Metis、被災したピアノを修復して東北にエールを送る

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レゲエをルーツにした音楽を軸に活動を続けるシンガー・Metisは、これまで何度も東日本大震災の被災地を訪れていた。そしてその中で、修復不可能と言われ続けた宮城県七ヶ浜町の瓦礫の中に埋もれていたピアノを復活させた。9月21日に都内で新曲を発表する際、この「復活ピアノ」のチカラを借りて、被災地にエールを送る── 。

◆Metis、被災したピアノ 画像

それは突然のことだった。4月11日に、被災地支援のために七ヶ浜の街を歩いて入る時、視界に「それ」は入ってきた。民家の柱や屋根が幾重にも重なり、その前にポツリと置き去りにされた「被災ピアノ」。Metisとスタッフは、このピアノを発見した瞬間、「持ち主の方に届けて、同じ音楽に携わるひとりのシンガーとして、このピアノを通してチカラになりたい。」と、思い、行動に出た。

約半年の期間をかけて完全に修復できた「被災ピアノ」。持ち主であり、自ら被災した鈴木さん(ピアノ教室の先生)はこう語る。

「本当にこのピアノが直ったと聞いて感無量です。このピアノは高校卒業のときに音楽の仕事をするきっかけになったピアノなので、本当にライヴ当日を楽しみにしています。」

ライヴ当日は、宮城県七ヶ浜町から持ち主の鈴木さんも駆けつけて、被災ピアノとMetisのコラボに耳を傾ける予定だ。さらには被災した七ヶ浜町の子供たち、岩手県の大槌町の子供たちも参加し、Metisと歌唱する。

Metisはこれまでにも阪神淡路大震災で被災した神戸市長田区で4年連続フリーライヴを開催し、市内の小学校で命の大切さを生徒らに伝える特別授業を行なうなど「復興支援活動」を自らのライフワークとしている。また、11月2日には、3月にリリースした「人間失格」を、今、生きている人に「生きる事は素晴らしい」というメッセージを込めて、被災ピアノと子供達とのコーラスで再レコーディングした新バージョン「人間失格~生きる事は素晴らしいのです~」をリリースする。この曲は有線の問い合わせランキングで2ヶ月間1位にもなり、この曲を使った関連動画は動画投稿サイトなどで500万回再生と、大反響を呼んでいる。

「このピアノをもう一度音を鳴らす事ができたので、このピアノで被災地の子供達と一緒に歌いたいし、持ち主の方にも復活しましたと報告をしたいと思います。これからも楽しく、感動できるような音楽をこのピアノを通して伝えていければと思います。そして今回の新曲で、あらためてもう一度自分自身に問いかけて“生きる事は素晴らしいのです”と言う事を考えてもらえたらと思っています。」── Metis

◆Metis オフィシャルサイト
◆東北地方太平洋沖地震にまつわる音楽・アーティスト関連情報ページ
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