秋葉原でSONARの魅力を体感!相沢舞も出演したローランド<SONAR PREMIUM DAY 2011>レポート

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ローランド主催によるイベント<SONAR PREMIUM DAY 2011>が10月15日に東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催された。

Cakewalk by RolandのDAWソフトウェア「SONAR」の魅力を、多彩なゲストを迎え、デモンストレーションやセミナー、展示をまじえ紹介する毎年恒例のイベント。6回目となる今年も会場は前年と同じベルサール秋葉原。開場前から行列ができる盛況ぶりも前年同様だ。

会場は、入り口付近が展示スペース、その奥にセミナーが行われるメイン・ステージで構成。また、入り口付近に設けられた道路に面したフロント・ステージには、道行く人も気軽に足を止めて見られるデモンストレーションを展開。多くの人が集まっていた。


▲12時30分の開場を前に来場者による行列ができた開場入り口の様子。先着でプレゼントがあるということで、毎年恒例の光景だ。今年は100名にSONAR X1オリジナルTシャツをプレゼント。ほかにもアンケートに協力するとSONARグッズがもらえる。

▲道路に面したフロント・ステージで行われた関秀樹氏による「VS-20デモンストレーション」。マルチエフェクター+オーディオインターフェイス+音楽制作ソフトで構成されるギタリストにオススメのシステム「VS-20」で繰り出される迫力のギターサウンドが、道路をはさんだ向こう側まで鳴り響く。

●SONAR X1 PRODUCTION SUITE Special Preview


▲冒頭にはCakewalkの創設者でCEOのGreg Hendershott氏がビデオメッセージで登場。「これからSONARを使ってみようとする方も歓迎します」とコメント。
メイン・ステージのセミナー一発目は、CakewalkのRobin Kelly氏、Brandon Ryan氏によるセミナー。12月発売のSONARシリーズの最新作かつ最上位バージョンとなる「SONAR X1 PRODUCTION SUITE」を使った音楽制作を実践。2010年に登場したSONAR X1に数多くの機能が追加されたバージョンだが、セミナーは「SONAR X1」の概要もわかる構成。キーボード演奏のレコーディングを交えたプレーヤー向けと、楽器演奏なしでサンプルをメインに制作するトラックメーカー向けの2種類の制作方法が紹介された。新機能をメインに紹介するというよりは、SONARの機能を使えば簡単に音楽が作れるということがをかりやすく解説するSONAR未経験者にもうれしい構成だったのが印象的。

複数のエフェクトを組み合わせたプリセットを使うことでサウンドメイキングが手軽に行える点や、トラックテンプレートによりソフトウェアシンセやエフェクトを含む楽器ごとのセッティングが容易にできる点をアピール。おもにドラムトラックに使われるステップシーケンサーの使用法では、フィルエブリーという機能で4つ打ちなどが簡単に作成できることや、1小節のフレーズを作り、音程を変えられるピッチマーカーで曲を展開させるという目からウロコなベーストラックの作り方も披露。既存のWAVEサンプルの再生をポン出しの要領でレコーディングできるマトリックスビューもSONARならでは。


▲CakewalkのRobbin Kelly氏(左)、Brandon Ryan氏(右)がそれぞれ異なる音楽制作方法を順を追って解説。その場で曲ができていく過程が紹介された。

▲エフェクトなどの各種セッティングは画面右のプリセットから選ぶだけで完了。自分でお気に入りのセッティングを作って使いまわすことも可能。


▲マトリックスビューでは、キーボードコントローラーのA-PROのパッドを使ってWAVEサンプルを再生。サンプルも楽器感覚で演奏できるのだ。

▲ギター録音も実践。FX Chain 2.0を用い、SONAR収録のアンプシミュレーターのGuitar RigやEQを組み合わせたエフェクトを一発でスタンバイできる。

新機能では、ProChannelの最新モジュールであるSoftubeモジュールでベースのサウンドメイキングを行ったり、PC4K S-Type Expander/Gateモジュールでサウンドにパンチを加えるなど、その即戦力ぶりをアピール。ギターサウンドの処理には、複数のプラグイン・エフェクトのルーティングを1つのマルチ・エフェクトとして使用可能にするFX Chains 2.0も活躍。こちらもプリセットから簡単に設定できる。また、トランス系のサウンドに威力を発揮するシンセ「Z3TA+」(ゼータ)は「Z3TA+2」にバージョンアップ。新音色の魅力もしっかり聞かせる。セミナーのラストには、SONARで制作したトラックとビデオを組み合わせる手法も紹介された。


▲新バージョンのソフトシンセZ3TA+2。新フィルター、モジュール化されたウェーブ・シェイパーなおでより柔軟なサウンド・メイクを実現。新パッチも1000種追加。

▲各トラックにビルトインされたProChnnelにはPC4K S-Type Expander/Gateモジュールが追加。伝説のラージ・コンソールのサウンドが再現できる。

●SONAR X1 サウンド・メイキング・セミナー&ライブ

DY-Tの演奏で幕を開けたサウンド・メイキング・セミナー。声優の相沢舞を迎えてSONAR X1によるアレンジやサウンドメイクの手法を解説。楽器ごとのEQのセッティングの具体的な例なども紹介。続いて、相沢舞のボーカルをステージ上で録音、SONAR X1のV-Vocal機能でピッチ(音程)やタイミングの補正を行うデモも。「人前で修正されるの度胸がいりますね」といいつつも、ほぼ修正不要でエディット完了。さらにビブラートを加えたり、録音済みの主旋律パートから同じくV-Vocalで音程を変更してコーラスパートを作成するデモも。自由自在にボーカルをエディットできるSONAR X1のアドバンテージを存分に体験させてくれた。そして、ラストはDY-Tの演奏と「あまり人前では歌わない」という相沢舞のボーカルによるライブでしめくくった。


▲野中勇希・野村真生・YUMIKO による音楽制作ユニットDY-Tの3人にギタリストの井口慎也氏を迎えたライブでスタート。

▲セミナーには声優の相沢舞さんが登場。冒頭では「テクノスクール」で共演の松武秀樹氏のビデオコメントも。ステージ上ではボーカルのレコーディングを実践。


▲セミナーは、音楽制作初心者の相沢さんにもわかりやすい解説で進行。

▲サウンドメイキングでは、楽器ごとのEQのポイントも実例を交え解説。


▲ボーカルの音程、タイミングの修正のほか、コーラスも作れるV-Vocal機能はSONAR X1 STUDIO、PRODUCERに収録。

▲最後はDY-T featuring 相沢舞によるライブ。レコーディングでも歌われたaccessの「夢を見たいから」を。







●SONAR X1リミックスセミナー

最後のセミナーは12月に発売となるWindows/Mac用ソフトウェア「R-MIX」についてのローランドスタッフによる解説からスタート。音程を変えずに速度を変えたり、ステレオミックスされた既存楽曲から特定のパートのみを消す・抜き出すことがいとも簡単にできる点が来場者を驚かせた。これらの機能は耳コピーにも威力を発揮。ギターの音を聞き取るのに邪魔なオルガンの音を消す(ディープ・パープルの「ハイウェイ・スター」を使用)、ギターパートを消してマイナスワンを作成、それに合わせて演奏するといったデモが披露された。パソコン版のほか、低価格が魅力のiPad版もリリースされる。どちらも要注目のソフトウェアだ。


▲「R-MIX」でCD音源を再生。画面左がすべてのパートを再生した状態。中央上の範囲を選択、INSIDEとOUTSIDEでそれぞれボリュームを調整すると、ボーカルのみ(画面中)、バッキングのみ(画面右)の音が聞ける


▲R-MIXでオリジナル音源からギターソロの音を消して、自身のプレイを加える。マイナスワンによる練習がカンタンにできる。再生速度を変えれば速弾きもバッチリ聞き取れる。

▲パソコン用に加えてiPad版も登場。CPUパワーの制限から再生速度の変更はできないほか、WAVEファイル出力も未対応だが、低価格なので気軽に楽しめること間違いなし。

続いて登場したのが、TakachenCo.&C.Sayid(Blind Loop Master/The LASTTRAK)の2人。アニソンをはじめ数々のリミックスを制作しているという兄弟ユニットの彼らがSONARを使った制作方法を披露。原曲のトラックはEQでキックなどの余計な音を消す、ベースやシンセにはSONAR収録のPentagonやZ3TA+を使用、2トラックでレイヤーさせて厚みを出す、サンプルをチョップ(切り刻む)してグループクリップ化してBPM変更に追随させるといった具体的な手法を公開した。また、「R-MIX」についてリミックス制作時の音ネタ抽出に活躍するだろうと期待を述べ、「既存の楽曲を素材にすれば楽器が弾けなくても曲が作れる」「いろんな楽しみ方あるのでSONARでリミックスを試してみては」とセミナーをしめくくった。


▲リリースされたCD制作で使われたSONARのプロジェクトの画面を公開。リズムはWAVEファイルを貼りつけて制作していることなどが語られた。

▲ベースなどに多用しているというSONAR X1 STUDIO以上のグレードに付属するソフトウェアシンセPentagon Iの画面。

●最新製品に触れる充実の展示

展示スペースにはSONARシリーズをはじめCakewalkブランドのオーディオインターフェイス、Rolandブランドの楽器、レコーダーがずらり。セミナー間の空き時間はもちろん、終了後も多くの来場者が実際に新製品に触れられる貴重な機会となった。


▲ハンズオンコーナーのメインはもちろんSONARシリーズ。キーボードコントローラーのA-500PRO、オーディオインターフェイスOCTA-CAPTUREで音出しもOK。

▲こちらはA-300PROとQUAD-CAPTUREとの組み合わせ。左の小型アンプはMOBILE CUBE。ソフトウェアシンセのサウンドも体験可能な状態でスタンバイ。


▲オーディオインターフェイスも各種展示。DUO-CAPTURE、TRI-CAPTUREなど、必要な入出力数に応じて選択可能なラインナップが揃っている。

▲ボイスレコーダーではR-05に加え、注目の新製品6ch同時録音可能なR-26がオプションとともに展示。


▲すでに発売済みのエントリーグレードのMUSIC CREATAOR 6は、相沢舞さんがナビゲートするビデオ・マニュアルや曲づくりガイドが付属する低価格パッケージ。

▲セミナーでも注目を集めたR-MIXも実際に操作できる状態で展示。発売前にその実力と操作のカンタンさが体験できる貴重な場に。


▲シリーズの最高峰SONAR V-STUDIO 700。19イン/24アウトのラックマウントタイプのI/Oと、100mmモーター・フェーダーを備えたコントロール・サーフェスで構成。

▲ギタリスト向けのエフェクター内蔵ハードウェアパッケージVS-20と、8イン/6アウトでスタンドアローンでの録音も可能なV-STUDIO 100も展示。


▲シンセの原点に戻り、太いサウンドとわかりやすい操作で音作りの楽しさが味わえるコンパクトなシンセGAIA SH-01。パソコンでの音づくりも楽しめる。

▲わかりやすい操作のソフトと専用コントローラーをパッケージした映像編集ツールビデオキャンバスDV-7Gは、ミュージックビデオの制作にもぴったり。


▲インターネットを使って楽しくドラム練習ができるVドラム・フレンド・ジャムは、2011年度グッドデザイン賞を受賞したソーシャル・ツール。

▲イベントの模様は、展示スペース内に設けられたスタジオからUSTREAM中継された。使用機材ももちろんローランド製品。


▲メイン・ステージの終演後は出演者が揃って本イベント恒例の大抽選会。SONARグッズやローランドグッズが多くの来場者にプレゼントされた。

▲フロント・ステージではメイン・ステージ終了後も熱演が続けられた。写真は篠田浩美+坂本彩+KEIKIによるMUSIC CREATOR 6+LUCINAのデモンストレーション。

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