ペトゥラ・クラーク、15年振りの新作発表

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イギリスの「歌のファースト・レディ」と称され、1960年代に「恋のダウンタウン」の世界的ヒットで一世を風靡した、2012年で80歳を迎えるシンガー、ペトゥラ・クラークが、5月30日にニュー・アルバム『ぺトゥラ』を発売する。15年振りとなる新曲を放つ彼女は、「健在」どころか「進化」「挑戦」を続けているようだ。

◆ペトゥラ・クラーク画像

▲左から、ジョイス・ジョナサン、ペトゥラ・クラーク、マニ・ホフマン。
『ぺトゥラ』は豪華アーティスト陣と共演した意欲作で、長年の友人でもあるシャルル・アズナヴールを筆頭に、フランス・モータウン所属の黒人ソウル・シンガー、ベン・ロンクル・ソウルといった大御所のみならず、マイ・スペースから生まれた21歳の人気女性シンガー、ジョイス・ジョナサンやマニ・ホフマンとのデュエットまで、そのキャパシティーは非常に広い。ソングライター陣はシャルル・アズナヴール、ミシェル・ルグラン、ジョン・ウィリアムス、アダモ、バンジャマン・ビオレ、ベン・ロンクル・ソウル(ベン・アンクル・ソウル)といった面々が軒を連ね、何歳になっても音楽を楽み続ける彼女らしいバラエティに富んだ作品となったようだ。

フランス映画・フランス音楽に精通し、フランスに2年間留学していた加藤紀子も本作について、「興奮を覚えました。可憐なままのペトゥラの声、そこに集う豪華ゲストの音楽。お薦めしたい一枚に決定です。」とコメントをしている。

長年にわたって音楽シーンをけん引してきた彼女だが、新世代のアーティストには注目、大きな期待を寄せているという。

「若い世代で注目しているシンガーは、誰もが彼女に恋をしているけど…アデル。恐らくイギリスで最も早く、彼女の歌を聴いた人間のひとりだと思うわ、私が。今、イギリスからは素晴らしいシンガーがたくさん出てきている。その中でも一番だったのはエイミー・ワインハウスでしょうけれども。ソングライターなら…まさに今、制作中の英語のアルバムのため、毎日のように、いいソングライターはいないかと探している真っ最中なのよ。」──ペトゥラ・クラーク

またペトゥラは本作『ぺトゥラ』と並行して、次の世代と共演した英語のアルバムも制作中なのだという。「数曲のカヴァーを含め、レコーディングを終えたのはまだ3曲だけ。そのうちの1曲はジョン・レノンの「イマジン」よ。というのも、ジョンとヨーコにはずいぶん昔になるけれど、モントリオールで会ったことがあるの。ジョンは私のことを「お気に入りの女性シンガーだ」と発言してくれたこともあるらしくて…そんな風に、カヴァー曲には私にまつわるエピソードがあるものばかり。あとは当然、新曲よ。」と、語っている。

「日本には一度も行ったことがないので、私のファンがいてくれるだなんて思ったこともなかったのよ。だから信じられないけれど、とても嬉しいし、ぜひ日本に行ってみたいわ。」──ペトゥラ・クラーク

初の来日公演の実現も期待できるかもしれない。

Photo:Clement Schneider

ペトゥラ・クラーク『ペトゥラ』
2012年5月30日発売
SICP-3502 \2,520(税込)
※解説/歌詞・対訳付き

◆ペトゥラ・クラーク・オフィシャルサイト
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