【ライブレポート】Perfume、シンガポールでも大熱狂、ドラえもんも登壇

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11月24日(土)、初の海外ツアー<Perfume WORLD TOUR 1st>のシンガポール公演@SCAPEにてファイナルを迎えたPerfumeが、2013年の第一弾シングルが来春に発売予定されていること、更にその新曲が2013年3月9日公開の映画「ドラえもん」の主題歌に決定したことをサプライズで発表した。

◆Perfume画像

アジア各地で大歓迎を受け、大盛況のうちに終幕した初のワールドツアーは全ての公演がソールドアウトする人気ぶりを見せつけ、彼女達が世界へと活動の場を拡げる大きな第一歩となった。

日本では5万人規模の会場でのライブも完売させるPerfumeだが、このツアーは彼女達の初心ともいえる、オールスタンディングでのライブハウス公演だった。デビュー当時からライブ活動を礎にしてきたPerfumeだけに、ライブならではの一体感Perfume独特の演出は海外のファンも魅了し虜にしたようだ。

当日会場には朝から列を作るファンが集結、中にはPerfumeのコスプレの姿も。会場は、ステージに設置されたLEDパネルで様々な映像が流れ、メンバー登場前から会場内のボルテージは上がりっぱなしとなっていた。そんな中、フロアが暗転し「WELCOME TO PERFUME WORLD」というメンバーの声と共に白い衣装のメンバーが登場すると、ファンのテンションは一気に頂点へ。

オープニング・ナンバーは「NIGHT FLIGHT」。曲の展開と共に目まぐるしく変化するLEDの映像と一糸乱れぬダンスパフォーマンスにシンガポールのファンはいきなり心を鷲掴みにされた。そこから「コンピュータシティ」「エレクトロ・ワールド」と序盤から立て続けに観客を盛り上げた。

彼女達のライブのもうひとつの魅力は、メンバーと観客とのコミュニケーションだ。今回のアジア・ツアーでは、練習を重ね自己紹介を現地の言葉で行っていた。既に北京語、広東語、韓国語と披露してきたPerfumeだが、シンガポールでは英語での挨拶となった。自己紹介以外のMCは日本語だったが、各国のファンは日本語を勉強している人も多く、あ~ちゃんが「日本語わかる人!」と言うと、多数のファンが手を挙げ、これにはメンバーもびっくり。

ここで会場を3等分に。のっちサイドは「マー」、かしゆかサイドは「ライ」、あ~ちゃんのいる真ん中は「オン」。合わせてマーライオン。「マーライオン!」の掛け声に合わせ、観客が「イエーイ!」と応え、まさに会場はひとつになった。

面白いエピソードで観客を笑わせた後は、海外でも特に人気の高い「レーザービーム」をレーザーと共にパフォーマンス。キラキラしたレーザーの光と華麗でアグレッシブな本人ダンスパフォーマンスにより超興奮状態に達した観客全員が大きく縦に揺れ続けた。曲が終わると一旦照明が暗転。「Spending all my time」のイントロと共に登場したメンバーは、赤の衣装にチェンジ。手だけで表現する独特の振り付けが印象的な同曲は、歌詞がほとんど英語という事もあって、シンガポールでも大合唱となり、手拍子が大きく響き渡った。「love the world」を披露した後、「Butterfly」のインストが流れる中、1枚だったパネルが3枚に分かれ動き出し「edge」がスタート。映像の中のメンバーとステージ上での動きやダンスがコラボレーションされて披露される演出は、まさにPerfume World。
レーザーとLEDを駆使し、パネルとシンクロしたメンバーの動きと、このツアーの為に新しく準備された寸分のズレもない完璧なるダンスで構成された7分以上に及ぶパフォーマンスは、まるでフロアを異次元に導くかのように圧巻のステージだった。

間髪入れず披露されたキャッチーなナンバー「シークレットシークレット」、楽曲に込めた想いを伝えたMCを挟んで「Dream Fighter」と続き、日本国内のライブでも恒例の「P.T.A.」のコーナーへ突入。観客全員で手をグルグル回して頭上でトントンと叩く振り付けを練習するコーナーを経て、最新のPVで話題のライブの定番曲ともなっているとびっきりアッパーチューン「FAKE IT」へ。
会場全体がジャンプをした後、続けて「ねぇ」、「チョコレイト・ディスコ」とキラーチューン連発のクライマックスへ。

「次で最後の曲になります。」という短いMCで本編最後の「ポリリズム」がスタート。ベース音が鳴り響く中、レーザーが降り注いだ。2011年、ディズニー/ピクサー映画「カーズ2」の全世界共通挿入歌にもなった同曲、欧米も含め非常に人気の高い楽曲であるが、今回の海外ツアーでもやはりその知名度の高さがうかがえる盛り上がりをみせた。

Perfumeが一旦退場すると会場は「アンコール」の嵐に。鳴り止まぬ盛大な声に応え、ピンクとオレンジのトライアングルをあしらった衣装に着替えて再登場したメンバーは、この海外ツアーを実現するために歩んだ道のりが、決して平坦なものではなく、様々な決断をし、いくつかの出会いと別れがあったことを語り、「海外のこのステージに立つまで長い道のりだったので、たくさんの方のおかげでここに立ててとても嬉しいです。感謝の気持ちを伝えたいです。私達を通して、もっと日本を好きになってもらえたら嬉しいです。」と心を込めて伝えた。

アンコール1曲目は、世界に出ていくにあたり背中を押してくれた大切な1曲だという「Spring of Life」。そして続く「心のスポーツ」では、P.T.A.のコーナーで一緒に覚えた振り付けを観客全員と一緒にパフォーマンス。温かな楽曲と相まって、会場全体が幸せで包まれた。

全員が次の楽曲へ移り変わると思ったその瞬間、「今日はWORLD TOUR 1stの最終公演という事で、日本からスペシャルゲストが来てくれています。」という紹介と共にステージ上に国民的キャラクター「ドラえもん」が登壇。まさかのサプライズ登場に、会場全体が歓喜の声援で騒然となったその束の間、メンバーから大きな発表があった。

「来年3月に公開される『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』の主題歌を、私たちPerfumeが歌うことになりました!」

この楽曲のタイトルは「未来のミュージアム」。2013年第一弾シングルとして、2013年春にリリース予定だ。ステージ上では、この発表に喜んだドラえもんが一回転するとPerfumeの3人も思わず一緒に一回転。アジアの国々(香港・台湾・シンガポール・韓国など)でもオンエアされ、1992年の放送開始以降、シンガポールでも大人気のドラえもんという事もあり、このビッグな共演が実現されることとなった。

ドラえもんが降壇後、ラストの「MY COLOR」では、大団円。最後の最後まで会場そのものが一体となり、ファンと心から通じ合うことで、最高に愛に満ちたライブとなった。メンバーはシンガポールのステージに立てている喜びと感謝を何度も口にし、涙ぐむ一幕もあったが、最後は笑顔で無事に初のワールド・ツアーを大盛況に終えた。

今回、アジア4ヶ所で公演したライブパフォーマンスが話題となり、更に今後続いていく、Perfumeの海外活動も大きな期待が寄せられ、盛り上がること間違いなしだ。

また、このシンガポール公演の模様は、日本国内の映画館67館に加え、台北市の「Vie Show Hsin Yi」へ同時生中継された。当初、全国62館の劇場チケットが発売されたが、売り切れ続出につき、急遽、実施スクリーンを追加、及び日本最大級のTOHOシネマズ日劇をはじめ5館の劇場を追加。さらに台湾の劇場も即完売になり、こちらもスクリーンを追加するほどの人気で、この記念すべき初の海外ツアーをリアルタイムで応援しようと、約28,000人が映画館から温かいエールを送り、シンガポールと同時に熱狂した。

『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』
監督:寺本幸代(「映画ドラえもん のび太と新・鉄人兵団~はばたけ天使たち~」)
公開時期:2013年3月9日(土)
ストーリー:舞台は、全てのひみつ道具が展示されている場所、ひみつ道具ミュージアム。ある日、怪盗DXに大切な鈴を盗まれてしまったドラえもんとのび太たちは、鈴を探しにひみつ道具博物館(ミュージアム)へ。そこは、すべてのひみつ道具が展示してある夢のような博物館。そこで、ドラえもんたちは博物館のガイドをしているクルトという少年に出会う。クルトの案内で、博物館を見学していたドラえもんたちだったが、ひみつ道具博物館でも怪盗DXによってひみつ道具が次々となくなる事件が!?はたして、ドラえもんやのび太たちは無事に鈴を取り返せるのか?
主題歌:Perfume「未来のミュージアム」 2013年 第一弾シングル 2013年春発売予定
透き通るメロディが奏でるポップな楽曲。歌詞のテーマである「未来」と『ドラえもん』が象徴する幻想的(ファンタジー)な世界観を表現して作られた書き下ろしの一曲。

◆Perfumeオフィシャルサイト
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