T.M.Revolution西川貴教、故郷・滋賀への恩返し<イナズマロック フェス 2012>過去最多の2日間で3万5000人動員

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T.M.Revolution 西川貴教が、地元である滋賀県の草津市・烏丸半島芝生広場で9月15日(土)、16日(日)の2日間、大型野外フェス<イナズマロック フェス 2012>を開催し、2日間で過去最高となる3万5千人(15日15,000人、16日20,000人)を動員。16日は、4年目にして初のソールドアウトを記録する大盛況で幕を閉じた。

◆<イナズマロック フェス 2012>画像

このイベントは、2008年10月に「滋賀ふるさと観光大使」に就任した西川が「音楽を通じて地元に恩返しがしたい」「地元のみなさんと一緒に滋賀県をアピールしたい」と、滋賀県の行政と一緒になって2009年から始めたもので、今年(2012年)で4回目となる。

「ロック フェス」というタイトルではあるが、あらゆるジャンルのアーティストが出演するほか、ステージ転換の間は人気芸人などのパフォーマーが登場。また、ライヴチケットを持っていなくても入場できるフリーエリアには、滋賀県のご当地グルメを中心とした飲食エリア、滋賀県の観光などを紹介するエリア、さらに無料で観覧できるエンタメステージが設けられ、チケットがなくても楽しめるのが大きな特長だ。

また、イベントテーマを「琵琶湖の水を守ろう」と掲げており、環境保護をテーマにしたオリジナルグッズやコンサート収益の一部は、毎年琵琶湖保全のための活動資金として寄付している。

さらに昨年に引き続き会場では、西川が立ち上げた東日本大震災チャリティープロジェクト「STAND UP JAPAN!」の募金活動も行なわれた。

フリーエリアは午前10時にスタート、開場と同時に大勢の人が詰めかけた。エンタメステージには、アイドリング!!!、Kylee、WHITE ASH、MY FIRST STORYなど2日間で全23組のアーティストが出演。

出場権をかけて東京と大阪で行われたオーディション「イナズマゲート2012」で勝ち残った4組もステージに立った。

エンタメステージの模様はニコニコ生放送で中継され、会場に足を運べないファンにも届けられた。

飲食エリアには「イナズマサラダパン」や「イナズマカレー」など、イベント限定のメニューも登場して大いに盛り上がった。

イベント1日目のオープニングアクトは、昨年フリーエリアのエンタメステージに出演したSPYAIR。客席から歓声で迎えられると「Rockin' the World」で2012年の「イナズマロック フェス」のオープニングを飾った。「Naked」「ジャパニケーション」「サムライハート」など全5曲を披露、パワフルなステージを見せた。

嘉田由紀子滋賀県知事の「フェスを楽しんでいただくだけでなく、滋賀には美しい場所、おいしいものがたくさんありますので、お帰りの際に訪れてみてください。イナズマロック フェス 2012、スタート!」という開会宣言に続く1日目のトップバッターは、ボーカルの綾小路翔が西川と共に雑誌で連載を持つなど、かねてより親交のある氣志團が登場。

サイレンの音を合図に特攻服に身を包んだメンバーが姿を表すと会場が湧く。ステージを所狭しと踊るダンサーの動きに合わせて観客も手を振る。独特のセンスあふれるエンターテイメント性の高いステージで、会場からは楽しそうな笑い声も聞こえる。「One Night Carnival」、9月5日リリースの新曲「SUPER BOY FRIEND」など、全5曲を披露した。

お笑い芸人・ファミリーレストランのパフォーマンスに続いては、昨年日本デビューを果たした韓国のグループU-KISSが登場。デビューシングル「TickTack」から9月5日にリリースしたばかりの新曲「One Of You」まで全7曲を披露し、一糸乱れぬダンスで客席を湧かせた。

レイザーラモンRGのパフォーマンスに続いて、4人組ガールズバンドSCANDAL。トランプ模様をあしらったキュートなミニスカートの衣装をまとっているが、奏でる音はロック。9月26日リリースのニューアルバム『Queens are trumps-切り札はクイーン-』から、先にシングルリリースされている「太陽スキャンダラス」さらに「ピンヒールサーファー」など全6曲を元気いっぱいにプレイした。

麒麟がネタを披露したあとは、スガシカオの登場。彼が奏でる音楽は“流れているリズムに乗せてあらゆるジャンルの音楽をつなげていくスタイル”だと言う。名曲「夜空ノムコウ」でスタートしたライヴは、音に身を任せていると自然に体が揺れる。流れるように「愛について」「Real Face」「Progress」など全9曲を披露した。

野性爆弾のパフォーマンスに続いては、西川も滋賀県に住んでいたころコピーしたことがあるというJUN SKY WALKER(S)。キャリアが長いバンドならではの抜群の安定感、その中にある少年のような、変わらぬロックスピリットをガツンと見せてくれた。

「START」「歩いていこう」など長く愛されているナンバー、さらに今年4月、16年ぶりにリリースされたオリジナルアルバム『LOST&FOUND』より「ロックの資格~Rock'n Roll License~」など全7曲をプレイした。

椿鬼奴のネタの後、西川がボーカルをつとめるバンドabingdon boys schoolが登場。「JAP」「INNOCENT SORROW」「BLADE CHORD」といった代表的なナンバーに加え、9月5日にリリースしたばかりの3年ぶりとなるニューシングル「WE aRE」をライヴで初披露した。

西川は「おかげさまで、無事第4回を迎えることができました。それも地元や実行委員会のおかげ、そして今日お集りいただいたみなさんのおかげです」と感謝の意を表した。

アンコールでは、L’Arc~en~Cielの「READY STEADY GO」をプレイするとサプライズゲストとしてTETSUYA(L’Arc~en~Ciel)が登場。

西川が「今日、この日のためにわざわざ来てくれました、熱い男です!」と紹介するとTETSUYAは、「こっちこそ呼んでくれてありがとう」と笑顔をかわした。ライヴ終了後、琵琶湖の上に盛大な花火が上がり1日目は幕を閉じた。

2日目も日差しの照りつける晴天に恵まれ、客席は開場してまもなくほぼ満員となった。オープニングアクトには、ベッキー♪♯がカラフルなトップスにパープルのスパンコールのホットパンツで大歓声に迎えられて登場。今年6月リリースのシングル「ヤルキスイッチ」やGReeeeNとのコラボシングル「GOOD LUCKY!!!!!」など、全4曲を披露した。

橋川渉草津市長は「みなさんと大いに楽しみ盛り上がり、日本を元気にしましょう!」と挨拶すると、ハットを投げ、ジャケットを脱いでTシャツ姿になり「イナズマロック フェス 2012、スタート!」と宣言した。

トップバッターは清水翔太。DJとダンサーを従えて登場すると「Get Back」でライヴはスタート。ファーストシングル「HOME」をはじめ、「君が好き」「マダオワラナイ」など全6曲を熱唱。またMCの中で、中学生の時に出場した素人参加型歌番組でT.M.Revolutionの曲を歌い、名人賞を受賞したことを明かした。

なかやまきんに君とサバンナ・八木真澄によるコンビ・ザ☆健康ボーイズのパフォーマンスに続いては、11月6日に日本武道館でのライヴを控えたきゃりーぱみゅぱみゅが、大きなパフスリーブの白いブラウスに、ウエストに小さな“パンダ爆弾”がついた黒いフレアスカート姿で登場。今回の衣装は10月17日リリースの新曲「ファッションモンスター」を意識して「 “モノトーンパンダ”にした」と言う。「CANDY CANDY」「きゃりーANAN」「つけまつける」そして「ファッションモンスター」など、全7曲をパフォーマンスした。

NON STYLEのステージのあと、ゴールデンボンバーが登場。黒ガムテープを体中に張ったT.M.Revolutionのコスプレ姿で「HOT LIMIT」を歌って踊り、客席を湧かせる。また西川の誕生日を祝う演出や、T.M.Revolutionの「WHITE BREATH」をコスプレつきで盛り込むなど、T.M.Revolutionへのリスペクトを表現したステージを展開、「女々しくて」などを全力で魅せた。

なだぎ武が「西川貴教が働く学校でありがちな嫌なこと」というネタを披露したあと、3人組グループ・ソナーポケットが登場。「好きだよ。~100回の後悔~」「月火水木金土日。~君に贈る歌~」「365日のラブストーリー。」、8月1日リリースのニューシングル「君と見る未来。」など、シングルナンバーを中心に全6曲披露した。

3年連続出演のTKOのネタに続いては、メンバーの都啓一ががんを克服して昨年再始動を果たしたSOPHIA。復帰後第一弾シングル「cod-E ~Eの暗号~」でライヴがスタートすると、「俺たちがすごく大切にしている曲です」と紹介して「街」をプレイ。「brother & sister」では、ボーカルの松岡充がステージを降りて客席最前列の柵に登って歌うなど、アグレッシブなパフォーマンスを見せた。

「Believe」「黒いブーツ~oh my friend~」さらに西川がかつて在籍したバンド・Luis-Maryのナンバー「rainy blue」など全6曲をプレイ、会場にはソフィアのシンボルフラワーでもあるヒマワリを掲げたファンも大勢いた。

はんにゃのステージに続いて、大トリであるT.M.Revolutionのライヴ。毎年その斬新な衣装が話題となるT.M.Revolutionだが、今回は今年のフェスのテーマカラーでもあるピンクの被衣(かつぎ/かつて身分ある女性が外出時に頭から被った着物)を被って登場。

被衣の下には平安時代の狩衣(かりぎぬ)風の衣装、これを脱ぐとピンクの着物、さらにその下には肌を露にしたセクシーな衣装と、曲に合わせて多彩な顔を見せる。もちろん、トレードマークの「ショートパンツ」も健在だ。

大ヒットナンバーを新たにリアレンジした「蒼い霹靂」「LEVEL 4」(今回のリアレンジ「LEVEL 4」は初披露)から「FLAGS」「Naked arms」「SWORD SUMMIT」など近年のシングルナンバーを中心に本編では7曲を披露、その歌声で2万人のファンを魅了した。

アンコールにはエステー「消臭力」のCMで西川と共演した、ポルトガルの少年シンガー・ミゲルがゲスト出演。T.M.Revolution 西川貴教、島谷ひとみ、ミゲルによるスーパー・ユニット“T.M.H.R.”の「チカラにかえて」を熱唱、さらにCMでおなじみ「消臭力の歌」も披露した。続いて琵琶湖をイメージしたナンバー「Lakers」では、MICRO(HOME MADE家族)が3年連続となるサプライズ出演。そしてHOME MADE家族のメンバー全員で「Tomorrow Meets Resistance」を新たなアレンジで初披露した。

<イナズマロック フェス>を始めて4年、今では西川が滋賀に滞在すると地元の人が「(イナズマ)頑張ってね」「(やってくれて)ありがとう」と声をかけてくれると言う。

西川は「『うちの、滋賀県の西川や』と言ってくれるのが嬉しい」と笑顔で話した。そして「自分が夢中になっていること、必死にやっている姿をまっすぐに届けるだけ」と、今後もこのイベントに全力を注ぐことを誓った。

メンバーが去ったステージの上空には大輪の花火が打ち上がり、2012年の<イナズマロック フェス>を盛大に締めくくった。

T.M.Revolutionは、9月12日に自身初となるライヴCD『T.M.R. LIVE REVOLUTION 11-12 -CLOUD NINE-』リリース、そして19日には5月に代々木体育館で行なわれたライヴのDVD『T.M.R. LIVE REVOLUTION '12 -15th Anniversary FINAL-』のリリースも控えているほか、セルフカバーベストアルバム『UNDER:COVER 2』のリリースも予定されている。

そんな中、西川が各所で「今年のイナズマが終わったら、翌日からは2013年のイナズマに向けての準備が始まる」と話しているように、すでに意識は次回へと向かっているようだ。年々規模を大きくしている<イナズマロック フェス>は来年、ひとつの節目となる第5回を迎える。

【「イナズマロック フェス 2012」インフォメーション】
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