恐るべき才能を持ったティーンエイジャー、ジェイク・バグ

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ノエル・ギャラガー、ストーン・ローゼズ、コールドプレイのクリス・マーティンから称賛され、デビュー・アルバムがUKチャートNo.1に輝いた18歳の新人シンガー、ジェイク・バグが11月14日、ロンドンのKokoでパフォーマンスした。同公演は当初これより小さなクラブで開かれる予定だったが、デビュー・アルバムがリリースされる数ヶ月前でさえ、あまりの需要の高さに会場が1,500人を収容するKokoに変更された(この規模で足りるわけはなく、2月にさらに大きな場所でのツアーが予定されている)。

◆ジェイク・バグ画像「Lightning Bolt」「Two Fingers」PV映像

ノエルとローゼズのお墨付き、ボブ・ディランやロニー・ドネガンを彷彿させる“ギター・ヒーロー、ネクスト・ジェネレーション”というレビューに心を躍らされるミュージック・ファンは多いはず。その期待を裏切らない、ブリティッシュ・ロックの新旗手がこのバグだ。

才能に年齢は関係ないが、シングル「Lightning Bolt」や「Two Fingers」を聴き「これが17~18歳の作品なのか!」と驚いた人は少なくないだろう。エッジーで荒削りなギター、60's風の軽快なメロディ、スキッフルでブルージーなサウンド…そのソングライティングは、ポップ全盛のいまのミュージック・シーンでなくとも突出するもの。さらに、治安の悪さから“Nottingun”や“Shottingham”とも呼ばれるラフな街ノッティンガム出身のティーンエイジャーならではの鋭くウィットに富んだ歌詞が加わる。UKのミュージック・シーンにはザ・コーラルやアークティック・モンキーズなど恐るべき才能を持ったティーンエイジャーがしばし出現するが、バグもそのひとりだ。

バグ(ヴォーカル&ギター)、ベース、ドラムのミニマルな3ピースで行なわれたライヴ・パフォーマンスは朴訥としていて、初期のキングス・オブ・レオンを思い出させる。口数少ない18歳の少年はお愛想を言うでもなく派手な展開をするでもなく、ただ淡々とプレイしていく。しかし、彼の演奏には控えめな熱さと興奮がある。

ポップ主流の時世であっても、これがNo.1に輝く。地味ではあるがいぶし銀のような光を持つバグのようなアーティストを正当に評価できる英国の土壌は流石だ。

“新世代のギター・ヒーロー”ジェイク・バグのセルフ・タイトル・デビュー・アルバム『Jake Bugg』の日本盤は2013年1月にリリースされる。



Ako Suzuki, London
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