SMELLMANは、声だけでやるロック・バンド

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とりあえず、音楽の好き嫌いというのは人それぞれだし、千差万別だし、違っていてあたりまえだし、どれが正しいとかどれが間違っているというのはないので、というか、そんなの決めようがないので、このスメルマンの音楽が好きじゃない、という人がいても、しょうがないと思う。それに対して、別に反対はしないし、反論もしない。ただし。もし「おもしろくない」と言われたら、猛然と反論したい。たとえ好き嫌いを別にしたところで、あくまで冷静に接したとしても、どう聴いてもおもしろいじゃん、これ!と断言できる音楽だからです。

◆SMELLMAN「曖昧VISION」PV映像
◆SMELLMANメッセージ映像
◆SMELLMAN画像


5人の男からなるロック・バンド。ただ、誰も楽器を弾かない。打ち込みとか、バック・トラックを使うとか、そういうことでもない。全部を声でやるのだ。であるにもかかわらず、ドゥーワップでも、アカペラでも、ゴスペルでも、コーラス・グループでもないのだ。いや、あるのかな。いやいや、やっぱり違う、聴くと明らかに。

つまり「声だけでやるロック・バンド」なのだ、このスメルマンは。ドラマーがいて、ベーシストがいて、ギタリストやキーボーディスト…じゃないけど、それに相当する、いわゆるバンドでいうところの「上物」担当が2人いて、そしてボーカリストがいる。知ってますか、ほかにそんな人たち。少なくとも、僕は知りません。で、そんな前代未聞なものだから、わけわかんない、もしくは難解な音楽かというと、全っ然そんなことない。敷居、超低い。確かにラジカルだしエッジィなものではあるけど、同時に、ベタといってもいいくらい下世話だし、超ポップだし、とっつきやすいものでもある。つまり、聴き手を選ばない。要は、確かにおもしろいんだけど、おもしろいだけではなくて、ポップ・ミュージックとして強い、ということだ。

あと、このCDもだけど、ライヴも相当おもしろいです。ステージに楽器もターンテーブルも何にもなくて、ただマイクを持った5人がいるだけで、足元にだーって並んだエフェクター(マイクにかかっているのです)をがんがん踏んで、声をどんどん変えながら、ばんばん歌っていくそのさまを初めて観た時は、「うわ、なんだなんだ、一体何が起きてるんだステージで」と、大変に混乱しました。もう慣れたので平気ですが。11月23日、渋谷O-CRESTでワンマンがあるので、ぜひ。

兵庫慎司/ロッキング・オン RO69
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