X JAPAN、13年ぶりのシングル「JADE」は3月北米発売

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X JAPANが米EMIミュージック(EMIキャロライン)と3年間の契約(製造と流通権)を結び、3月15日に第一弾シングルとして「JADE」を北米で先行発売することが1月28日分かった。またYOSHIKIがパーソナリティーを務める「YOSHIKI RADIO」が北米の衛星ラジオ局「Sirus/XM」で2月にスタートする。バンドがシングル盤を発売するのは1998年の「THE LAST SONG」以来、13年ぶり。北米では初。東京都内でインタビューに応じたYOSHIKIは「アジアとヨーロッパについては今、話をしています。「BornTo Be Free」「I.V」と3曲をシングルで出して、その次にアルバム。年内には出したいですね」と思いを語った。

◆X JAPNA ライブ画像

X JAPAN、本格的な世界進出が始まる。世界への思いは1992年、米NYでHIDE(享年33)を含む5人で開いた世界進出会見で公表。HIDEの死、バンドの解散、復活を経て2008年末に世界ツアーをスタートさせたが、2009年に香港、台湾公演を成功させた後、持病の悪化から同年7月に頸椎(けいつい)つい間板ヘルニアの手術を行なったため活事実上の活動休止に。術後も手にしびれが残るなど再開は困難と思われていた。

血のにじむようなリハビリを乗り越え、活動を再開したのは2010年1月。身体が万全でないながらもロサンゼルスで5億円をかけたプロモーションビデオ撮影を敢行。8月にはシカゴで開かれた野外音楽フェスティバル<ロラパルーザ>に初出演した。国内の日産スタジアム公演を経て、9月から北米7都市を回ったツアーでは過労から倒れるハプニングも。しかし100以上のメディアに取り上げられ、また現地のファンの声に触れ、2010年10月10日に向かえた最終公演後には「夢の扉が開いた」と大きな手ごたえを感じていた。

次の一手と北米で先行発売する「JADE」は、1991年に発売したバラード曲「Say Anything」と同様、デヴィッド・キャンベルがアレンジを担当。現在プロモーションビデオで流れる「JADE」よりさらに音が重厚な仕上がりになっている。YOSHIKIはドラムに加え、アコースティック・ギターのサウンドをシンセでプレイするなど、そのサウンドへの傾倒は今も変わらぬYOSHIKIイズムに溢れている。

契約を結んだ北米EMIミュージックのドミニック・パンディシア副社長は「X JAPANはアメリカにて、本当のファンを作り上げている。私たちは、そんな彼らと共に、これからもっとたくさんのファンをつくることをとても楽しみにしている!」とコメント。YOSHIKIは、新アレンジの「JADE」のプロモーションビデオの制作も視野に入れているようで、「北米ツアーの映像や、権利を手に入れたロラパルーザの映像も取り込みたい」と意欲的。「南米とヨーロッパでもコンサートをしたいし、国内外の色々なフェスティバルにも出たい。X JAPANは基本的に破滅に向かっているけど、身体と相談しながら。…でも気持ち的には100回くらいコンサートをやるべきと思う。アメリカは競争が激しいので」と話した。

気になるラジオ番組については「アニメや歌舞伎など日本の文化を紹介したり、(自身が影響を受けた)KISSを呼んだりするのもいいかも」と新たな表現の場を心待ちにしているよう。1時間番組で、「The Boneyard」「Sirius channel19」「XM channel53」で放送を予定している。「Sirus/XM」はエンターテインメント、スポーツなど130以上のチャンネルを持つ一部有料のラジオ局。全米で2000万人以上が登録し、エミネムなど著名なアーティストも番組を持っている。プログラムの開始日など詳細は後日発表される。

情報解禁前日の1月27日昼過ぎ、YOSHIKIは自身のツイッター(簡易ブログ)で「Tomorrow, there will be an announcement of X Japan!!! Check it out!(明日、X JAPANの発表があるからチェックしてね)」とコメントを配信。ファンらはツイッター内で、「ツアー再開か?」「お金を貯めなくちゃ」を大盛り上がりに。待ちに待った楽曲発売に胸をなで下ろしただろうか。今後もツイッターを通じ、ファンに最新のメッセージが送られるはず。ラジオ情報、シングル続報など目が離せない。

取材・文:西村綾乃

「JADE」Written and Produced by:Yoshiki
Recorded by:X Japan(Vocals:Toshl, Guitar:Pata, Guitar:Sugizo, Bass:Heath, Drum and Guitar:Yoshiki)
Label:EMI North America
Orchestration:Yoshiki & David Campbell
Orchestra Recorded by:Steve Churchill
Engineered by:Stan Katayama, Ryan Boesch, Mike Ging, Yuji Sugiyama, Motonari Matsumoto
Mixed by:Andy Wallace
Recorded at:Extasy Recording Studios(LA), Capitol Records(LA), Sound City(Japan)
Mastered by:Stephen Marcussen

写真提供:Japan Music Agency

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