HARCO、ジャズを意識したアルバム『Lamp&Stool』

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最近では、草食系男子コンピ、森ガールコンピとして話題の“Sweet Voices”シリーズの監修も行なっているHARCOが、バンドスタイルのアルバムとしては2年8か月ぶりとなるオリジナルアルバムをリリースする。

◆HARCO画像

トッド・ラングレンやギルバート・オサリバンのようなエヴァーグリーンなメロディ、ネッド・ドヒニー等に代表される70年代のAORミュージックのフレイバー、ベニー・シングスやウーター・ハメルとも通じるジャズ~ボサノヴァ~ソウル~ソフトロック~ヒップホップなど様々なジャンルの音楽がクロスオーヴァーしたHARCO流のポップス。スタンダードなポップスが持つ上質さとHARCO特有のナチュラルで甘やかな声、何気ない日常の断片を切りとる確かな視線は本作も健在だ。

どこか普段着の様なリラックスした雰囲気が漂う日々の生活に寄り添うポップス。2009年秋に完成した自宅スタジオでレコーディングされた本作は、参加ミュージシャンにカジヒデキ、おおはた雄一、河野丈洋(GOING UNDER GROUND)、イノトモ、朝日美穂、和津実(Michiluca)などを迎え、HARCO自身がアレンジ、プログラミング、様々な楽器の演奏を手掛け、彼の多才ぶりが発揮されたセルフプロデュース作となっている。オリジナル作10曲の他、トッド・ラングレン「Be nice to me」、GOING UNDER GROUND「ハミングライフ」のカヴァーを含む全12曲、晴れた休日の午後に聴きたくなるようなアルバムの完成となった。

「ジャズは聴くものだと思っていた。まだドラマーだった高校生の頃に、ブルーノート東京でマックス・ローチを見ながら大口を開けていたときも、MySpaceページを立ち上げてステイシー・ケント宛にフレンドリクエストを送ったときも、エレクトリック・マイルスを聴きながら食器を洗っていた昨日も。あくまでも趣味として、ジャズのピアノを弾きながら、アドリブのソロが自在に弾けるようになりますようにと願っていた。流れ星にではなくて、流れては消えていく地上の時間のなかで。踏み込んだらもう、純粋に楽しめなくなってしまうかもしれない。自分が下手な絵を描き始めたら、美術館に行くのが少し辛くなるように。でも本当に好きなものがあって、道具(楽器)までそろっているのなら、やっぱり手を出さない方がおかしい。苦みばしったコーヒーは自分でいれるのがいちばん美味しいし、飽きのこないシャツをずっと着たくなったら自然とリペアし始める。そんな経緯でジャズを意識したアルバムを作ることした。こんな幼な声でも大丈夫と教えてくれたのはボブ・ドロー。2009年亡くなったケニー・ランキンのポップス/ジャズのバランス感覚も見習いたかった。それでもご安心を。レコードの溝にすぐはさまってしまいそうな不器用さは我ながら健在。いつもの歌をスポンジに染み込ませて、100年ものの大皿をいざ、洗うのだ。ゴシゴシ、、、。」──HARCO

『Lamp&Stool』
2010年8月25日発売
MTCA-3017 2,500円(税込)
1.Lamp&Stool
2.Two Tone
3.暮らしのアイデア
4.Twittin' Roll
5.Lucky Stone
6.いつも心にハンドブックを
7.夜の海とアンクレット
8.ハミングライフ
9.思いの丈
10.怒れる太陽
11.No Gravity
12.Be nice to me
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