ウィルソン・フィリップス、実の親たちをオマージュ

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結成50周年を迎え、再結成と来日公演、新作発表…とビーチ・ボーイズにとって2012年は特別な1年となっているが、実の娘たちウィルソン・フィリップスの新作にも、「実の親たち」に捧げるサプライズが用意されていた。

◆ウィルソン・フィリップス画像

ウィルソン・フィリップスは、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンの娘、カーニー&ウェンディ・ウィルソン姉妹と、ママス&パパスのジョン&ミッシェル夫妻の娘、チャイナ・フィリップスの3人で結成されたポップス/コーラス・グループだ。4月25日に発売された新作『デディケイテッド~トリビュート・トゥ・ビーチ・ボーイズandママス&パパス』は、その名の通り実の親であるビーチ・ボーイズとママス&パパスのカヴァー作品だが、親から受け継がれたDNAは、ここでも素晴らしいハーモニーを奏でている。

そんな注目の新作のアートワークには、ファンにはたまらないギミックが用意されていた。ブックレットの中には、ビーチ・ボーイズとママス&パパスの名盤をオマージュしたアートワークが盛り込まれていたのだ。

ビーチ・ボーイズの名盤『ペット・サウンズ』といえば、メンバーが牧場でヤギに餌を与えるジャケット写真が有名だが、ここではウィルソン・フィリップスも、同じようにヤギに餌を与えている。また、ママス&パパスのファースト・アルバム『夢のカリフォルニア』といえば、メンバーがバスタブでぎゅうぎゅう詰めになるジャケット写真が有名だが、これも大胆にパロディ。実の娘たちだからこそ許される、お茶目なオマージュというところだろうか。

もちろんアルバムの中身は、完成度の高いオマージュがぎっしりと詰め込まれている。ビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか」「神のみぞ知る」「ドント・ウォーリー・ベイビー」「グッド・ヴァイブレーション」といった歴代のヒット曲、ママス&パパスの「愛する君に」「夢のカリフォルニア」「マンデー・マンデー」「朝日を求めて」「ゴット・ア・フィーリン」といった作品は、幼い頃から当たり前のように歌い続けてきた彼女たちだからこそのクオリティでもあろう。日本盤はさらなる4曲のボーナス・トラックも収録されている。

メンバーのカーニーは「(アートワークに関して)誰かが私の後ろ姿を太く見えるようにレタッチしたみたいね。」ととぼけてコメントし、ウェンディは、「こうやって今一緒に歌えていることが何よりも大事なの」と喜びを語る。特別な1年である2012年だからこそ、真のトリビュート・アルバムも輝いている。

ウィルソン・フィリップス『デディケイテッド ~トリビュート・トゥ・ビーチ・ボーイズ and ママス&パパス~』
2012年4月25日発売
SICP3485 ¥2,520(税込)
日本盤ボーナス・トラック4曲収録
1.夢のカリフォルニア|California Dreamin’*
2.素敵じゃないか|Wouldn’t It Be Nice
3.愛する君に|Dedicated To The One I Love*
4.ドント・ウォーリー・ベイビー|Don’t Worry Baby
5.朝日を求めて|Twelve-Thirty (全米20位 from 『Papas & The Mamas』*
6.アイ・キャン・ヒアー・ミュージック|I Can Hear Music
7.マンデー・マンデー|Monday Monday*
8.恋のリバイバル|Do It Again
9.ゴット・ア・フィーリン|Got A Feelin’*
10.ファン・ファン・ファン|Fun, Fun, Fun
11.神のみぞ知る|God Only Knows
12.グッド・ヴァイブレーション|Good Vibrations
13.ファン・ファン・ファン|Fun, Fun, Fun(ア・カペラversion)※
14.マンデー・マンデー|Monday Monday (ア・カペラversion)*※
15.ドント・ウォーリー・ベイビー|Don’t Worry Baby (ア・カペラversion)※
16.ホールド・オン(ライヴ)|Hold On (Live)※
*ママス&パパスの楽曲
※ボーナストラック

◆ウィルソン・フィリップス・オフィシャルサイト
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