井手綾香、新曲では「想いを伝えるために何度もメールを書き直し送信する瞬間」を描く

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413曲もの候補の中からCMソングに抜擢され、口コミで広がりながらロングヒットとなっている楽曲「雲の向こう」。長澤まさみが大粒の涙をながしたあと、画面いっぱいの笑顔を見せるあのCMと言えばピンとくる方もいるだろうか。この曲を歌うのは、現在18歳の高校生シンガーソングライター・井手綾香。その伸びやかな歌声が持つパワーが今、多くの人の心を捉えつつある。

◆井手綾香 画像、「君からのメッセージ」「愛をつなごう」ミュージックビデオ

井手綾香は宮崎県串間市都井という、120頭もの野生馬が生息する自然豊かな土地で生まれ育った。

「私の家の前は海で、横を向けば田んぼ。後ろを振り返ると都井岬という国定公園の山なんです。学校の帰りに自転車でおっきな声で歌っても、家のピアノを思いっきり弾いても周りの事を気にしなくて大丈夫で、いつの間にか“歌うこと”が自然なことでした。」

小さな頃からおもちゃ代わりに家のアップライトピアノを弾いていた彼女は、いつしかオリジナルの曲を作り始めた。通学中に思いついたメロディを帰りまでに覚えていたら良い作品で、帰りの自転車では大きな声でメロディを口ずさみながら家へと向かう。“うたとピアノ”で綴られる彼女のスタイルはごくごく自然に生まれたのだ。

今年3月にリリースされたメジャーデビューミニアルバム『Portrait』は、彼女が弾き語りでレコーディングした音源を朝本浩文、小林建樹ほか名うてのアーティストらがピアノアレンジを手掛け、改めてスタジオで収録した作品。“うたとピアノ”だけで綴られた曲は、その音数の少なさからダイレクトに歌詞が耳に届く。収録曲「雲の向こう」がCMソングに起用されたのも、ここ最近のポップスの中では異質なまでのシンプルさが要因かもしれない。

そして5ヶ月を経た8月3日、セカンドミニアルバム『Portfolio』がリリースされる。今作も、本間昭光、Dr.kyOn、国府弘子、十川ともじ、ミトカツユキとバラエティに富んだアーティスト達がピアノアレンジで参加している。

「前作は“Portrait(自画像)”で今作は“Portfolio(作品集)”。この2作品で私の自己紹介をしたかったんです! 両方聴いて頂くと井手綾香って“こんな感じの人かな?”って思ってもらえるんじゃないかと。デビューしてからの5ヶ月は本当に濃密で、多くの刺激を頂いたことで、少しだけ自分の作品がこれまで以上に個性的なものになったと思います。だから今回は“Portfolio(作品集)”って。」

「ピアノアレンジで参加して頂いたアーティストの方々とのコラボレーションがホントに楽しく、刺激的で! 楽曲だけでなく、私の音楽に対する気持ちの部分をケアして頂いた本間さん。とにかくピアノの綺麗な旋律に惹き込まれてしまったDr.kyOnさん。国府さんはライヴ感を大切にされている方で、普通レコーディングではクリックというリズムをキープするメトロノームを使用するんですけど、一切使わずアイコンタクトだけでレコーディングしました。」

『Portfolio』収録の新曲、「君からのメッセージ」は18歳の今の自分にしか描けない曲。

「恋をした瞬間のトキメキ、想いを伝えるために何度もメールを書き直しようやく送信する瞬間の気持ちを表現しました。ちなみに3年前に通っていた中学校は全校生徒18名、同級生は5名。恋をしたら……全員にばれてしまうため、密かに恋心を閉じ込めてました(笑)」

そんな「君からのメッセージ」のミュージックビデオは、彼女が通った中学の音楽室で撮影されたという。

現在高校3年生。そう聞くと驚いてしまうほどの表現力を持ちながら、笑顔で話す彼女の瞳は吸い込まれるほどにキラキラ輝いて自然体。無限の可能性を秘めながら、着実に歩みを進めていく、アーティスト・井手綾香の今後が、楽しみでならない。


◆井手綾香からのコメント動画@宮崎県串間市都井
◆井手綾香 オフィシャルサイト
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