スマイレージ2周年。初期メンバーふたりが歌う涙の「夢見る 15歳」

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5月26日、スマイレージ10枚目のシングル「ドットビキニ」の発売記念イベントが、東京・山野ホールにて開催された。

◆スマイレージ画像@2012.05.26 山野ホール

5月26日といえば、スマイレージのメジャーデビュー記念日。この日3回公演のイベントには、メンバーにも知らされていないサプライズが用意され、1回目にはスマイレージのロゴの入った巨大ケーキが登場して2周年を祝い、2回目には2年前の秘蔵映像が流された。そして3回目。同時に2周年イベントのラスト回。いったい何が起こるのか……。メンバーも、そして集まったファンも、期待と不安でドキドキしていた。

思い起こせば約1年前。2011年5月29日に、お台場ヴィーナスフォートにて開催されたメジャーデビュー1周年イベント。この時は、サプライズでつんく♂プロデューサーのメッセージが流れ、新メンバー募集が発表された。「新メンバー募集が嫌だ!」と動揺してしまった経験のある、リーダー・あやちょこと和田彩花、かにょんこと福田花音の初期メンバーふたり。その時のことを思い出してしまうようで、「今回もそんなサプライズがあるのでは?」と、心配していたようだ。

イベントはもちろん新曲の「ドットビキニ」からスタート。さらに同シングルのカップリングとして収録している、カントリー娘。に石川梨華のカヴァーで「恋人は心の応援団」を6人で熱唱。この曲は、先輩に追いつこうと歌もダンスもがんばってきた、タケちゃんこと竹内朱莉、りなぷーこと勝田里奈、かななんこと中西香菜、めいめいこと田村芽美の2期メンバー4人の歌割りも多く、彼女たちの努力が見えるものになっている。

続いては、和田と福田に新メンバーを加えて、これまでのシングルのカップリングになっていたカヴァー曲が披露される。竹内を加えた3人での「ちょこっとLOVE」、田村と中西を加えた4人での「恋をしちゃいました!」、竹内と勝田との「乙女 パスタに感動」と、プッチモニ、タンポポの名曲がスマイレージによって鮮やかによみがえる。

ハロプロエッグでの長い研修でやっと掴んだインディーズデビューから、グループ名のとおり1万人の“スマイル”を集める<笑顔キャンペーン>を成功させてのメジャーデビュー(実際には1万6000人分集めた)。そして激動の2年間。これから続くスマイレージという長い物語の中では、たった2年かもしれないが、それでもスマイレージはこの期間、どのアイドルグループよりも大きな出会いと別れ、喜びと悲しみを経験し、いかなる時も笑顔と希望を失わずに歩いてきた。

その姿は、ハロー!プロジェクトの礎を築いたモーニング娘。、とりわけ初期モーニング娘。にも通じるものがある。どんなにメンバーの卒業や脱退があっても、どんなサプライズがあっても、決してくじけることなく、道の途中で出会った新たな仲間とともに手を取り合い、前に進んできた先輩たち。言ってしまえば、スマイレージはそんな初期モーニング娘。の精神と歌を受け継ぐにふさわしい存在なのかもしれない。

スマイレージのイベントには若いファンも多い。彼ら彼女らの中には、おそらくプッチモニやタンポポ、カントリー娘。が活躍した当時のハロー!プロジェクトをリアルタイムでは知らない世代もいる。また、当時はまだ小学生で、テレビでおぼろげながらそれらを見ていた、というファンも。そういう当時を知らない層にも、ハロー!プロジェクトのよさをあらためて伝えていく。これもまた、スマイレージに課せられた役割なのだろう。
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