スウェーデンから問答無用の1970年代の香りを振りまくスパイダーズ、デビュー

ポスト
一聴して、うわなんじゃこりゃ、まんま1970年代やん!…とクラシックロック黎明期の原石のままぐいぐいとローリングするようなロックを放つ新人が現れた。スウェーデン・イエテボリ出身の4人組ニュー・カマー、スパイダーズだ。

◆「Hang Man」PV映像

ウィッチクラフトに在籍したギタリストJohn Hoylesを中心に、女性ヴォーカルをフィーチュアしたスパイダーズは2010年2月に結成された。影響を受けたグランジ、パンク、ブルージーでメロディアスなクラシック・ハード・ロックを上手くミックスし、才能溢れるソングライトとエネルギー迸るサウンドとストレートなリフを信条としているバンドだ。

彼らは結成後数ヶ月でスウェーデンの有名なフェス<Way Out West>に出演、そのパフォーマンスを初お披露目する。その後プロデューサーDon Ahlsterbergとともにレコーディング作業へ入り、2011年1月に、4曲入りEP「Spiders」でデビューを飾った。2種類の7インチ・シングルとしてアメリカでも発売されている。

この後、オリジナル・ドラマーであったAxel Sjobergがバンドを脱退しGraveyardへ参加、新たにRicard Harryson(Fox Machine, The Maharajas)を迎え、再びスタジオに入った彼らは7インチ・シングル「Fraction」をアナログと配信で2011年8月にリリース、2012年9月には、デビュー作に先行して7インチ・シングル「Weekend Nights」を発表し、デビュー・アルバム『Flash Point』を完成させた。

古き良き1970年代の香り…しかもそのシンプルさといなたさは、当時のナザレスやラムジャム、モーターヘッド、モリー・ハチェットのような泥臭さとバンドの持つ荒々しさをそのまま詰め込んだかのような直球のサウンドメイクがなされている。

ルーツに根ざした渋いHard Rockをフィメイル・シンガーで聴かせてくれるバンドは未だ希少で、威風堂々たる佇まいと、問答無用の飾りっ気のないサウンドがかえって新鮮に響く。デビュー・アルバム『フラッシュ・ポイント』からは、全身全霊を捧げた祈るような原石の響きと情熱的な熱き想いが込められていることがひしひしと伝わってくる。60's & 70'sロックの真髄を時を超えてそのまま堪能させてくれる至極の1枚だ。

スパイダーズは、10月6日からノルウェイ、スウェーデンをサーキットし、11月29日からはGraveyardのサポートとしてヨーロッパを廻る予定となっている。


『フラッシュ・ポイント』
2012年11月21日発売
BKMA-1007 2,500 円(税込)
1.Weekend Nights
2.Hang Man
3.Love Me
4.Loss & Trouble
5.Fraction
6.Above The Sky
7.Rules Of The Game
8.Hard To Keep True
9.Stendec
10.Lies*
11.Under My Wheels*
*日本盤ボーナス・トラック
この記事をポスト

この記事の関連情報