小西康陽のソロ・プロジェクトPIZZICATO ONE、始動

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2001年3月31日ピチカート・ファイヴ解散から10年目にあたる2011年3月31日、午前0時ちょうどに、かつてのバンドリーダーである音楽プロデューサー小西康陽が、PIZZICATO ONE名義でキャリア初のソロ・アルバムをリリースすることが発表された。

◆PIZZICATO ONE画像

『11のとても悲しい歌』と題されたこのアルバムは、全編英語曲のカヴァー集である。ジョン・レノンの「イマジン」、映画『M★A★S★H』の主題歌「もしもあの世に行けたなら」などの名曲群が、編曲家・リミキサーとしても活躍する小西康陽の手によりどのように生まれ変わるのか、非常に興味深いところだ。

なお、1曲ごとにフィーチャーされる世界各国から参加した11人のヴォーカリストの面々にも注目だ。このために再集結したロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズをはじめ、ブラジルのマルコス・ヴァーリ、大御所ジャズ・ヴォーカリストのマリーナ・ショウなど、かつての渋谷系ファンを唸らせるベテラン勢から、オランダのウーター・ヘメルやスウェーデンと日本を股にかけて活躍するマイア・ヒラサワといった気鋭の面々まで、小西康陽の独特のアンテナにより選ばれた個性豊かな11人が参加している。

東日本大地震の影響により、アルバム完成は遅れているが、3月31日にリリースを発表したいきさつについて、小西はPIZZICATO ONE公式サイトで次のように語っている。

   ◆   ◆   ◆

小西康陽です。

この度の東日本大地震に被災された方々、またご家族やご友人をお持ちの方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

このような時期に、決して声高にご報告するような事柄ではありませんが、わたくしはこの度、はじめてソロ・アルバムを出すこととなりました。

昨年、当時契約しておりましたレコード会社の皆様からお話を戴いて、ソロ作品のことを考えたとき、何故か頭に降りてきたのは海外の楽曲をカヴァーするというアイデアでした。

そこで、お申し出はいったん辞退させて戴き、自分の所属する会社での制作、ユニバーサル・ミュージックの御協力でアルバムを作ることに致しました。

もちろん自分には歌う器量はありませんので、海外の歌手の方々に歌って戴きました。

ようやく全ての楽曲のヴォーカルが届いて、あとは楽器のオーヴァーダブを残すのみ、というところで先日の大震災が起きました。

そんなわけで未だアルバムは完成しておりませんが、本日はかつて自分が組んでいたバンド、ピチカート・ファイヴが解散してちょうど10年目に当たる日、かつてバンドと音楽を愛してくださったファンの方々はこの度の大震災の被災地にも、そして世界の様々な場所にもいらっしゃいますので、せめて現在こういう作品を作っています、ということだけでもお伝えしたい、と思いました。

ピチカート・ワン、という名義で作品を作っているのは、今回参加してくださったヴォーカリストや所属レーベルの方々、あるいは海外のリスナーの方々に、自分の名前を伝えてみたところで通じないだろう、と考えてのことで、これはやはり自分のソロ・アルバムである、と、少なくとも自身は考えております。

このサイトに掲載されているはずの雪景色は、今年2月の長野・菅平で撮影したもの。このとき、この美しい日本が大きな厄災に見舞われるなどとは、もちろん誰ひとり考えておりませんでした。

では、アルバムが完成しましたら、再びこの場所でお伝え致します。

2011年3月31日

   ◆   ◆   ◆

午前0時の発表とともに、Twitter上ではファンからの歓喜のコメントが多数アップされた。アルバムの完成を心待ちにしていよう。

PIZZICATO ONE『11のとても悲しい歌』
2011年5月25日発売
UCCU-1320 \3,000(tax in)
収録予定曲
・ワン feat. ロージー
・イマジン feat. マリーナ・ショウ
・ア・リトル・ビット・オブ・ソープ feat. ニコル・ウィリス
・アイ・ワナ・ビー・ラヴド・バイ・ユー feat. ウーター・ヘメル
・バン・バン feat. マイア・ヒラサワ
・ア・デイ・イン・ザ・ライフ・オブ・ア・フール feat. グウィネス・ハーバート~イフ・ユー・ウェント・アウェイ feat. マルコス・ヴァーリ

◆PIZZICATO ONEオフィシャルサイト
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