つんく♂プロデューサー、ハロプロ研修生イベントで持論を展開。「リズムは人生だからね。」

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ハロプロ研修生が日頃の練習の成果を披露するイベント<ハロプロ研修生 発表会2013 ~春の公開実力診断テスト~>が、5月5日、中野サンプラザで開催された。当日券もソールドアウトするなど超満員となったイベントには、ハロー!プロジェクトのつんく♂プロデューサーや、日頃、研修生のダンス指導をしているみつばちまき先生、さらにハロー!プロジェクトの定期公演でMCを務めるまこと(シャ乱Q)、モーニング娘。OGの小川麻琴が審査員として出席。研修生16人(研修生から生まれたユニット・Juice=Juiceのメンバーは診断対象外)のパフォーマンスを厳しく診断しつつも、同時に温かく見守った。

◆<ハロプロ研修生 発表会2013 ~春の公開実力診断テスト~> 画像

ハロー!プロジェクトでは、毎年1回、プロデューサーつんく♂による研修生の実力診断テストをスタジオで開催してきた。しかし、今回、初の試みとして観客を入れた公開形式でこのテストを実施。さらに研修生のパフォーマンス終了後には、観客ひとりひとりが1票を持ち、優れていたメンバーに投票。イベントの最後には、客席投票の結果も発表された。

最初の項目はダンスパフォーマンス。16人が3つのチームに分かれて、ハロプロ楽曲でダンスを披露する。フレッシュな研修生らしさが溢れるステージで、客席からは歓声やコールも起こる。そんな中で、ステージ最前の審査員席に構えた審査委員長のつんく♂プロデューサーは、「本番をこんな最前で見るのは初めて。」と、笑いをとりつつ、“前ノリなリズム”という新人の癖や、ダンス動きだけでなく曲における“表情”といった細かい部分まで指摘していく。一方、普段、彼女たちをダンス指導しているみつばちまき先生が、℃-uteの「Bye Bye Bye!」のダンスを、フォーメーションではなく、あえて横一列になって披露した浜浦、小数賀、山岸、加賀、岸本に対して説明を求めると、代表して浜浦彩乃が自分たちで考えて採用した表現方法であることを説明。彼女たちの自己プロデュースの意識に、先生も納得だ。

続く歌のテスト。研修生は、ハロー!プロジェクト作品の中で自分の得意な曲をひとりずつワンコーラス披露する。歌唱力はもちろん、用意された衣装ではなく私服で歌う、ということで、各人のオリジナリティやキャラクターの出し方といったところも評価ポイントとされた。

前半、「理屈を超える何かを持ってる。」と評された浜浦彩乃、「思わず歌に(心が)ひっばられた。ビックリしました。」と高評価だった田口夏実らに続く和田桜子。スマイレージの「有頂天LOVE」を歌った彼女に、つんく♂Pは「ピッチも上ずって、リズムもズレているんだけど、そこが“萌え”なのはなんなのか。」と不思議がりながらも、どこか満足気。歌が上手い、リズム感がいいという、パフォーマンス力はあって当たり前というハロー!プロジェクトのエンターテインメントにおいて、“それだけではない”要素、魅力、可能性を感じさせた瞬間だった。

そしてソロでのパフォーマンスで大きな歓声と拍手が起こったのが、モーニング娘。の「好きな先輩」を歌った小数賀芙由香。一度はスマイレージのサブメンバー入りしたものの、数ヶ月の治療を要する病気で2011年9月にスマイレージを離脱した彼女は、その後、ハロプロ研修生のメンバーとして2012年から活動を再開していた。そんな小数賀に対してつんく♂Pは「リズムもよくなってる。高校1年生なので、そろそろ大人の曲を歌えるようになればもっと発展していくんじゃないかな。」と、コメント。一方、この曲のオリジナル歌手でもある小川麻琴は、「当時を思い出して、私たちも必死だったな~って、しんみりしちゃいました。」と話す。ただ、アシスタントMCのさわやか五郎が、曲名に関連して好きな先輩を小数賀に訊ねると、小数賀は目の前にいる小川……ではなく、スマイレージ・和田彩花の名前を挙げて、会場の笑いを誘っていた。

後半、田辺奈菜美は会場も納得の歌声で℃-uteの「キャンパスライフ~生まれて来てよかった~」を聴かせる。「歌でちゃんと持っていきましたね。自分なりの歌を歌えていたんで、今後、どんなふうに歌っていくのか、興味がわくくらいでした。」とはつんく♂P評。同様に室田瑞希も、あぁ!「First Kiss」というハードルの高い曲を選択しつつも安定した歌を披露する。こちらには歌唱力の高さを認めつつも「鈴木愛理や松浦亜弥が中3の時にはもっと歌えていた。」とコメント。しかしこの発言、裏を返せば彼女はハロー!プロジェクトを歌唱面で引っ張っていく歴代のボーカリストに肩を並べることができる素質を備えているということであり、そんな存在になってくれることをつんく♂Pも期待している、という最大級の評価でもある。

つんく♂Pの名言が飛び出したのは、後藤真希の名曲のひとつ「抱いてよ!PREASE GO ON」をパフォーマンスした金子りえに対して。「キレがあるというか、成長してますよね。スピード感もあったし。」と、“最後のハロプロエッグ”に感心しつつ、「もっと上を目指すために、リズムと表情がピシっと合うような……そんな人生を歩んでもらいたいなと思います。」と発言。予想外の“人生”という単語にざわめく客席に、つんく♂Pは「リズムは人生だからね。リズム感の悪い奴は人生観も悪い。」と、持論を展開する。そして「ただ、間が悪いからといって、トークが面白くないとは限らない。ね、まこと?」と、まこと(シャ乱Qのリズム隊の要であるドラム担当)に話を振って、会場を爆笑させていた。ちなみに、つんく♂オフィシャルサイトには、もっと音楽的に突っ込んだリズム論のコンテンツが用意されているなど、つんく♂Pのリズムへのこだわりはハロー!プロジェクトのファンならばよく知るところである。

全メンバーの歌披露が終了し、客席の投票タイムを挟んで、第2部のミニライブがスタート。こちらの冒頭では、ハロプロ研修生の新メンバーがお披露目されたのに続き、2013年2月にハロプロ研修生らで結成された新ユニット・Juice=Juiceのインディーズ2ndシングル「五月雨美女がさ乱れる」(5月5日リリース)のライブ初披露などが行なわれた。

そしてイベント最後に発表された集計で客席投票数1位を獲得したのは、田辺奈菜美。審査員特別賞として和田桜子が選ばれた。

なお、ハロプロ研修生の次回イベントとなる<ハロプロ研修生 発表会 ~6月の生タマゴShow!~>は6月8日が東京・メルパルクホール。6月15日が大阪・御堂会館にて開催される。

■ ハロプロ研修生 新メンバー
・田中可恋(たなか かれん) 1997年12月24日生まれ 三重県出身
・三瓶海南(みかめ かな) 1998年8月28日生まれ 愛知県出身
・藤井梨央(ふじい りお) 1999年3月4日生まれ 愛知県出身
・真城佳奈(ましろ かな) 1999年8月29日生まれ 愛知県出身
・井上ひかる(いのうえ ひかる) 2000年8月31日生まれ 三重県出身
・稲場愛香(いなば まなか) 1997年12月27日生まれ 北海道出身

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

◆BARKSアイドル
◆ハロプロ研修生 オフィシャルサイト
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