アンジェラ・アキ、これまでの人生の喜怒哀楽を詰め込んだアルバム『LIFE』を語る

ポスト

アンジェラ・アキ NEW ALBUM 『LIFE』2010.9.8 in stores

これまでの人生=LIFEの喜怒哀楽、すべてを音楽で表現

デビュー5周年を迎えたアンジェラ・アキの
新たな幕開けにして原点回帰の一枚

INTERVIEW

集大成でありながら、これからの目標に向けての旅立ちの一枚

――そういう意味では今回、共作というのは大きかった?

アンジェラ:そうですね。今までは“共作したら負け!”(笑)みたいな思いがあったんですよ、自分の中に。シンガー・ソングライターなら全部自分で書かなきゃ!みたいな。でも例えばアメリカのシェリル・クロウだったりアラニス・モリセットだったり、いわゆるシンガー・ソングライターと言われてる人たちの歌って、実はほとんど共作で。しかもライナー・ノーツを見ると、2人じゃなくて5人とかで作ってるのもあるんですよね。要するに向こうの感覚は“1人より何人かで考えた方が良くなるんだったら、そっちの方がいいやん”“だよね!”っていう。ほんとに共作っていうのは楽曲を良くするためのものなんだ、っていうことに遅まきながら気がついて。それで、日本に帰ってからも西川(進)さんや河野(伸)さんと一緒に曲を作ったりしたんですけど。だから今回、ソングライターとしても自分の中で一皮むけた感じがすごいありますね。

――日本とアメリカで制作したことで、他にも再確認したり意識したことはありますか?

アンジェラ:今回、英語の曲を作る時、ある種の開放感があって、すごく楽しく作れたんです。だからこそ日本語の曲も、より日本語を大事にしたいなと思って。しかも日本語の曲は、どの曲を取ってもシングルになるっていう曲を目指して頑張ったんですよ。現に「なんでこれがシングルじゃないの!?」って、いろんな人に言われたりしてるんですけど(笑)。そういう意味では全く捨て曲がないアルバムにもなったなって。

――確かに。「Remember me」は泣けるし、「愛と絆創膏」は“うんうん、わかる!”と思ったし、タイトルチューンである「LIFE」は“「出会い」と「別れ」の間に真実がある”っていうフレーズにすごく納得できたし。

アンジェラ:“LIFE”はね、人生って言葉を思った時に、複雑だなと思ったんです。なんか明白じゃないというか、グレーだなって。一つの出来事にしても、それに対してムカついてる時もあれば、それがだんだん悲しみに変わったり、でも悲しかったのがいつのまにか“よかったなぁ”って思えるようになって、それがまたムカつきに変わったりっていう。そのグレーな感じをうまく一つの作品で言えたらなと思って。

――うん、そういった深い想いが伝わってきてハッとさせられました。あと「母なる大地」も優しく包み込んでくれるような大きな曲で。

アンジェラ:私の1stアルバムは『Home』っていうタイトルなんですけど、今回は最初にも言ったように、集大成でありながら、これからの目標に向けての旅立ちの一枚ということで、もう一度、故郷から旅立っていく曲を作りたいと思ったんですね。で実はこの「母なる大地」が一番、私が『LIFE』に込めた想いが入ってる曲でもあるんですよ。もう一度原点に返って、ここからどうするんだ今の私?っていう。過去を振り返って、未来を見てる、今の自分の気持ち……っていうのが入ってる曲なので。あと、これは“帰ってこれる曲”にもなったと思うし。私にとってすごく大事な一曲になりましたね。

――1曲1曲、そして全体を通しても、とにかくいろんなものがギュッと凝縮されてて、まさしく人生を感じさせる濃厚なアルバムになってますよね。

アンジェラ:そうですね。5年間作りたいと思ってたサウンド、楽曲、アルバムっていうものを、5年目にして作れて、すごく充実した思いがあります。で10月からは『LIFE』のツアーも始まるので、そこで新たな音楽を表現できたらいいなと思いますし、そこからさらに年末の武道館と大阪城ホールにもつなげていきたいなって。

――その武道館と大阪城ホールは、オール・リクエストのライヴになるんだとか。

アンジェラ:そうなんです。5周年最後の“ありがとう”っていう気持ちを込めて、キーワードは“お祭り”! 今までの武道館はいかにシンプルにやるかって感じだったんですけど、もうここまで来たら祭ろうぜ!みたいな(笑)。5周年やし、しばらく節目はないし(笑)、みんなで派手に祭りの気分でいこう!っていう。

――楽しそう! 5周年のハッピーな締めくくりになりそうですね。

アンジェラ:うん、本当に。年末だし、ひとしきり祝いきったら、さぁこれで来年からまた頑張ろう!って、本当に旅立てそうだなって思ってます。

⇒TOPへ戻る

この記事をポスト

この記事の関連情報