【集中連載 最終回】tatsuoがチェック!このゲーム「ロックスミス」で日本のロック界の卵たちがいっぱい出てくるといいですね

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“本物のギター”を使ってプレイできる! 10月11日に発売された話題沸騰中のギターゲーム「ロックスミス」。BARKSでは、eversetのギタリストであり、“ゴールデンボンバーの中の人”、トーキングブンブンのプロデューサーとしても知られるtatsuoを迎え、前代未聞のギターゲームの魅力をチェックするプレイレポートをお届けしている。ラストとなる第四弾は、そのサウンドにtatsuoが迫る内容だ。ここをマスターすれば、もうかなりギターを弾けるようになるだろう。楽しみながらギターをマスタする「ロックスミス」の魅力にどっぷりと浸ってほしい。

■エフェクトでサウンドメイキングも存分に楽しめる!

第2回で紹介したように「ロックスミス」では、練習曲に合わせて自動でエフェクターやアンプがセッティングされ、気持ちのいいギターサウンドでゲームが楽しめる。

これとは別に、プレイヤー自身がアンプやエフェクターを組み合わせて、好きなサウンドを作ることも可能だ。用意されるのはエフェクター60種類、アンプは11種類、キャビネットは12種類。「すげー!」とtatsuoが思わず声を上げたのはそのグラフィック。3DCGで作りあげられたグラフィックは実在する有名なエフェクターやアンプに似せて作られている。「これはあの機種」「こっちはあれかな?」と、ギタリストならニヤリとすることうけあいだ。

「これだけでも十分おもしろい」とテンションが上がったtatsuoは、いったんセットしてあったエフェクト・ペダルを外し、アンプの素の音をチェックし始める。VOXやHiwatt、Marshallを思わせるアンプをさまざまなフレーズで次々に弾き比べ、「ぽいですねー」と言いつつチェックする作業が止められなくなった様子だ。「ICHIGOっていうアンプはなんだろう? あっ、Orangeか」と、ゲーム内のアンプのネーミングセンスにも笑いが起こる。

個々の出来もさることながら、エフェクトの組み合わせが柔軟なのも特筆すべき点。たとえば歪み系などに代表されるアンプの前につなぐエフェクトは同時に3台まで使用可能。これとは別にディレイ系などに利用するループも3台まで利用可能だ。そしていずれも曲中でもON/OFF可能(ただし、この操作はギターではなくゲームコントローラー側で行う)。ダウンロードコンテツの追加でマイクまでセッティングできると聞くと、「もうアンプシミュレーターがバッチリ入ってますよね」「初心者からプロまで遊べます」と感心しきり。

「すごいホンモノに近い。最近の技術がつまってると思いますね」とtatsuoに言わせたこれらのアンプやエフェクターだが、最初からすべてが使えるわけではない。ゲットするにはゲーム内で曲をうまくプレイすることでポイントをかせがなくてはならないのだ。「プレイに燃えてきますよね。アイテムを手に入れたいために」「最初、初心者はエフェクター買えないですからね。クリアしてかないと」と、自身がギターを始めた頃に照らし合わせてゲームのリアルさを感じたようだ。

アンプ、エフェクター各モデルは実在の製品を模したもので、それっぽいグラフィックで描かれている。仕様やキャラクターの説明もあるので、ギタリストなら特定は容易かも。また、エフェクターのパラメーターはコントローラーで調整可能。複数のパラメーターがある場合は、画面を切り替えて調整する。ディレイの場合は、タイム、フィードバック、トーンを用意している。


▲ビンテージのアメリカン・コンボアンプ。(クリックで画像拡大)

▲チューブアンプヘッド。(クリックで画像拡大)

▲ウルトラ・ハイファイ・ベースアンプ。(クリックで画像拡大)


▲ビンテージのディレイペダル ANALOGUE DELAY。(クリックで画像拡大)

▲フレンチ・スピードメタルに最適なMETAL DISTORTION。(クリックで画像拡大)

▲クラシックなロックスタイルのワウワウサウンド WAAAAH TIME。(クリックで画像拡大)

■2人同時プレイもOK! 友だちを呼んでセッションしよう

2人同時プレイができるのもうれしいところ。「ロックスミス」のパッケージにはゲーム機とギターを接続するリアルトーンケーブルが1本付属するので、2人でプレイするにはもう1本をオプションで購入することになる(1本2,940円)。

練習曲には最大4種類の難易度が異なるアレンジが用意されているので、それぞれのプレイヤーが違うアレンジを同時に弾くことができるのがポイント。1人はバッキング、もう1人はソロといった具合に、まさにバンドセッションが楽しめるのだ。その際は上下に2つのギターのネックが表示され、別々のノートが流れてくるという画面構成になる。

また、2人同時プレイはベースも参加OKだ。ギターとベースでプレイすれば、これまでスタジオに入れない時は個人でやっていたバンドの基礎練習もより盛り上がるというもの。


▲2人同時プレイでセッションも楽しめる。画面が上下に分かれ、2本のギターのネックと、弾く弦やフレットを示すノートが表示される。

■このゲームで日本のロック界の卵たちがいっぱい出てくるといいですね

ギター・ゲームは初めてだったというtatsuoは、終始上機嫌でプレイを終えると「本物を弾いてるから楽しい」と第一声。「太鼓とかはやったことがあったんですけど、やっぱり違いますね」と、「ロックスミス」ならではのプレイスタイルを気に入った様子だ。

続けて「ギターを始めるきっかけにはなりますよね」と、これからギターに挑戦する人に向けて語った。

「ゴールデンボンバーとかをやってると、楽器を始めてみたいというファンがすごく多くて。そういう人にすごくオススメできますよね。きっかけになるというか。そこから楽器の楽しさを知ってもらえると、より深くのめり込んでいくんじゃないかと思いますね」

ギターを始めた当時は、教則本は買わず、すぐに楽譜やタブ譜を買ってコピーを始めたというtatsuo。楽譜がまったく出てこない「ロックスミス」については、「楽譜じゃなくても大丈夫」と力強いコメントをくれた。

「とにかく触れることが大事なんで。僕なんて譜面読めないですからね。耳で聴いてちゃっちゃとやっちゃう方なんで。ロックってそういうもんですから。触れてナンボなので、頭で考えるものじゃない。最初はとりあえずギターに触れることですよね。あとは長時間触れて、好きなバンドのコピーをしてたって感じですよね。だから譜面とかじゃないですよね。触ってることが大事なので。ずっと学校にも行かず(笑)」

「(「ロックスミス」なら)こういう楽曲を作ってるんだっていう勉強にもなるし。これでギターに触れる時間が増える、みたいな感じですよね。楽しんでギターと遊べるアイテムですよね」

──「ロックスミス」にはアンプやエフェクターも多数用意されていますが?

「普段のレコーディングでもアンプシミュレーターは使ってるんですが、スタジオで使ってるのと同じことが家庭のゲームでもできるというのはおもしろいですよね。こんな音も作れる!って感じで。エフェクターもいっぱいかけれるし。自分の音を作れるという意味でも楽しいですね」

「ほんとだったら最初は買えないですからね。僕がギターを始めたのが中1だったんで、最初はこんぐらい(と指で10cm四方くらいの大きさを示す)小っこいエフェクターを買って。僕の世代って1個1万円したんですよ。音を変えるだけに1万円も使えねーよみたいな感じだったんで(笑)。まあ、これでエフェクターはどういう音が鳴るって知らない子も、これはこういう音が出るんだっていうのを知れるので楽しいと思います。高級アンプの音も聴けますよね、こういう音なんだっていう」

──プレイ中は、ロックバーに置いてほしいという発言がありましたが、ほかにはどんなシチュエーションで?

「レコーディング中はスタジオの待ち時間が長いので、スタジオに置いておいてほしいですね。そこで、皆と対決するっていう」

──これからギターを始める人へのメッセージを。

「ギターの値段とかは関係ないと思うんですよ。今、3,980円とかでギター売ってるんですよね。なので、気楽に初められて楽しいんじゃないかなあと思いますね。安いギターで始めて……、ゲームしない時は常にギターを爪弾けるじゃないですか」

この発言を受け、「ロックスミス」とギターとのセットも発売されていることを伝えると、「安ーい! すごい、それは買いですね」と驚いたtatsuo。そして、最後に一言つぶやいた。

「このゲームで日本のロック界の卵たちがいっぱい出てくるといいですね」

■収録曲一覧

Animals/House of the Rising Sun
Best Coast/When I'm with You
The Black Keys/Next Girl
The Black Keys/I Got Mine
Blur/Song 2
The Boxer Rebellion/Step Out of the Car
Cream/Sunshine of Your Love
The Cribs/We Share the Same Skies
The Cure/Boys Don't Cry
Dan Auerbach/I Want Some More
David Bowie/Rebel Rebel
The Dead Weather/I Can't Hear You
Eric Clapton/Run Back to Your Side
The Horrors/Do You Remember
Interpol/Slow Hands
Jarvis Cocker/Angela
Jenny O./Well OK Honey
Little Barrie/Surf Hell
Lynyrd Skynyrd/Sweet Home Alabama
Muse/Unnatural Selection
Muse/Plug In Baby
Nirvana/Breed
Nirvana/In Bloom
Pixies/Where is My Mind?
Queens of the Stone Age/Go With the Flow
Radiohead/High and Dry
Rapscallions/California Brain
Red Fang/Number Thirteen
The Rolling Stones/(I Can't Get No) Satisfaction
The Rolling Stones/Play with Fire
The Rolling Stones/The Spider and the Fly
Sigur Ros/Gobbledigook
The White Stripes/Icky Thump
Silversun Pickups/Panic Switch
Soundgarden/Outshined
Spoon/Me and the Bean
Stone Temple Pilots/Between the Lines
Stone Temple Pilots/Vasoline
Taddy Porter/Mean Bitch
Titus Andronicus/A More Perfect Union
Tom Petty and the Heartbreakers/Good Enough
White Denim/Burnished
The xx/Islands
The Yellow Moon Band/Chimney


◆ロックスミス
対応機種:PlayStation 3、Xbox 360
価格:8,880円(リアルトーンケーブル同梱) ※リアルトーンケーブル単体は2,940円
発売日:2012年10月11日

tatsuo
プロデューサー・作曲家・編曲家として活動。ビジュアル系エアバンド・ゴールデンボンバーの編曲・レコーディングやその他多数若手バンドのプロデュース作業に従事。また、アニメ番組「SKET DANCE」では、The Sketchbookをプロデュースし、自身の所属するロックバンド「everset」でも主題歌を担当。近年では、仮面ライダーシリーズにて3作連続で主題歌の作編曲家に抜擢される他、楽曲提供、アーティストの総合プロデュースなど幅広い音楽制作を手がけている。

◆ロックスミス 製品詳細ページ
◆ユービーアイソフト
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