吉川友、ツアーができるよう「みなさん、頑張ってくださーい!」と、ファンに呼びかけ。まさかの他力本願に会場大爆笑

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7月29日、吉川友の3回目となったライブイベント<きっかフェス ~Episode 3~>が東京公演(日本橋三井ホール)からスタートした。今回の<きっかフェス>は、東京、大阪、名古屋の3会場で実施。また前日の28日には前夜祭と題されたライブ&トークイベントが下北沢のライブハウス・下北沢GARDENにて行なわれた。

◆吉川友 画像@2012.07.29<きっかフェス ~Episode 3~>東京公演&リハーサル、「ここから始まるんだ!」ミュージックビデオ

東京は、13時30分開演の第1部と16時30分開演の第2部の2回公演。7月11日に発売された彼女のニューシングル「ここから始まるんだ!」の初回盤Aに同梱されているイベント参加券 兼 握手券を持っていれば第1部に、初回盤Bに同梱のイベント参加券 兼 握手券で第2部に誰でも参加できるという形式が採られた(つまり、抽選ではない)。

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午前中に行なわれた最終リハーサル。東京公演は、前夜祭に引き続いてDJのKiMJUN、そして5月の<きっかフェス ~バンドしてみっか~>に参加したギターの佐々木貴之(たっちゃん)とキーボードの平畑徹也(はっちゃん)という“きっかBAND”を従えてのライブとなる。ということで、楽器周りのチェックが行なわれている中、5月の<きっかフェス>の際に制作された「なんだかんだ 吉川友」とプリントされたTシャツ姿できっかがステージに姿を現す。オフマイクでは、前夜祭での喉の疲れが若干残っているような言動を口にしていた彼女だったが、いざマイクを渡されて歌ってみると、いつもどおりバッチリ。さすが「やればできる子、吉川友」である。

リハーサルは、オープニングから通して行なわれた。きっかは一曲一曲、本番と同様に全力で歌い、汗を滲ませながらステージを右へ左へと動きまわる。そして足元に置いたメモを見ながら、パフォーマンスや進行で気になった点を確認していく。特に今回は、マイクスタンドを使う曲でのスタンドの持ち方や取り回し(どうすればかっこよく見えるか、綺麗に見えるか など)を入念にチェック。そして、そんな彼女に刺激されたのか、気づけばきっかBANDのメンバーも熱いパフォーマンスを見せている。MC部分が流れを確認する程度なのと、服装がTシャツであること、そして普段の笑顔ではなく真顔で、自分の体の動きや喉にすべての意識を向けている吉川友の姿以外、本番とはなんら変わらないステージだ。

もちろん(それがいいことなのかどうかはさておき)、“きっからしい姿”もリハーサルでは見られた。たとえば、「ハコの中のブルー」の曲フリMC。本来は「バンドバージョン」と言うべきところを、きっかは「アコースティックバージョンで行きますよ。……アコースティックじゃない、バンドバージョン! 意味はどっちでも一緒ですよね!」と、なんだかよくわからないが、とにかく“声の大きい方が勝つ”という日本式議論必勝法のようなやり方で自身を正当化。記者は、“このMCすらも本番用MCのリハーサル”だと、最初は思っていたのだが、会場に散らばっていたスタッフあちこちから笑い声とツッコミの声が聞こえてきたところから判断すると、これはどうやら吉川友のライブやイベントにつきものの、“いつものアレ”。きっか自身の言葉を借りるならば“ハプニング”だったようだ。

さらに、別の曲中に行なわれるメンバー紹介をコロッと忘れるという“ハプニング”も。あらためてやり直したところ、締めの言葉である“アディオス”まで含めて、尺がちょうどピッタリ。「うわー、ピッタリ。アディオス使えるわー。」と、自身のメンバー紹介に自画自賛する吉川友。そんな様子にスタッフからも笑い声が上がる。そうかと思えば、バックに用意されたスクリーンに自分の姿が映っていることにも興味津々。自分の姿を捉えてスクリーンに投影しているカメラを凝視したかと思うと、すぐ後ろを振り返ることを繰り返す。一体何をしているんだろうとしばらく観察していたが、どうやらきっか、自分の顔を会場の大きなスクリーンで見たかったようだ(当然、後頭部しか見れない)。

そんなリハーサルを経て、<きっかフェス ~Episode 3~>東京公演は、ついにスタートした。

<きっかフェス~Episode 3~>にてオマージュしている映画『スターウォーズ』のメインテーマが流れる会場。そしてオープニングムービーからの1曲目は、最新シングル曲「ここから始まるんだ!」。キーの高い楽曲ながら、第2部公演でもきっかの歌声は安定。さらに事務所の先輩・森高千里もカバーした「17才」では、軽快なステップを笑顔で刻む。そんなステージ上での楽しそうな空気が伝わってきて、客席では色とりどりのサイリウムが揺れる。ちなみにこの会場、客席で飛び跳ねることは禁止となっていた。

「『ここから始まるんだ!』と『17才』、2曲続けて聴いていただいたんですけど、まだまだいけますよね? みなさんはそんな子じゃないですよね? ……どんな子なんですか? がんばりますか。じゃあここでみなさんをいじりましょうかね。」と、さっそくこの回のオーディエンスの反応を確かめていくきっか。「前夜祭も来てくれた人ー!」の呼びかけに、会場のいろんなところから大きな歓声が上がる。

「じゃあ、海外の方いますか?」

打って変わって、静まり返る会場。そもそも“海外の方”という日本語での呼びかけは国外からやってきた人に伝わるのか、という疑問が浮かびつつ、同時にきっかファン(友フレ)の“素直さ”が現れた瞬間だ。しかし、これをよしとしないのが吉川友。「……みなさん嘘でもいいから(手を)あげてくださいよ!」と、無茶苦茶なリクエスト。さらに、「じゃあねー……“きっかのライブ初めてだよー!”っていう方?」という呼びかけで会場前方から声が上がると、今度はすかさず「嘘でしょ?」と一言。もちろん会場は大爆笑。そして、DJ KiMJUNを紹介したあとから、さらにきっかのトークにはトルクがかかっていく。
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