「人はひとりでは生きていけないということが、うれしく感じられた。」 Kiroro・玉城千春、ソロデビュー曲「神様」への想い
10月19日に「神様」でソロデビューをはたしたKiroroの玉城千春。彼女がこの作品をリリースするまでには、まさざまな出来事があり、想いが生まれていた。のどを痛めて歌えなくなっていたこと。結婚と出産。絢香みたいに歌いたいと、音楽塾「ヴォイス」の門を叩いたこと。そして震災……。玉城千春の「神様」への想いを訊いた。
◆玉城千春の画像、「神様」ミュージックビデオ
◆ ◆ ◆
── ソロデビュー・シングルの「神様」。聴いていると気持ちがあったかくなるのに、一緒に歌うと涙がボロボロと流れてきてしまうという不思議な曲でした。
玉城:
ありがとうございます。自分にとっても挑戦がたくさん詰まってる曲だったんで、とてもうれしいです。
── その挑戦は、「歌うこと」に対して?
玉城:
いろんなことにですね。Kiroro時代にのどを痛めてから、歌うことに対して自信をなくしてしまった自分がいて。歌えない自分になんの価値があるのかと思いながら、ふさぎこんで生活をしてたんですね。その後、沖縄で活動をしたり、結婚して子供にも恵まれたりもしたんですが、どこか私であって私ではないような気分で。
── それまで、人生の中心が「歌」だったからなんでしょうね。
玉城:
10代のころから、歌うことで、すべてが成り立っていたような感じだったので、そこでの自信をなくして、どうしていいのかわかんなくなっちゃったんだと思う。
── それが、また「歌いたい」と思えるようになってきたきっかけは?
玉城:
2008年にKiroroの10周年を記念した活動をしていたんですけど、そこでも自分がイメージしたように歌えなかったんですね。ただ、前と違ったのは「このままじゃイヤだ」って思う気持ちが強くなってきたことだった。その後、3人目を妊娠したときに、この子が産まれるまで出来ることは限られてるんだから、自分がどんなボーカリストになりたいのか、どんな曲を書きたいのか具体的に考えてみようと思ったときに思い出したのが、絢香さんの伸びやかな歌声だったんです。あんなふうに歌ってみたいと思って、音楽塾「ヴォイス」に通い始めたんです。
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