日本人のDNAを刺激する、熱く切ないタンゴの調べ

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6月26日に渋谷Bunkamuraル・シネマにて公開後、日本全国で大ヒットの上映となった映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』の大ヒットを記念し、新宿武蔵野館にて9月22日(水)、ラテン歌手=ロベルト・杉浦によるタンゴのミニLIVEショーが行なわれた。

◆映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』予告編映像

タンゴに惚れ込み、本場アルゼンチンで数多くの有名タンゴ歌手から直々にタンゴの歌唱法を習得。南米最大のテレビ番組に2年間レギュラー出演するなど、南米で知らぬ者のない国民的芸能人であったというロベルト・杉浦は、20年間にわたり本場ラテン・アメリカで活躍後、2009年日本に帰国。ラテン音楽の素晴らしさを日本中に伝える事を主軸にすべく活動をスタートさせ、いよいよ2010年6月にビクターエンタテインメントよりデビューした異色のシンガーだ。

映画に登場する6人ものマエストロたちとも現地で共演経験も持つロベルト・杉浦は、タンゴ2曲を映画の観客の前で迫力たっぷりに歌い上げ、観客は映画と共にタンゴの真髄に酔いしれる贅沢な時間を過ごした。


2010年に建国200周年を迎えたアルゼンチン共和国だが、日本でも記念イベントが各地で開催されているなかで、特に注目されているのが国民的音楽タンゴだ。タンゴは1960~70年代にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスの港町ラ・ボカ地区で、移民たちの間で誕生した音楽。日本でも1950年代に空前のタンゴブームが訪れたが、今再び日本でもタンゴブームが加熱中という。

8月31日にブエノスアイレスで開かれたタンゴダンス世界大会では、ステージ部門で優勝したのは鍬本知津子さん(42)とアルゼンチン人男性のディエゴ・オルテガさん(21)のペアだ。2009年、日本人として初めて優勝した山尾洋史さん&恭子さん夫妻(「サロン部門」)に続き、2年連続の日本人の快挙となった。そのほか同ステージ部門では、堤崎尚子さん&クリスティアン・ロペスさんのペアが3位入賞につけており、タンゴにおける日本人の存在感は、いまや世界にアピールするまでの揺るぎなきものでもあるのだ。

タンゴを踊るサロン「ミロンガ」も都内各所にオープンしており、戦後のタンゴブームを知る世代はもとより、若い男女の間でも人気急上昇中にあるタンゴは、その哀愁の調べと独特なリズムで日本人のDNAを刺激するのである。

映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』
全国順次、絶賛公開中
第58回ベルリン国際映画祭パノラマ部門出品
「CAFE DE LOS MAESTOROS」2006年ラテン・グラミー賞最優秀アルバム賞受賞
・監督/ミゲル・コアン
・エグゼクティブ・プロデューサー/ウォルター・サレス(『セントラル・ステーション』『モーターサイクル・ダイアリーズ』)
・プロデューサー/グスタボ・サンタオラージャ(『ブロークバック・マウンテン』『バベル』)
・出演:オラシオ・サルガン、レオポルド・フェデリコ、マリアーノ・モーレス、カルロス・ガルシーア他
・2008年/アルゼンチン/92分/1:1.85/カラー/ドルビーSRD&SR
配給/スターサンズ
配給協力/ビターズ・エンド
http://www.starsands.com/tango
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