【イベントレポート】吉川友、Wink「淋しい熱帯魚」カバーを相田翔子に直接褒められ「親御さんに早く報告したいです。」

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11月7日にボカロPプロデュースによるアイドルカバーアルバム『ボカリスト?』を発売した吉川友が、11月8日、報道陣とモバイル記者(ファン)を招いての公開記者会見を青山にあるユニバーサル・ミュージックにて開いた。

◆吉川友、相田翔子 <公開記者会見>画像

吉川友といえば、<JAPAN EXPO>に参加するため、先日までフランスとベルギーに滞在。海外というアウェーな場所でライブを行ない、サイン会などで現地のファンとも交流。そんな彼女が久しぶりに日本のメディアの前に姿と現すとあって、帰国後の第一声が気になったファンも多いことだろう。

会場では、まず「私がオバさんになっても」のミュージックビデオが流され、期待が高められる。そして、ミュージックビデオで着用した赤を基調した衣装でいよいよ吉川友が登場する。

「はいみなさん、お集まりいただいてありがとうございますー。今日は楽しんでいってください。」

報道陣を前にした帰国第一声を無難にまとめるきっか。さすが20歳のレディーである。……と、思いきや、早速、本日の衣装の話が振られると、「はい。そうです「ダーリンとマドンナ」の衣装です。……あ、間違えました。あ!間違えました!! 今、テンパッてます! 「私がオバさんになっても」の、あははは。」とドタバタトークがスタート。その後も、公開記者会見について「実は私、デビューの記者会見……ソロデビューする時の記者会見も、実はここだったんです。……あ、間違えましたね。えーと。違いますね。でも、ここで一回やりましたよね? なんでしたっけ? (「映画」とモバイル記者からの助け舟) そうです! ここでやらせていただいたんです。」と、発言。フランスに行こうがベルギーに行こうが、やっぱり吉川友は吉川友。「テンパッてます!」なんて言っていたものの、なんてことはない。いつもどおりのテキトーなきっかが日本に帰ってきたのである。もっとも、それはフランスとベルギーでライブを終えた感想を訊かれて「“bonjour, tout le monde.”って感じです。」と返したあたりでもわかったはずだ(ちなみに意味は“みなさん、こんにちは”)。

会見は、まず「アルバムを制作するきっかけってなんだったんでしょうか?」と、『ボカリスト?』企画立ち上げの頃の話からスタート。“きっかけ”に過敏に反応するきっかは、「はい。きっかけは“YOU!”なんですけど(モバイル記者・苦笑 / 「きっかけはYOU!」は吉川友のデビューシングルのタイトル)。私が20歳になったというのもありますし、デビューして2年目に突入したというのが一番のきっかけなんですけど。4枚目のシングル「ここから始まるんだ!」のカップリングで森高千里さんの「17才」をカバーさせてもらったんですけど、その時にボカロPの八王子Pさんにやってもらって、あまりによくできたので、“挑戦してみようかな、カバーアルバム”みたいになって、大人の皆さんに相談して、実現できました。選曲は私が知っている曲、なおかつ、きっかに合う曲をスタッフの皆さんと話し合いながら選曲してもらいました。」と、今回の企画が、吉川友のカバーへの挑戦だったことを明かした。

そしてここから、収録曲を1曲ずつきっかが解説。海外にいる間に日本で公開された5本のオマージュ動画(「恋しさと せつなさと 心強さと」「風は秋色」「MajiでKoiする5秒前」「17才」「卒業」)を観ながら、「歌いやすかった。」「この曲はキーが高くてレコーディングが大変だった。」などとコメント。ただ、中でも「17才」の映像は、この日が初見だったことが発覚(その他の動画は海外からチェックをしていた。もっとも、海外での映像チェックにもスタッフの苦労がいろいろあったようだが、その話はまた機会があれば)。初めて目にする映像を前に、きっかは目を輝かせる。と思ったら、突然、閃く。

「私、いいですか。これ、<きっかフェス>の衣装にしません? さっきから、(今日のイベントに?)出る前から言っているんです。この、赤いドレスの衣装(『ボカリスト?』ジャケットの衣装)を着たいって言ってるんですけど、大人の皆さんはみんな無視してくれます。」

大人が無視を決め込むなら、ファンと世論を味方につけよう。さらにその様子をマスコミに書かせて、「ファンの支持を受けて、吉川友は次の<きっかフェス>で赤いドレスを着ることが決まった。」という既成事実を作ろう。と、言わんばかりのきっかの巧妙な策略。はたして彼女のシナリオどおりに物事は進んでいくのか。それを確かめるためにも、11月17日に新宿BLAZEにて開催が予定されている第5弾<きっかフェス>は見逃せないものとなった。

その後も、「なにを言う 早見優」の名フレーズでおなじみの村上ショージから、このギャグを「なにを言う 吉川友」に変えて使ってもいい、という承諾を得た話などを織り交ぜつつ、楽曲解説を続けていく。

解説の最後に残ったのは、Wink「淋しい熱帯魚」。「ライブでもこの振りとか真似したいですね。」というきっか。すると、なんとここで、サプライズゲストとしてWinkの相田翔子が登場した。驚きの声を上げるモバイル記者たち。きっかは事務所の大先輩を前に笑顔を見せるも、明らかに恐縮している。

「いや、もう、主役の方は真ん中でお願いします!」と、開場前にスタッフ間で行なわれた椅子の設置位置や出すタイミングといった打ち合わせも関係なしに、なぜか先輩・相田翔子の椅子をセッティングし始めるきっか。相田は、そんな後輩・吉川友がカバーした「淋しい熱帯魚」について「なんかこう、スピード感があって迫力があって、率直にかっこいいなーって。ここ何日間か車の中で聴いてます。何より吉川さんの歌声がとってもセクシーで、アルバムには、私も心ときめくようなカバーがたくさんありますけれども、「淋しい熱帯魚」は特にセクシーに感じて。私が当時19歳で歌っていたんですけど、『ああ、なんかこんな大人っぽい歌い方がもっとできたな』と、そんなふうに思いながら聴いてました。」と、歌声を絶賛。するときっかは「いやー、嬉しいですね。親御さんに早く報告したいです。ありがとうございます。」と、どういうわけか自分の親を他人行儀に扱ったコメントをして、会場は爆笑となる(きっかには難しい単語を使いたがる傾向があるため、司会者が使っていた“親御さん”という言葉が気に入って、自らの発言に取り入れようとしたものと思われる)。

「淋しい熱帯魚」は、世間におけるWinkの認知度を高めた5枚目のシングル。「それまではイベント会場で人が集まらなくて淋しい想いもしてたが、「淋しい熱帯魚」の頃に人生が一変した。」と、相田は当時を振り返る。そんな先輩の話を聞きながら、きっかは「私も早くそうなりたいですね。私も街なかで、“よしかわとも”と間違えられるので。」と、もうすでに眼前には広がっているものの、まだ手が届ききっていないスーパースター、スーパーアイドルとしての姿へ思いを馳せた。

また、2013年はWinkデビュー25周年。相田翔子は、「1位を取って(鈴木)早智子と抱き合って喜んだ日もあれば、別の曲で1位が穫れなくて、周りの人から『Winkって落ちぶれちゃったね。』って。1位を獲ると1位が基準になってしまう。一喜一憂して25年やってきましたけど、でも、大変な時こそ、いろいろ学べることも多いので、辛いな、スランプかなって思う時こそ成長できると思って、25周年、30周年、50周年と頑張ってください。」と、吉川友にエールを送った。

最後に、きっかが「淋しい熱帯魚」の振りを教えてしてほしい、と相田翔子にムチャぶり。そんな後輩の頼みを笑顔で快諾した相田は、早速、サビ部分のダンスをその場でレクチャー。きっかはややギクシャクしながらではあったが、「完璧っかです! 歴史的瞬間ですね!」と、少し興奮気味に、相田翔子とともに「淋しい熱帯魚」の振りを披露した(ちなみにレクチャー時、相田翔子の立ち位置は逆だったが、フォトセッション時およびムービー用に振りを再度披露する際にはWinkとして当時と同じ上手に位置していた。)

吉川友はこの週末、大阪(11月10日)と名古屋(11月11日)でサイン会を開催する。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
◆BARKSかわいこちゃんねる
◆吉川友 オフィシャルウェブサイト
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