緊急来日中“ダンスホール界のシャラポワ”ことトリニティ直撃インタヴュー

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元プロテニス・プレイヤーという異色の経歴を持つ美しきディーヴァ、トリニティが3年ぶりとなるアルバム『ラガ・ラヴァーズ~J-POP・ヒッツ・カバー~』を6月6日にリリース。愛をテーマに「ベイビー・アイラブユー」や「また君に恋してる」、そしてなんと「マル・マル・モリ・モリ」まで英詞でレゲエ・カバーされた本作は、楽しさ驚き新鮮さ刺激はもちろん、トリニティの日本への愛も満載のスペシャルな一枚になっている。緊急来日したトリニティに、この新作へ込めた想いを直撃。そこからは彼女の意外な素顔も見えてきた。

◆トリニティ 「愛」を習字で書いてみた動画

――日本には今日の朝4時に着いたんですって?

トリニティ:そうなの。ちょっと眠いけど大丈夫。コーヒーを3杯も飲んだから(笑)。それに、日本は大好きだし、日本人も大好き。だから、また日本に来られて嬉しく思っているわ。

――日本のどんなところが気に入っている?

トリニティ:まず、日本人はみんな親切で礼儀正しくて、態度もしゃべり方も素敵。だから日本からアメリカに帰ると、アメリカ人はなってないなって思うこともあるくらい(笑)。あと、東京は眠らない街と言われているだけあってエネルギーに溢れていて、そこで買い物をするのも楽しいわ。楽しくていろいろ買いすぎて、私は日本にくるたび、いつもお金を遣い果たしてしまうの(笑)。それと、日本の食べ物も大好き。

――特に好きな食べ物は?

トリニティ:うどんと焼き肉と、それから……なんでもアメリカよりフレッシュでおいしい。コンビニで売ってたバナナですらおいしかったわ(笑)。

――そこまで日本を気に入ってくれてありがとう(笑)。音楽的には、好きな日本人アーティストっている?

トリニティ:JAMOSAは大好き。彼女とは個人的にも仲がいいの。あと、AIも大好きな歌手の一人ね。

――なるほど。さて、そんなトリニティの新作『ラガ・ラヴァーズ~J-POP・ヒッツ・カバー~』は、日本のヒット曲を英詞でレゲエ・カバーしたアルバムで。日本人なら誰もが知っている曲にトリニティの解釈や新たな命が吹き込まれていて、聴いてて新鮮だったし、楽しかったです。

トリニティ:よかった! もともとオリジナルがいい曲ばかりなので、それを台無しにしたくないと思っていたの。だから、そう言ってもらえるとすごく嬉しいわ。

――でも今回、なぜJ-POPをカバーしようと?

トリニティ:2005年から日本に来るようになって、今回で11回目なんだけど、さっきも言ったように私は日本が大好きなのね。だから音楽的にももっと知りたいっていうのがあって。それで、今回、自分で日本語の歌詞を英語に直したんだけど、初めてじっくり日本の歌詞を見て、日本人はこんなにロマンチックなんだっていう驚きと発見が実際あったわ。

――それまでは日本人に対して、どんなイメージを抱いていたの?

トリニティ:例えば、イタリア人は感情を表に出すけど、日本人はあんまり出さないでしょ? だから結構淡々としてる人たちなのかなって思ってた。でも今回歌詞を通して、日本人もロマンチックな気持ちや熱い感情を内に秘めてるんだなってすごくわかったの。だから“こういう気持ちで歌ってるんだ”っていうのがわかって、歌いやすくなったわ。

――今作にはいろんな曲が入ってるけど、アルバム全体のテーマは“愛”なんですよね?

トリニティ:そう。「マル・マル・モリ・モリ」とかは恋人同士の愛じゃないけど、単に恋愛的な愛だけじゃなく、家族愛とか友情とか、大きな意味での愛でコネクションして、いろんなストーリーが集まるアルバムを作りたかったの。それで「涙そうそう」とか……私はこの曲がすごく気に入っているんだけど、自分なりに解釈して書いた部分もあって。震災で大切な人を亡くした人たちはどういう気持ちだったのかとか、自分の気持ちを重ねながら書いていったのね。だから、そういうところも聴いてくれたらなって思います。

――日本語詞を英詞に変換する時のこだわりとか難しさは何かありました?

トリニティ:カバーなので、歌詞の意味は変えちゃいけないじゃない? でも日本語と英語だとメロディに乗る言葉の長さが違ってくるので、そこはかなり難しかったかな。あと、日本の歌詞はあんまり韻を踏んだりしていないので、そこを自分なりに考えて作ったり、オリジナルの歌詞の意味を間違えないようにしながら、自分なりのちょっとした考えを入れ込むっていうのはすごくこだわったところね。

――例えば「BABY I LOVE U」は、愛する気持ちを伝えたくても伝えられないもどかしい想いが歌われてる曲だけど、こういう気持ちって理解できました?

トリニティ:ええ、すごくよくわかったわ。一番わかった(笑)。私自身、好きな人がいると、逆にそっぽを向いちゃうタイプだから(笑)。

――ほんと? 欧米の人って、それこそ感情を表にストレートに出すイメージがあるんだけど。

トリニティ:アメリカ人は好きになったら「好き」って言える人の方が多いけど、私はイギリスで生まれ育っていて、イギリス人は案外言わない人も多いのよ。シャイで隠す人も多いの。で、私はそっちのカルチャーに慣れているのもあって、なかなか言えないの(笑)。

――じゃあ今まで、誰かを好きになっても……。

トリニティ:絶対言わない(笑)。相手の人が“たぶんトリニティは自分のことを嫌いなんじゃないか”って思うくらいの態度をとっちゃう(笑)。でもなんとも思ってない人だと普通にしゃべれるの(笑)。だからいろいろ勘違いされることは多いわね(笑)。

――(笑)トリニティがそんなにシャイな人だったとは。でもだから、この「BABY I LOVE U」もリアルに切なく伝わってくるんですね。

トリニティ:だったらうれしいわ。

―― 一方、「マルモリ」は最高に気分があがる1曲になってますね。“マル・マリ・モリ・モリ”とか“テク・テク トコ・トコ”とか、オリジナルの日本語を活かしてるフレーズも多くて、すごくかわいい。

トリニティ:ありがとう。「マル・マル・モリ・モリ」は最初You Tubeで子供が歌ってるのを見て、これを大人が歌っても面白いんじゃない!?ってアイデアが浮かんできたの。で、歌詞の語感が面白かったので、なるべく残せるところは残すようにしたんだけど。2日間ぐらいずっと聴き続けていたらハマちゃって、このメロディが耳から離れなくなっちゃった(笑)。でもそれぐらいポップでいいメロディよね。

――メロディと言えば、「また君に恋してる」のような日本特有のメロディを歌うのは難しくありませんでした?

トリニティ:そうね。歌もそうだし、その前の段階として、日本のトラディショナルな曲と新しいトラックを一緒にくっつける作業自体、すごく難しかった。でも私はオリジナルの曲に対してリスペクトを抱いているし、オリジナルの良さを消すのは絶対にイヤだったから、いかに元の良さを残しながら新しく自分の色を入れられるか、そこでずいぶん葛藤したわ。「また君に恋してる」に関しては、プロデューサーの力もかなり借りたんだけど、結果的にはスパニッシュな要素が入ったりして、とても面白い仕上がりになったと思う。

――レコーディング時のエピソードは何かありますか?

トリニティ:エピソードというか、より曲を知っていくにつれて、どんどん入り込んじゃって。特に「涙そうそう」は歌詞がすごくいいので、感情的になって、レコーディングの時は本当に涙がこぼれそうだった。ただ、これはどの曲にも言えることだけど、歌詞を覚えるのがかなり大変だったわ。というのも、アメリカの曲はレイジーだから繰り返しが多いのよ。でも日本の曲はサビも全部違ったりして、ストーリーがちゃんと組み立てられているから……そこが素晴らしいと思うんだけど、細かく覚えていくのは結構なチャレンジだったわね。

――じゃあライヴでやるのはさらに大変そうですね?

トリニティ:ワォ!! それってほんと、すごいチャレンジになりそう!(笑)

――あと、今作にはJ-POPのカバーと、それをリミックスしたボーナストラックの他に、ホイットニー・ヒューストンが歌って大ヒットした「I Will Always Love You」のカバーも入っていますけど、それをここに入れようと思った理由は?

トリニティ:ホイットニー・ヒューストンは私の中で一番好きな歌手であり、「I Will Always Love You」は一番好きな曲なの。ただ、ホイットニーは偉大すぎて、今まで彼女の曲を自分のためだけにベッドルームで歌うことはあっても、人前で歌うことはできなかったのよ。でもこの間、彼女が亡くなって、すごく悲しんでいたら“彼女の曲を歌うことで逆に落ち込んだ気持ちが良くなるんじゃない?”って周りに言われて、レゲエ調で初めて歌ってみたの。そしたら評判も良くて、そこから歌うようになったんだけど。今回こういうカバー・アルバムだから、どうしても入れたいと思ったの。

――じゃあ、トリニティにとって一番大切な曲を入れたこのアルバムっていうのは……。

トリニティ:そう、このアルバム自体が私にとってすごくスペシャルなものだっていうこと。今まではレゲエでパーティーチューンやクラブ向けに作ってる曲が多かったんだけど、今回はこういう真剣な歌詞だったり、日本の偉大な曲にチャレンジできて、ヴォーカル的にも今までとは違う自分が出せたし、すごく特別感がある。だからとても大切なアルバムで、皆さんも楽しんで聴いてくれたらなと思っています。そしてあとは、今回初めて日本でライヴをやるんだけど、いっぱい寝ていっぱい水を飲んで(笑)、準備を整えて挑もうと思っているわ。

――今後、日本でこんな活動をしてみたいというプランはある?

トリニティ:今、自分のオリジナル・アルバムを作っていて、もうすぐできあがるところなので、そのリリースでまた日本に来れたらなって。

――プライベートでは? 今回もし時間があったらやりたいことはある?

トリニティ:イチマルキュー!(←即答) 109は絶対行きたいと思ってる!(笑)

取材・文●赤木まみ

【プレゼント】
トリニティが習字で書いた「愛」
1名様
応募締め切り:2012年7月8日
◆応募する

<インストアLIVE>
日時:2012年6月9日(土)
場所:ダイバーシティ東京 4Fエンタメ・スペース
時間:15:00~
内容:ミニライブ サイン&握手会

【サイン&握手会参加方法】
トリニティ『ラガ・ラヴァーズ ~J-POP・ヒッツ・カバー~』(CRCP-40319)をTOWERminiダイバーシティ東京プラザ店または、イベント会場にてご購入頂いた方にサイン&握手会参加券1枚をお渡し致します。
ミニライブ終了後のサイン&握手会にご参加いただけます。
ミニライブの観覧は自由です。


New Album
『ラガ・ラヴァーズ ~J-POP・ヒッツ・カバー~』
2012年6月6日発売
01.「BABY I LOVE U」
  ( オリジナル:TEE 作詞:TEE 作曲:TEE / HIRO / Ryosuke Imai)
02.「愛唄」
  (オリジナル:GReeeeN 作詞・作曲:GReeeeN)
03.「Choo Choo TRAIN」
  (オリジナル:ZOO 作詞:佐藤ありす 作曲:中西圭三)
04.「マル・マル・モリ・モリ!」
  (オリジナル:薫と友樹、たまにムック 作詞・作曲:宮下浩司)
05.「花」
  (オリジナル:ORANGE RANGE 作詞・作曲:ORANGE RANGE)
06.「やさしさで溢れるように」
  (オリジナル:JUJU 作詞:小倉しんこう / 亀田誠治 作曲:小倉しんこう)
07.「また君に恋してる」
  (オリジナル:ビリー・バンバン 作詞:松井五郎 作曲:森 正明)
08.「DEPARTURES」
  (オリジナル:globe 作詞・作曲:小室哲哉)
09.「涙そうそう」
  (オリジナル:森山良子 作詞:森山良子 作曲:BEGIN)
10.「I Will Always Love You」
  (オリジナル:Dolly Parton、Whitney Houston 作詞・作曲:Dolly Parton)
11. Special Bonus Track:
  「ラガ・ラヴァーズ SPICY CHOCOLATE MIX」
  (mixed by SPICY CHOCOLATE)

◆日本クラウン 商品情報
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