ステレオポニー解散を発表

ポスト

メジャー・デビューから間もなく4年を迎えるガールズ・バンド、ステレオポニーが、バンド結成から約6年にわたる活動に終止符を打つことを発表した。

ステレオポニーは、2008年に「ヒトヒラのハナビラ」でメジャー・デビュー。2ndシングル「泪のムコウ」はオリコンチャート2位を獲得、平成生まれのガールズロックバンドとしては史上初の快挙となった。その後、YUIとのコラボレーション・シングルを発表するなど、現在までにシングル11枚、アルバム3枚をリリースし、ガールズバンド・シーンのみならず、新世代の音楽シーンを牽引してきた。

国内での精力的なライヴ活動はもちろんのこと、10代でアメリカ3大音楽フェスイベント<SXSW>に出演。その後4年連続でアメリカでライヴを敢行したほか、今年(2012年)は初のU.S.ツアー実施やアジア初ライヴとなるインドネシア公演を行なうなど、日本国内だけではなく海外へ驚きを隠しえないと活動の場を広げ、さらなる飛躍に期待が寄せられていただけに、今回の解散発表は予想だにしなかった出来事だろう。しかし、彼女たちの音楽への想いは、数年前から少しずつ新たなベクトルへと向かっていたようだ。

彼女達をデビューまで支えた地元・沖縄の“あじさい音楽村”創設者、仲宗根 陽さんが2009年に病気のため他界。デビューから、がむしゃらに突っ走ってきた彼女達は、その頃から各メンバーの音楽に対する思いがより明確になり、方向性の違いが出はじめたという。

このあじさい音楽村 創設者、仲宗根 陽さんの生涯を描いた映画「天国からのエール」(2011年公開)は、阿部寛が仲宗根氏役を熱演。映画の主題歌をステレオポニーが担当したことから阿部寛との対面を果たし「本当の“にいにい”だと感じられた」と、メンバーは阿部寛の渾身の演技に涙を流した。

そしてこの4年の間、精力的に活動を行なってきたステレオポニーだが、今年(2012年)8月にヴォーカルAIMIの喉のポリープ手術のため、バンドとしては1ヵ月の充電期間が設けられた。その期間にドラムSHIHOとベースNOHANAは共に海外での短期音楽留学を実施。海外での刺激を全身で受けながら「自分」について改めて考える時間となり、ヴォーカルAIMIもこの期間で“歌う”ということに今まで以上に真剣に向き合った。

そしてステレオポニーが再集結した際、各々が今、本当にやりたいこと、進んで行きたい道を話し合い、今回の結果に至ったという。

なお、ステレオポニーとしての最後のシングルは10月24日に発売。今作は、アヴィリル・ラヴィーンのプロデューサー兼ギターリストのEvan Taubenfeldとタッグを組んだ新バンド「EVANPONY(エバンポニー)」としての楽曲「Just rock with me」と、ステレオポニーとしての新曲「涙なんて見してやんない」のダブルA面になっている。

ステレオポニーとしては残念ながら解散することになるが、SHIHO(Dr)とNOHANA(B)は“EVANPONY”として活動、AIMI(Vo)も音楽活動は続行するという。

今回の解散発表に際してステレオポニーのメンバーは下記のコメントを寄せている。

【AIMI】
今までステレオポニーを応援してくれた皆さまへ
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ステレオポニーのギターボーカルで居られた時間は私の宝物になりました。
これからは、それぞれの道に向かって頑張っていきます。
心からありがとうございました。

【NOHANA】
応援してくれる皆様へ
突然の報告になってしまいごめんなさい。
ステレオポニーは私にたくさんの夢を与えてくれました。
特別で大切で大好きなバンド。
このような形になるのは、やっぱり寂しいとか悔しいとかそうゆう気持ちもあるけど、それ以上にステレオポニーとしてたくさんの人に出会えたこと、いろんなことを感じられたこと、ステレオポニーの全てに感謝の気持ちでいっぱいです。
だからこそ、最後まで全力でステレオポニーを届けたい。最後まで私らしく、笑顔で楽しみたいです。
ステレオポニーに関わってくれた全ての皆様、本当にありがとうございました。

【SHIHO】
いきなりの解散発表になってしまって本当に申し訳ありません。
いつも支えてくれているファンや関係者の事を想うと、この決断には凄く悩みました。
しかし、音楽と向き合い、自分達と向き合い、考え、悩んだ結果、これが一番最善の方法だと思い、このような報告になってしまいました。
ステレオポニーが無くなってしまう事は本当に心が苦しくなりますが、それでも、それぞれがそれぞれの道を真っ直ぐに進んでいくと決意したので、
誠に勝手だとは思いますが、これからも私達を見守って頂けたら幸いです。
ステレオポニーを今まで支えてくれて本当にありがとうございました。

<秋の夜長はライブで乗り切れvol.2>
2012年10月6日(土)渋谷 CLUB QUATTORO

◆ステレオポニー オフィシャル・サイト
この記事をポスト

この記事の関連情報