初音ミクの「千本桜」という曲がニコニコ動画を中心としてWeb上で盛り上がったのをご存知だろうか? 「千本桜」は人気ボーカロイドソフト初音ミクが歌う軽快なロックナンバーで、人気クリエイター黒うさPによって作詞作曲された。

◆黒うさP「千本桜」関連画像

そしてこのWebでの盛り上がりに追随する動きや、広く世間へアプローチする施策が次々とスタートしている。

ニコニコ動画のサイトではすでに530万回以上再生され、YouTubeでは590万再生回数を突破(2013年3月10日現在)、大手通信カラオケ「JOYSOUND」の2012年年間ランキングにて並みいるJ-POPのヒット曲を押しのけ堂々3位にランクイン。その独特なストーリー性を持った同楽曲は、3月9日にはアスキーメディアワークスより小説シリーズが刊行され、3月13日からは銀座博品館劇場にてAKB48のメンバーらが演じるミュージカルもスタートする。


また、ファミリーマートからは、春のフェアの一環として「千本桜」を商品化した弁当、菓子パン、スイーツが発売されているというフィーバーぶりなのだ。

この人気の秘密はどこにあるのか?

「初音ミクが歌うハッピーな曲調でありながら、愛国主義とも取れる歌詞世界や初音ミクの軍服ぽい衣裳に様々な解釈がなされ、中国のネットでは一時期炎上したりと、そのギャップも大きな話題を呼びました。」── 関係者

動画サイトに投稿された「千本桜」のミュージックビデオでは、曲はもちろんのこと初音ミクを始めとするキャラクターの可愛らしさ、大正ロマン風な時代設定も大きく目を引く。一見アニメのオープニングを思わせるが、一度目にするとそのインパクト、中毒性は抜群。ボカロ楽曲に慣れ親しんでいる10代~20代前半の若い世代では、カラオケの定番ソングとして盛り上がりを見せている。

「1990年代に大ブレイクした『サクラ大戦』のように今後メディアミックス化が進み、そのキャラクタービジネスとともに2013年のアキバ系コンテンツの台風の目となる事は間違いありません。」── 関係者

ちなみに同曲が初めて発表されたのが2011年9月(同年10月29日には100万再生を達成)。先にニコニコ動画というオンライン上の世界で火がついた作品を、メディアミックスとともにオフラインの世界へと浸透させようという、ある種、タイムマシン経営にも似たこの動き。これがヒットへと結びつけば、音楽業界、エンターテインメント業界の新しいヒットの創り方のヒントになるのかもしれない。

なお、作曲者の黒うさPは、表舞台には一切顔を出さず、ニコ動ではカリスマクリエイターながら、J-POP界ではその名は知られていないミステリアスな存在。他にも初音ミクを使った人気楽曲を多数創出している。



◆黒うさP オフィシャルサイト