Amazon.co.jpで1位2位を独占する無名の新人ユニット・mishmash*Julie Wataiってナニモノ?

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さかのぼること2012年4月。(4月20日から22日までの)3日間にわたって、Amazon.co.jp MP3総合チャートを無名の新人ユニット・mishmash*Julie Wataiの「恋のタマシイ」「Roll of Love」が1位2位を独占した。

◆Julie Watai(mishmash*Julie Watai) 画像@2012.04.14 音楽実験室・新世界、「恋のタマシイ」「リバーブの奥に」ミュージックビデオ

mishmash*Julie Wataiとはナニモノなのか? 彼らは、マスヤマコム、美島豊明、そしてJulie Wataiの3人からなる音楽ユニットだ。作詞とプロデューサーを担当するマスヤマコムは、「テレビゲーム文化論」著したり、2004年に『週刊少年マガジン』で連載された「M.I.Q.」の原作を手がけたコンテンツプロデューサー。作曲、編曲担当の美島豊明は、(その名前にピンときた人も多いと思うが)コーネリアスの全作品にプログラマーとして参加し、2008年にはグラミー賞にもノミネートされた人物。そして、紅一点・ヴォーカルのJulie Wataiは、自作の作品集『Samurai Girl』が、ヨーロッパなどで120万部を売り上げる写真家であり、『HARDWARE GIRLS MAGAZINE』のプロデューサーであり、チップチューンユニット・JulieHallyのシンガーでもある。

2013年にブロードウェイで上演予定のミュージカル『Trip of Love』のアソシエイト・プロデューサーも務めており、ニューヨークと日本を往復する生活のマスヤマと、ローマを拠点にしているJulie、そして日本在住の美島という、実にグローバルな、このユニット。実は4月中旬に関係者を集めての初ライヴをシークレットイベントとして開催していた。

会場となったのは、かつては六本木「自由劇場」と呼ばれた空間にある、音楽実験室・新世界。長きにわたってアバンギャルドな空気が流れ続けるこのスペースで、自分たちの表現を追求し続けるCartier Santos Sweet Lady Band、76477といったアーティストとともに、この日、mishmash*Julie Wataiは、「リバーブの奥に」「恋のタマシイ」「ゴー・ファービー・ゴー!」「3分シェイクスピア」などを披露。映像(世界的なメディアアーティストのクワクボリョウタ監督などが手がける)と照明(salyu×salyuなどを手がける高田政義が担当)、そして音楽(7.1chのサウンドシステムを導入)によって幻想的な空間を構築していた。

さて、そんなmishmash*Julie Wataiが、早くも2ndシングル「リバーブの奥に」(および英語詞ver.の「Veiled by Reverb」)を発表。iTunesやAmazon、Spotifyといったサービスを介して全世界配信が開始されている。なお、配信日となった6月14日には、これまたAmazon.co.jp MP3 J-POPチャートで彼らが1位、2位を独占した。

シークレットイベントでも披露された「リバーブの奥に」は、浮遊感ある独特な世界観が魅力的な1曲。ミュージックビデオは、世界で活躍するメディアアーティスト・クワクボリョウタの初監督作品で、光と影を用いた不思議な映像作品となっている。

また、Julie Wataiのオフショットなどが随時掲載されるオフィシャルFacebookは、開設1ヶ月を待たずしてフォロアー数が1万人を突破。いきなり世界を視野に入れた活動を開始したmishmash*Julie Wataiは、今後、どのような盛り上がりになっていくのか。

それは、誰にもわからない。いや、異なる3つの(もしくはさらに多くの)才能が、それぞれに描く、独創的で壮大な規模感と急速な展開。そこから生み出されるmishmash*Julie Wataiという存在に対して「誰も想像が追いつかない」といったほうが正しいのかもしれない。


◆mishmash* オフィシャルサイト
◆mishmash*Julie Watai Facebook
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