【ライブレポート】変革の時、exist†traceがニューワールドへ突入

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変革の時。ガールズロックバンド、exist†traceの東名阪ツアー、その初日の東京公演(3月2日渋谷TAKE OFF7)はそう感じさせるに十分な挑戦のライブだった。

◆exist†trace 画像

ツアー直前に発表された新ビジュアルの衣装で登場したメンバー達。これまでのゴシック感を残しつつも女性ならではのスマートな強さを押し出しているのだが、なかでも大きな変化はギターの乙魅ではないだろうか。モヒカンから黒髪のニュアンスヘアになり、ますます凛としたクールな佇まいに。

ビジュアルだけでなく、今年に入ってからはステージでの立ち位置も変更となった。主に作詞作曲を担当しているリーダーのmikoがボーカルのジョウと並び、ツインボーカルの体制へ 。そのため、ベースの猶人とmikoの位置が入れ替わったのだ。さらに、今回のライブでは未発表の新曲を7曲も披露! まさにツアータイトルどおりexist†tarceのニューワールドが広がっていた。

オープニングナンバーはジャジーな「GINGER」、一気に会場が沸点に達した「本能」に続いては、miko が「新曲をたくさんもってきました。でも、まだ未完成です。みんなと一緒に作ってこそ完成できると思ってます」とこれからの展開を予告する。そして、ジョウの「“NEW WORLD”へ飛び込んでいこうか」という言葉を皮切りに1つ目の新曲へ。

新曲達の中でも実験性を感じたこの楽曲はジョウとmikoの声のハモリが耳に心地よく、夢を“つかみとりたい”という強いメッセージが込められていた。間奏では Mallyのドラムが主役になったかと思うと、デジタルなバックサウンドと乙魅のギターのピコピコと加工された音に、mikoのエッジのきいたリフが重なっていく。次々と主役が変わる、めまぐるしい展開だ。

「Daybreak~13月の色彩~」「be Naked」、2つ目の新曲は、大事な人を失った思いから立ち直り希望へとすすんでいくストーリー性のあるナンバー。演奏後、客席から拍手が起こった。「unforgive you」ではこれまでのジョウのパートをmikoが引き継いで歌う部分も。3つ目の新曲は深い深い闇を歌ったナンバー。一転、4つ目の新曲はジャンというmikoのギターをきっかけにジョウとmikoの美しいユニゾンでスタートした明るいポップチューン。

ライブでおなじみの「HONEY」では、乙魅とジョウがぶつかりそうになったり、演奏しながらmikoと乙魅が何かささやきあってニカッと笑い合うなどステージを動きまわり、客席をあおっていく。まだタイトルもない新曲とライブでおなじみのナンバーが交互にあり、次に何が飛び出すのかいつも以上にワクワクする展開。会場のファン達は1音1音聞き逃さないよう、音にのり、楽しんでいた。

ライブ終盤は「もっともっと楽しもうぜ!」と6つ目の新曲へ。BPMいくつだろうと思うほどの高速チューン、間奏ではジョウがMallyを指差し、ダイナミックなドラムさばきで魅了するパートも。「VANGUARD」から本編ラストは、 ヘドバンの嵐となった「RAZE」で締めくくった。

アンコールでジョウは「今まで以上の光景を見た」と満たされた笑顔でファンへの感謝の気持ちを語った。ここでお知らせとして、無料会員制コミュニティー【VANGUARD】会員限定のライブを5月19日に下北沢モザイクにて行うことを告げた。

このVANGUARD会員限定ライブは次回で3回目となり、毎回メンバーの1人がSEやセットリストなどライブをプロデュースするのだ。Mally、ジョウに続き、次回はmikoが担当する。「いっぱいやりたいことがあるから楽しみ!」とワクワクしているmikoから、7月6日に渋谷gladでワンマンライブが決まったとさらなる発表も。しかもこのワンマンの情報は決まったばかりとのことで、その興奮もあり「素敵な会場なのでいろんなことができる」と語るその表情からはすでにライブのイメージが膨らんでいるようだった。

そして、懐かしいナンバー「THE COLORS」へ。猶人をはじめメンバーがステージ前にのりだし客席をあおった「シグナル」。ここでmikoからツインボーカル体制にした理由が語られた。

「これまでは、ほぼ私が作詞作曲して描いた世界をジョウが歌い演じてきたけれど、ライブで自分の言葉でも伝えていきたいと思って。これまでは思い描く世界を表現するために、ボーカルだからってジョウに無理させてたところもあったけど、これからは表現したいことのために、2人で一つの表現者になり、1+1が2じゃなくてどんどんふくれあがっていく、そんなニューワールドがこの先にあると思ってます」。

そして、その思いを紡いだ壮大なバラード、7つ目の新曲を最後に披露した。思い描く未来へのため、表現したい世界のため、熱をもってメンバー同士でぶつかりあい、刺激しあって今の体制が生まれたのだろう。

ステージを去る前に、ジョウは胸に手をあて、こみ上げてくる思いを噛み締め、猶人は胸元で手をあわせ、「ありがとう」とつぶやいて後にした。

今回発表された2本のライブ以外に、5月31日からはアメリカ公演として、テキサスで開催される<A-Kon>への出演が決定している。exist†traceのニューワールドはまだ始まったばかり。大阪、名古屋公演を経てさらに進化していることだろう。今回の新曲達がどのように完成していくのか、どんな形であえるのか、今からとても楽しみだ。

記事・写真提供:Kawaii girl Japan

◆ライブスケジュール
3月22日(金) 目黒鹿鳴館
open18:00/start18:30
adv¥2,500/day¥3,000
with:SoundWitch, SaTaN, MergingMoon
[問] 鹿鳴館 03-3494-1801

4月7日(日) Shibuya Milkyway
open/start未定
adv¥2,500/day¥3,000
with:RAMPANT, S.H.E, ADIZ, el, ...and more

<SOUND THEATER ~美しき憎しみのトリロジー~>
7月6日(土)渋谷Glad
open 17:00 / start 17:30
adv¥3,150(without drink)
チケット一般発売 2013年5月25日(土)~
[問] DISK GARAGE:050-5533-0888(平日12:00~19:00)

<『VANGUARD NIGHT vol.3』Produece by miko>
5月19日(日) 下北沢MOSAiC
open 17:00 / start 17:30
adv¥2,800(without drink)
予約申込み受付期間
2013年3月10日(日)ワンマン終演後~4月14日(日) 23:59
●オフィシャルコミュニティー申込み受付のみ
 申込み枚数:VANGUARDメンバーご本人につき1枚限り
●チケット引換えは公演当日15:00~
 公演当日受付にて、VANGUARDカードを掲示(※必須)
 整理番号:ランダムでお渡し/入場:整理番号順
[問] vanguard@exist-trace.com
★オフィシャルコミュニティVANGUARDへの参加をご希望されている方はhttp://www.exist-trace.com/officialcommunity/をご覧ください。
<A-Kon 2013>
2013/5/31(fri)~6/2(sun)
VENUE:Dallas, Texas / Hillton Anatole Hotel
[A-Kon Web site]http://www.a-kon.com/
イベント期間中はライブ、サイン会、Q&Aファンミーティングを開催。
詳細は随時発表致します。

◆exist†trace オフィシャルサイト
◆Kawaii girl Japan
◆BARKS ヴィジュアル系・V-ROCKチャンネル「VARKS」
◆BARKS かわいこちゃんねる
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