-異種格闘技対談-Ring【round2】第14回/Masato(coldrain)

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-異種格闘対談-Ring【round2】第14回

Masato(coldrain/Vo) / 逹瑯(Vo) ムック

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逹瑯:日本語歌詞は絶対無しではないんでしょ? ホント、無い物ねだりだよね、人間って。

――Masatoくんが、そんな逹瑯くんに「これは聞いておきたい」ということがあるそうですよ。

逹瑯:おっ。なになに?

Masato:ライヴ中、何考えてますか?

逹瑯:ライヴ中? 何考えてるかな? その時々なんだけど、たまにライヴ中、無敵状態になるときない?

Masato:あははは。ありますね(笑)。

逹瑯:あるよね! そういうときは、何を考えててもいいんだよね。

――考えてるの? 他のこと考えてたら歌詞とか飛んじゃうんじゃないの?

逹瑯:ううん。歌ってね、自転車こいでるのと一緒だからね。

Masato:へぇ〜。そういう感覚なんですね! それさすがですよ! それはデキる人の発言ですもん!

逹瑯:いやいや、新しい曲やるときとかツアーの最初の方っていうのは、歌詞にどうしても集中しちゃって余裕がなかったりするんだけど、その曲に慣れてきたりツアーも中盤になってくると、自転車こいでる感覚になんの。自転車って考えないでもこげるでしょ。自然と。そんな感覚になってくんの。だから他のことを考える余裕が出てくんのね。あ、今、上手に人がイないから俺そっち行こうかなとか。ここがこういうキメだから、こんな振りしてみよっかなとか、あそこらへんのお客さんが面白そうだから煽ってみよっかな、とかね。

Masato:へぇ〜。海外とか行っても同じですか?

逹瑯:う〜ん。海外はね、言葉が通じないから聴いてる人がどんな感覚で聴いてくれてるのかが計り知れないから、ちょっと不安になる訳。だから、余計に煽っちゃうんだよね。でも、言葉も限られてるからスムーズに煽れないし。だからね、最近は無理に煽らないようにしてんの。引き算。わざと紙に書いたメッセージを読んで、“通じた?”って聞いてみたりとかね。そういう方が盛り上がってくれたりするし、楽しんでくれてるみたいだから。無理に盛り上げようとして無駄に煽るのはよくないなって、最近思うようになった。だから、日本でのライヴとはちょっと感覚が違うのかもね。Masatoくんは英語話せるから全然平気なんじゃない?

Masato:いやいや。でも、俺、ムックの海外ライヴの映像見たことあるんですよ。逹瑯さんの海外でのMC、すごい良かったです。カッコ付けてないとこがすごい良かった。変に俺、外人目線で見ちゃったんですけど、すごい自然だったし等身大だったし良かったなぁって。

逹瑯:無理しないようにしてるからね。フランス語は難しかったけどね。ドイツ語も難しかった。通訳の人にね、“水を口にふくまないでうがいできる?”って聞かれて。それができれば大丈夫、上手く発音できるからって言われて、まずはそこから練習したからね。

Masato:大変なんですね。

逹瑯:そう。いいドイツ語教えてもらったんだよ! “ブルーディゲスアーシュロッホ”。言ってみ。

――ブルーディゲスアーシュロッホ。

逹瑯:“血まみれのケツの穴”っていう意味。

――………言っちゃったじゃないか(怒)!

Masato:あはははは。言っちゃった(笑)。逹瑯さんホント可笑しい(笑)。

逹瑯:ケンストゥミッヒノッホ! って通訳さんに言われたから、MCで言ってみたのね。そしたらそれがすっげぇウケて。

Masato:どういう意味なんですか?

逹瑯:なんかね、小学生んときの同級生とかに会ったときくらいに使う、“お! 俺だよ俺! 覚えてる? 久しぶりだなぁ!”っていうニュアンスの言葉らしんだよね。俺は、“みんな! 久しぶりだね! 元気だった?”っていうイメージで使ってたんだけど。お客さんは、チケット買ってムックを見に来てんのに、MCでいきなり“お! 俺だよ俺! 覚えてる? 久しぶりだなぁ!”って言われたもんだから、大爆笑って感じだったっていうね(笑)。

Masato:あはははは。それ最高ですね!

逹瑯:そうなの(笑)。距離がぐっと近くなった気がしたね(笑)。

Masato:いいですね、それ。でも、俺は、ずっと日本語と英語が話せたことで、ほとんど通じないってことを経験したことがなくて。だから、15歳の頃、旅行でヨーロッパに行ったとき、英語が通じなかったときは初めて言葉が通じない怖さを経験したんですよ。

逹瑯:お、そうなんだ!

Masato:マックで注文したら英語が通じなかったんですよ。ホント怖かったですね。1番最初に、自分はずっと日本で生まれて育ってきたから日本人っていう感覚だって言いましたけど、見た目が外国人なんで、逹瑯さんも最初に言われたように、“日本語ペラペラなんだね!”っていう感じて言われるんですけど、逆に海外に行くと外見がこうだから、英語を話せて当たり前っていう見られ方をするんで、なんか違った怖さがあったりもするんですよね。普通に話せるから、周りが大目に見てくれないというか。

逹瑯:なるほどね。それ解るわぁ。

Masato:アメリカのバンドが日本で活動してるって思われてたりもしてて。

逹瑯:歌詞は全部英語?

Masato:ですね。だから、たまに、アメリカのバンドと変わらないって叩かれたりもするんですけど。自分たち的にもちゃんと日本でやってる意味と、日本のバンドであるって言いたいから、海外でツアーやって確かめたいって思ってたりもするし、日本で新木場コーストとかワンマンでソウルドさせられるくらいのバンドになって、日本のバンドでありながら敢えて英語で歌ってるっていうところを個性にしていけたらいいなって思ってるんですよね。

逹瑯:なるほどね。悩みはあるんだね。そこにそんな想いがあったとはね。ただただ羨ましいって思ってたからね。そこにそんな苦労があったとはね。

Masato:そうなんですよ。そこは課題ですね。

逹瑯:日本語歌詞は絶対無しではないんでしょ?

Masato:そうですね。やっぱり日本でやっていく以上、ちゃんと歌詞や歌でも伝わるモノをやりたいですからね。

逹瑯:そうだよ。ホント、無い物ねだりだよね、人間って。でも、絶対に言えるのは、いろいろ経験した方がいいってとこだと思うからね。

Masato:はい。また一緒にライヴできたら嬉しいんで、ぜひ呼んで下さいね!

逹瑯:もちろん! またね!

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