「城南海」のよみかたVol.11「城南海がナビゲート 新しい発見がいっぱい!奄美大島の旅」

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GW・夏休みと、これから旅行を楽しむ季節がやってきます。今回は、城南海さんの出身地である奄美大島にフォーカス。初めて旅行をする場合、どうやって行くの?どこが観光スポット?旅行中気をつけることは?など、さまざまな疑問が出てくると思います。そこで奄美大島の観光大使でもある城さんに、気になる旅の情報をたっぷりお伺いしました。

◆城南海 画像

「台風銀座」もあるけれどベストシーズンはやっぱり夏

──まずは、大学卒業おめでとうございます! この4年間はいかがでしたか?

城南海:大学1年生の冬にデビューして以来、皆が支えてくれたから、無事に卒業できたんだと思います。以前、先生が「大学の4年間は、人生の尺度になりますよ」とお話しされたんです。大学生活を終えて、つくづくその通りだな、と実感しました。

──卒業まで、ときには大変なこともあったのではないでしょうか?

城南海:大学2年生のとき、ちょうどシングルの2作目を出したころは、毎日キャンペーン、という日々が続きました。キャンペーン先から新幹線で東京に戻って、そのまま学校に行ったりしていて。さらに、大学も2年生のときが一番忙しかったんです。家には帰って寝るだけ、という感じだったので、そのときがもっとも大変だったと思います。でも3年生の前期まで頑張ったら、そのあとはスムーズにいくようになりました。逆に、友だちは3年生から4年生にかけて、就職活動と実習と卒論が重なっていたから「みんなの方が大丈夫かな?」と心配でしたね。

──城さんもクラスメイトの皆さんも、時期は違っても、それぞれ大きな壁を乗り越えられたのですね。

城南海:みんな無事に卒業することができて、良かったです。大学の友だちは、3月に行なった東京タワーでの CLUB333 Wednesday Liveにも来てくれたんですよ。お互いに忙しいけれど、また集まろうね、なんていう話をしています。

──これからまた、新しいスタートとなりますね。

城南海:はい。今までずっと学校がある生活だったから、4月からは気が引き締まります。

──さてGWも控え、まさに旅のシーズンスタートという時期。今回は城南海さんのルーツである奄美大島について「初めて観光しよう」と思っている人向けに、いろいろな情報を教えていただこうと思います。まず奄美を訪れるベストシーズンについて伺いたいのですが、やはり夏でしょうか?

城南海:きれいな海の景色を見るのならば、やはり夏ですね。夏は晴れる確率も高いですし。奄美大島は、日本で日照率が一番低いんですよ。

──えっ? そうなのですか!

城南海:曇りと雨が多いんです。冬は奄美大島で観光ガイドをしている父に言わせると、晴天率は3割みたいですよ。私も奄美大島に住んでいるときを思い返すと、確かに曇りが多かったように思います。亜熱帯気候だから、しょっちゅうスコールもありました。天気が変わりやすかったと思います。

──ただ、夏だと台風もたくさんやってきますよね。

城南海:そうですね。「台風銀座」と言われていますし。でも台風さえ来なければ、夏がもっともきれいな景色を楽しむことができます。冬の気温自体は10℃くらいなのですが、海風が強いので、意外に寒いと思います。

──行き方としては?

城南海:東京からですと、直行便は一日一便(JAL)。鹿児島を経由すれば、何便かありますけれど。船旅が好きな人は、船も良いかもしれないですね。価格も飛行機より抑えられます。ただし、東京~奄美は40時間です(笑)。

──奄美空港はどんな感じでしょうか?

城南海:こじんまりしていますけれど、荷物を受け取る場所には水槽があって魚がたくさん泳いでいたりして、最初から自然が迎えてくれます。そして空港の周りが海なので、降り立つときに海が見えて、とても美しいですよ。

金作原原生林、大浜海浜公園、土盛海岸…海と森の美しさを堪能できるおすすめスポット

──奄美大島は、北部と南部で地形が違うんですよね。

城南海:地図を描きましょうか(サラサラと奄美大島の地図を描く城さん)。奄美大島の中心地は名瀬で、ここにお店や銀行、宿泊施設が集中しています。そして私のシングル「太陽とかくれんぼ」のMVを撮影したのが土盛海岸(ともりかいがん)です。

──2009年の皆既日食を収めたミュージックビデオは、土盛海岸で撮影されたのですね。観光で訪れるとしたら、どんな場所がおすすめですか?

城南海:あまやる岬は360度海を見渡すことができて、絶景スポットです。小さいころから私がよく行っていたのは、名瀬の近くにある大浜海浜公園。夕日が沈むときが美しいんですよ。あと、観光ガイドの父の案内スポットである金作原原生林(きんさくばるげんせいりん)やマングローブは有名です。

──金作原原生林には、樹齢100年以上の巨木が生い茂っているそうですね。とても気になります。

城南海:ほかにも古仁屋という場所では、水中観光船が出ているので、それに乗る人が多いですね。また奄美大島のすぐそばにある加計呂麻島も、船ですぐに行けます。映画『男はつらいよ』で使われた、でいご並木がありますね。

──見どころはいっぱいですね! ちなみに城さんにとって、とくに好きな場所は?

城南海:うーん、悩みますね(笑)。土盛海岸は北部で人が少ないので、貸し切り状態みたいな感じできれいな海だし。幼いころ、ずっと行っていたから大浜海浜公園も思い出深いです。あと、島の中南部に滝があるんですけれど、そこも好きですね。

──滝ですか?

城南海:湯湾岳の麓にある自然公園(奄美フォレストポリス)に「マテリヤの滝」があるんですけれど、ここだけ日が射していて、なにか宿っているようなすてきな場所なんです。ここでは、泳いだりしました。

──そういえば、城さんのブログに書いてありましたが、「ケンムン」という妖精が奄美大島にはいるそうですね。

城南海:そうなんです。ガジュマロの樹に住んでいる、と言われていて。結構、目撃者が多いんです。かっぱみたいな存在だと思うんですけれど。足がとても長くて、相撲好き。「ケンムンと相撲取ったど!」と子どもに話すおじいちゃんがいたりします。「本当かなあ?」と思いつつも、そういう話はたびたび聞くので、本当にいるのかもしれません。

──ちなみに城さんは会ったことは…?

城南海:残念ながら、私はないですね(笑)。

──そして、奄美大島といえば有名なのはハブ。もし旅行でいくとき、出会ったら怖いなあと思っているのですが。

城南海:ハブは夜行性なんですよ。だから夜の森に行かなければ、そんなに見ることはないですね。私が奄美大島に住んでいたときは、学校が山の隣にあったので、校庭に山から降りてきたハブが出てきたり、道路で車に踏まれてしまっていたり、そういうときに見たことはあります。でもしょっちゅう見るものではないですね。

──観光で訪れる人は、むやみに夜の森に近づかないことが第一なのですね。しかし、本当に怖そう…。

城南海:でもハブは奄美大島の生態系の頂点なんです。それが崩れると、奄美の森、奄美の自然自体が崩れてしまうので、いなくてはならない存在なんですよね。他の動物たちも、ハブを避けようとすることにより、奄美大島特有の進化を遂げてきているので。

──奄美大島特有の進化を遂げている動物とは?

城南海:たとえば、アマミノクロウサギ。アマミノクロウサギは、ハブを避けるために土の中に巣を作るんですよ。また、ハブから逃れるために、上に跳ぶ習性があります。

──アマミノクロウサギは、城南海さんのファンクラブ「南海人」のシンボルマークにもなっていますね。

城南海:アマミノクロウサギも夜行性なんですよ。体も黒いですし、なかなか見つけることは難しいですね。国の天然記念物になっていて、日本のウサギの生態を古来の形で残しているようです。

──ルリカケスという天然記念物もいるそうですね。

城南海:ルリカケスは、瑠璃色のきれいな野鳥です。胸元の色が、一番鮮やか。でも、きれいな姿とは裏腹に、鳴き声がカラスみたいで、「ギャー! ギャー!」って、結構うるさいんです(笑)。大きさ的には、カラスくらいかな。アマミノクロウサギもルリカケスも、さきほどお話した金作原原生林に生息しています。

──奄美で有名な生き物というと、ハブとアマミノクロウサギ、ルリカケスですか?

城南海:あと、アカショウビンという、すごくきれいな鳥もいます。ルリカケスとおなじような形で、赤いカラスのようなイメージ。

──野鳥が多いんですね。

城南海:そういえば父が、ルリカケスの巣を見つけて、卵から雛にかえって、成長していく様子を記録して、ずっと写真を撮り続けているんですよ。なかなか見ることができない貴重なものなので、テレビで流れたり、雑誌に掲載されたりしました。

──そして奄美大島のグルメについては、これまでの「城南海のよみかた」で鶏飯(けいはん)を紹介してきましたが。ほかに、ヤギのスープなども名物だそうですね。

城南海:私は家で作ったヤギ汁しか飲んだことはないですね。「匂いが独特」という人も多いけれど、母が徹底的に匂いを抜いてくれるから、私はすごくおいしくいただいています。

──子どもたちがおいしく食べられるのは、お母さんの手間があってこそなのですね。また、特産品といえば大島紬が有名ですよね?

城南海:そうですね。私は今まで、大島紬を3回着た事があるのですが、高級品なので、奄美大島でも家庭に受け継がれているものがなければ、なかなか着る機会はないです。「紬を着る」というのは、奄美大島の女性の憧れというか。やはり「着てみたい」という思い入れのある着物だと思います。

──大島紬はしわが寄らずに着くずれしない、ということも小耳にはさみました。本当に、一度は着てみたいですね。独自の文化、そして大自然の宝庫の奄美大島。ますます行ってみたくなりました。

城南海:ぜひ、訪れてみてください。その際は、私の父を観光ガイドにご指名ください(笑)。

──そうですね(笑)。旅行の計画を立てようかな? 美しい青い海を眺めて、亜熱帯の森を探検して、心身のエネルギーをチャージしたいです!

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