吉川友、ツアーができるよう「みなさん、頑張ってくださーい！」と、ファンに呼びかけ。まさかの他力本願に会場大爆笑

さらにここで、10月末にフランスとベルギーで開催される＜ジャパンエキスポ＞への出演が決定したこと、そして「きっかタブレット（略して「きっかTAB」）」が100台限定で販売される（8月から予約開始）という告知がなされる。

「なんと10月末に、フランス、ベルギーの＜ジャパンエキスポ＞に出演いたしまーす!! イエーイ！ みなさん、来てくれるかな一？」

お昼の番組のような呼びかけに、「いいともー！」と応えるオーディエンス。してやったりといった顔のきっかだったが、ここではまさかのオーディエンスからの反撃を食らうことになる。

「言ったかんね、言ったからね？ フランスとベルギーですよ？ え、口だけ？ やめてよー!! 口だけはやめてください（笑） 吉川友、嬉しいことに海外“しんしゅちゅ”なんでー……“進出”（笑） きっかの魅力がフランス、ベルギーの人にも伝わるように宣伝してくるので、楽しみにしていて下さい。」

口だけのアイドル（？）と、口だけのファン（??）による会話のキャッチボール。“類は友を呼ぶ”というべきかなんというべきか。端から聞いているとひっちゃかめっちゃかだが、当人たちは心底楽しそうである。

さらにアンコールでは、9月28日にシングルリリースされる新曲「ダーリンとマドンナ」（テレビ東京系『戦国コレクション』エンディングテーマ）を、フルサイズで、特別にバンドバージョンで披露する。前夜祭でも披露されたカッコ可愛いこの曲。『戦国コレクション』では7月から流れているものの、フルサイズでのライブ披露はこれが2日目ということで、きっかの瞳には、ファンのノリがまだまだ不十分に見えたようだ。歌唱後には、初めて聴いた人のためにも、この曲の盛り上がり方を自らレクチャーしようと試みる。

まずは自分でカウントしながらイントロの振りを披露……しようとするが、よくわからなくなるきっか。見かねて、ギターのたっちゃんが助け舟で、イントロのリズムを刻む。しかしきっかは、（たっちゃんがアクセントをつけてギターを弾いてくれているにも関わらず）どこから入ればいいのかわからない。挙句の果てには、急遽スタッフに「頭のオケを出してほしい」とお願い。そして「最初、ジャンプするところがあるんですけど。ジャン、バーってところがあるから、そこで一気にジャンプですよ。みなさん、一緒にやってくださいね！」と、客席に向けて説明する。

さて、困ったのはオーディエンスだ。記事前半にも述べたとおり、この会場は客席で飛び跳ねることは禁止されている。きっかの「みなさん、一緒にやってくださいね！」なんていう無邪気な言葉を受け、騒然としながらファンは顔の前でダメダメと手を振ったり、×を作ったり。きっかは一瞬、何のことだかよくわからない顔をして、すぐ会場がジャンプ禁止だと知る。だがしかし、すでに「ダーリンとマドンナ」のイントロがスタート。なんだか大騒ぎの中、ファンは、きっかのジャンプアクションに合わせて、かかとを浮かせる程度に体を揺らしつつ、気持ちだけは一緒に高くジャンプするという大人な対応を見せる。一方、きっかは、新曲だったからファンのノリがまだまだ不十分なのではなく、ただ単に会場がジャンプ禁止だったから全力でノってなかっただけ、ということに気づいて、「跳べないのね？ それ先に言ってよー!! なんだいなんだい、君たちなんだい！」と、恥ずかしそうな、照れくさそうな表情を浮かべるのだった（ちなみにきっかがジャンプ禁止の会場でオーディエンスにジャンプを要求したのは、＜きっかフェス～バンドしてみっか～＞に続いて約3ヶ月ぶり2回目）。

終盤。新曲リリース、そして＜きっかフェス＞第4弾も10月実施が決定し、歌手活動も充実してきた吉川友は、「こんなにたくさんライブしていいんですかね？」と、幸せそうに語り始める。客席からは「もっと！」の声。それに応えるように言葉を続ける。「いいんですかね？ もっとやっちゃいますよ？ いいんですか？ きっか、普通にみかんの箱に乗って踊りますよ、駅前で。それでも皆さん来てくれますか？」

きっかのライブの楽しさ（歌の素晴らしさ＆トークの面白さ）を知ってしまったファンならば、場所がどこであれ、足を運ばずにはいられない。そんな意思表明のような大歓声が空間に放たれ、会場の隅々まで満たしていく。

「やった。嬉しいですね。ツアーとかやりたいね、って握手会でも言ってたので。ツアーができるような人にならないといけないし、人を集めることができないといけないので……みなさん、頑張ってくださーい!!」

最後の最後に、誰もが予測していなかった、きっかの“まさかの”他力本願が炸裂。歓声と大爆笑。きっかも思わず「あははは」と声を上げて笑いながら、「え？ 私が頑張れって？ まぁ、きっかも頑張ってるんで、みなさんも頑張りましょうね！ 早くツアーできるように！」と、ツアー実現へに向けて、みんなで頑張っていこうと訴えた。