでハマったりしますね。

――また嫌な選び方だな。

若杉:あははは。でも、的確な判断ですよね、それもね(笑)。

逹瑯:あと、ドラマになった原作本とかね。ドラマは見てないけど、ドラマになったってことは面白いし人気あんじゃない? 的な。

若杉:へぇ~。すごい。っていうか、漫画喫茶とか行くんですね。漫画喫茶なんか行ったら、“あ!”とかいわれちゃうんじゃないですか?

逹瑯:あははは。いわれたことないですよ(笑)。

若杉:街とか普通に歩くんですか?

逹瑯:歩きますよ(笑)。

若杉:キャーとかいわれません?

逹瑯:あははは。歩く街にもよりますよね(笑)。今日みたいに固い会社の集まってるような街では、道で寝てても何もいわれないですからね。

――別の意味で捕まるかもだけど。

逹瑯:あははは。たしかに(笑)。

若杉:すごいですね。ホント、まったく未知な世界だから興味深いです(笑)。逹瑯さんはちっちゃい頃からミュージシャンになりたかったんですか?

逹瑯:全然全然。ウチ、一家全員美容師なんで、なんか自然と美容師になりたいって思っちゃってたんですよね。まだ周りのみんなが具体的な夢とか持ってないのに、自分は美容師になるっていうはっきりした夢があるんだっていうことに、優越感があったというか(笑)。いまとなっては、その頃本当に美容師になりたかったのか? って思うと、そうでもなかったかもなって思うっていうか(笑)。で、高校2年の頃に文化祭で初めてバンドをやって、ハマっちゃったって感じですね。

若杉:へぇ。でも、いいですよね、ミュージシャンの方って、ライヴだと直に反応が解るから。

逹瑯:あぁ、そうですね、ライヴは直ですからね。そっか、作家さんは読者の反応を直に感じることってないのかぁ。どういう時に高揚感があるんですか?

若杉:コンビニとか本屋で、自分の描いた漫画を立ち読みしてくれてる人がいたときですかね。後ろからそぉっと覗いて、笑ってるか観察するって感じで(笑)。極めて地味ですけど(笑)。

逹瑯:あははは。

若杉:“あ! 笑った!”っていう。ある意味ライヴ感ですよね。

逹瑯:あはははは。“そのページ自信あったんだよ! よし!”みたいな(笑)?

若杉:そうそう(笑)。でも、みんな読むの早いんですよ。あんなに時間かけて考えたストーリーだし、あんなに時間かけて描いたのに、もう読み終わっちゃったの!? みたいな。

逹瑯:ですよね~(納得)。それ切ないっすよね(笑)。『デトロイト・メタル・シティ』は若杉さんの代表作になると思うんですけど、今後もやっぱりギャグ漫画でいく感じなんですか?

若杉:そうですね、自分的にはやっぱりギャグ漫画でいきたいですね。基本、シュールな笑いが好きなんで、そこは基盤にしていけたらいいなって思ってるんですよ。

逹瑯:そこってすごい難しいですよね。路線をずっと貫き通すのか、途中でまったく違うところにいくのか。たとえば、ヤンキー漫画が好きなヤツって、そのヤンキー漫画のスピリットが好きなのもあるから、漫画家さんもそのスピリットを持ってる人だって決めつけてるところがあると思うんですよ。漫画家であって漫画家として見ていないというか。その漫画のスピリット自体を崇拝してるとこがあると思うんですよ。だから、違う方向にいかれると、“え!? 違ったの!?”みたいに、がっかりしちゃうというか。

若杉:なるほどなるほど。

――なんか、また漫画評論家みたいなことになってますけど……。

若杉:あははは。面白いですよね(笑)。

逹瑯:いや、自分がそういう見方するからね、読んでる人も絶対そうだと思う訳。俺も実際、好きで読んでたギャグ漫画を描いてた人が、いきなり暗い漫画描きだしたときはビックリしたしね。“え!? そっちいっちゃうの!?” みたいな。でも、俺はそれはそれで好きだったから、読み続けてたんだけど、そうやって読み始めると、昔のギャグ漫画にも、その片鱗が見えてたっていう発見があったりして、それはそれで面白かったんだよね。だから、若杉さんの今後の作品がめちゃめちゃ気になって。

若杉:どういうのがいいですかね(笑)?

逹瑯:そうだなぁ~。若杉さんにはどうしてほしいかなぁ~。

若杉:意外な方向ではいきたいですね。“おっ、こうきたか”みたいな。

逹瑯:どうなるんだろ。ホント楽しみ。

――今度、背景のどこかに、この風貌の男子(逹瑯)を紛れ込ませておいていただけませんか(笑)。

若杉:あははは。分かりました(笑)。

――見付けます。“あ、逹瑯いた!”って(笑)。ところで、どうでしたか? リアル・デトロイト・メタル・シティの逹瑯は。

逹瑯:俺はメタルじゃないもの(笑)。

若杉:いや、カッコイイですよね! すごいなって思います。実は今、アシスタントが3人いるんですけど、1番古くからいる男の子が、ムックさん大好きなんですよ。

逹瑯:マジっすか。

若杉:作業してたときに、“CDかけていいですか?”って聞かれて、そのときかけたCDもムックさんで。

逹瑯:おぉ。若杉さんも今度ライヴ来て下さいよ。きっとネタの宝庫ですよ(笑)。

若杉:ホントですか? でも、1回行ってみたいなって思うんですけどね。すごそうですよね。なんか客席が沸騰してるみたいで、すごい迫力だなって。1回でいいから(ダイヴして)転がってみたいんですよね。でも、生きて帰れない気がする(笑)。

逹瑯:大丈夫ですよ、女の子が生きて帰ってますから(笑)。

若杉:じゃぁ今度行かせて下さい! ぜひ。

逹瑯:ぜひぜひ。俺も、今度ペン入れとか色入れの手伝いに行ってもいいですか? ファンクラブの会報で、そういうのやってみたいって企画を出したんですけど、なかなか“いいよ”っていってくれる人がいなくて(笑)。

若杉:全然いいですよ! ぜひ来て下さい。

逹瑯:マジですか! 行きます行きます! 今週はいつまでに原稿入れなくちゃいけないんですか?

若杉:今週は、週末までに。

逹瑯:え? 今日何曜日?

――木曜日。

逹瑯:ってことは明後日まで?

若杉:はい。あと2日後………。

逹瑯:マジっすか!? 頑張って下さいね!

若杉:ありがとうございます。

逹瑯:じゃぁ、また。ライヴで待ってます!

若杉:はい。ありがとうございました!

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【機材協力】

スピーカー「Evidence MM01A mhi(musical heart instruments)

・プレーヤー LUXMAN 「D-N100」
・アンプ LUXMAN 「SQ-N100」
・スピーカーケーブル SUPRA 「CLASSIC 6.0」
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