ポール・ウェラー「最近のフェスティヴァルは温和過ぎる」

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一時期、低迷期を迎えたこともあったものの、ここ数年で大ブームを迎えたUKのロック・フェスティヴァル。健全なイメージを売りに市民権を得たが、客層が変わり、かつてあったエッジーな雰囲気も消えうせた。これに違和感を覚えているミュージシャンも少なくないようだ。

UKロック界のゴッド・ファーザー、ポール・ウェラーもその1人。最近のフェスについてAbsoluteラジオのインタヴューでこう話した。「適当な表現が見つからないんだが、よりソフトになった。TVとラジオ中心って感じだ。エサをくれる手にかみつこうってわけじゃない。でも、事実だ」

「1996年や、俺らがグラストンベリーをやった1994年なんかとしか比べられないが、あの当時はもっと自由で、ジャムすれば観客はそれにのってきた。いまはもうちょっとグレーテスト・ヒッツ的なものが求められてると思う」

2010年のフェスティヴァル・シーズンは、今週末のレディング/リーズ・フェスティヴァルで大盛況のうち終わりを迎える。早くも2011年のチケット発売やそのために必要な登録受けつけをスタートしたフェスもあり、その反応は悪くないようだ。不況がアルバムの売り上げだけでなくギグのチケット・セールスにまで影響を与えつつあるともいわれるが、フェスティヴァル方面はまだ安泰なのかもしれない。

Ako Suzuki, London
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