【ライブレポート】INORAN「3分ぐらいの曲ですが、15年ぶん暴れましょう!」、Zepp Diver City熱狂

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3月23日、INORANが自己初となるZepp Diver Cityでの公演を大盛況のうちに終了させた。<Solo Works 15th Anniversary Final -Kick In My Head->という公演タイトルからも明白であるように、このライヴは彼のソロ活動開始15周年のアニヴァーサリー・イヤーを締め括るもの。とはいえ時系列で歴史を追うような演奏内容ではなく、選曲自体には幅を持たせながらも、あくまで彼自身の“今”に忠実なトーンで貫かれたステージとなった。YUKIO MURATA(MY WAY MY LOVE:G)、u:zo(B)、RYO YAMAGATA(Dr)、そしてDAISUKE“d-kiku”KIKUCHI(manipulator)という気心の知れた仲間たちとともに繰り出される図太いグルーヴと、大胆かつ繊細に編まれたサウンドスケープに、オーディエンスは2時間弱にわたって酔いしれることになった。

◆INORAN画像

この場では敢えて詳しい演奏曲目などについては触れずにおくが、現時点での最新ソロ作品にあたる『DIVE YOUTH,SONIK DIVE』と同様に「smoke」で幕を開けたライヴは、大きな緩急を描きながら進み、中盤には事前に彼自身のオフィシャルサイトを通じて行なわれていた「聴きたい曲No.1」を選出するリクエスト投票で1位に輝いた「千年花」を披露。最後は「3分ぐらいの曲ですが、15年ぶん暴れましょう!」というMCとともに、やはり最新作からの「Get Laid」で最高潮に到達した。

ただ、そこで終わりはしなかった。一度は「また数ヵ月後に帰ってくるんで、かならず会おう!」と言い残してステージを去ったINORANだったが、鳴りやまない声援に応えて数分後に再登場。形式的なアンコールを好まない彼をふたたびその場に引きずり出すのはオーディエンスにとっても至難の業といえるが、この夜の彼は観衆の熱意に笑顔で応えていた。その場で炸裂したのが、この夜2回目の登場となる「grace and glory」だった事実からも、このアンコールが完全に予定外のものだったことがうかがえた。

こうして“INORANというバンド”の熱演が終わり、アニヴァーサリー・イヤーにひとつの区切りをつけた数日後、彼自身はアメリカのフロリダ州に飛び、現在もそこに滞在している。バカンスではなくMuddy Apesとしての新たな音源のレコーディングのためだ。こちらの作品のリリースなどについてはまだ具体的なことが判明していないが、少しでも新たな情報が届き次第、お伝えするつもりだ。また、しばらくステージから遠ざかるものと思われていたINORANだが、5月27日に神戸国際会館こくさいホールで開催される<アノヒヲワスレナイ神戸!2013 KOBE SUPER SESSION>への出演がこのたび決定。同イベントには河村隆一、SUGIZOらの出演も決まっている。

こうしてINORANの旅はまだまだ続いていく。節目を超えたその先も、この男の動向からは目を離さずにおきたいところだ。

文:増田勇一
撮影:MASA

<アノヒヲワスレナイ神戸!2013 KOBE SUPER SESSION>
2013年5月27日(月)
@神戸国際会館 こくさいホール
開場18:00/開演19:00
[出演] INORAN(from LUNA SEA)/河村隆一(from LUNA SEA)/SUGIZO(from LUNA SEA/X-JAPAN)/TOKU/他
[チケット料金] SS席¥12,600(税込) S席¥10,500(税込) A席¥8,400(税込)
[チケット一般発売日] 2013年4月27日(土)10:00~
[問]アノヒヲワスレナイ神戸!公演事務局06-6934-5703
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