【ライブレポート】吉川友、2周年&21歳バースデー公演で「みなさんの心に傷を残せるように」宣言。客席「いらない、いらない(笑)」

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吉川友のデビュー2周年と21歳の誕生日を記念したライブイベントが、5月11日に光が丘IMAホールで開催され、約800人のファンがきっかのメモリアルをお祝いした。

◆吉川友、2周年&21歳バースデーライブ 画像

きっかのライブイベントは、4月30日にPASSPO☆、さくら学院との合同イベントこそあったものの、単独としては1月の<きっかフェス6 ~ザ・リクエスト・アワー~>以来。この間、きっかはTBS系ドラマ『ハンチョウ6~警視庁安積班~』や、ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』に出演と、おもに女優として活動。そして<きっかフェス6>での発言どおり「みなさんの頑張り……プラス、吉川友の頑張り」で、4月24日に2ndオリジナルアルバム『Two YOU』をリリースし、歌手活動を再開させた。

そんなアルバム『Two YOU』収録曲「ドラマチック」を客席の中から歌い始めるというドラマチックな演出でスタートしたライブは、早々に友フレ(ファン)有志による生誕サイリウム企画(座席を中央でわけて、緑と紫のサイリウムを配布。ステージから見ると、ちょうど『Two YOU』のジャケットのように見える、というもの)も実行に移されるなど、お祝いムードの中で進行。きっかも、舞台出演に作品リリース、それにともなうプロモーションやイベント出演など次々とスケジュールが埋まっていく中で、決してリハーサルに十分な時間を取ることができたとはいえない状況だったが、それでも友フレの気持ちに応えるよう、“こんな私でよかったら”と言わんばかりにステージを動きまわりながら曲を歌いあげては笑顔を見せた。

きっかの単独ライブではおなじみDJ NONさんへのMC丸投げもありつつ、もちろん、アコースティックコーナーも。(昼公演では)「運命」「世界中に君は一人だけ」「きっかけはYOU!」の3曲が披露されたこのコーナー。今回、きっかバンドとしてキーボードのはっちゃんに加えて、ドラム(&パーカッション)のしんちゃん、ギターのいくちゃんという構成で、特にドラムが初めて加わったこともあり、これまでのアコースティックセッションから、さらにグルーヴと音の締まりが加わり、曲の心地よさはアップ。きっかも、よりボーカルに緩急表情をつけて、極上の耳触りで楽曲を届けた。オーディエンスの満足度は、同コーナー終了後に鳴り止むことのない万雷の拍手が物語っていたといえるだろう。

「これはなんですかね。そう、ドラム。これが、パーカッション! 叩いてみてもいいですか? これ、叩きたかったの。」

きっかバンドの紹介途中に、どうしてもパーカッションへの興味が抑えきれなくなったきっか。おもむろにステージ上段に配置されていたカホンにまたがると、自らの手で軽快なリズムを奏で始める。「きっかけは、YOU!。いつ来たの?」「今(IMA)でしょ!」「いつ来たの?」「今(IMA)でしょ!」と、会場を巻き込んだ不思議なコール・アンド・レスポンス。「いいですね、これ、ほしいわ、一家に一台。」と、とりあえずこの場は満足しつつも、「次の休み時間に、きっか、これいじらせてくださーい」と、吉川友のパーカッションへの好奇心、探究心はさらに深まったようだ(もっとも、我々は忘れてはならない。彼女は好奇心旺盛である半面、飽きっぽいということを)。

“本当に画期的な道具に囲まれて”行なわれた吉川友のアコースティックコーナーを経て、ライブは“ドドっと、すーんって”後半戦へと突入していく(“”内はいずれも本人の言葉)。アルバム『Two YOU』の中でもきっかお気に入りの1曲「TO BE...」で、恋愛を切なく歌うと、「ダーリンとマドンナ」ではステージ上も客席も飛んで跳ねての大盛り上がり。その熱気を引き継いでの「水色」では、振り回されたタオルが会場に大きな気流の渦を巻き起こす。本編最後の「風のようなメロディー」まで、破天荒なトークとはまた違った魅力であるきっかの歌声、作品を1曲1曲しっかりと堪能できる、そんな聴かせるライブとなっていた。

そしてアンコール。今回のライブTシャツである「『じぼん、吉川友だ』Tシャツ」を着たきっかに、さらなるサプライズが用意されていた。

アンコール1曲目「ここから始まるんだ!」を歌唱後、続いてラストの曲に行こうとするきっかをキーボードのはっちゃんが呼び止める。そして、はっちゃんの演奏で「ハッピバースデートゥーユー」がスタート。友フレの大合唱とともに、バースデーケーキがステージへと運び込まれてくる。「嬉しい!」と声を上げるきっか。あらためて今年の抱負を訊かれると、

「近々の抱負は『痩せること』。そして21歳の抱負は、また、あのー、これ終わって夏に向けて大きな発表もあるかもしれないし。ということで、今年の夏が勝負だなっていうのがあるので、ま、一個一個のしごとを頑張って、いろんなことに挑戦していきたいですね。『やればできる子、吉川友』が定着するように、口だけじゃないぞ、っていうのをみなさんに今年は見せつけてやろうかなっていう。皆さんよろしくお願いしますよ。」

と、決意を述べた。

バースデーケーキを前にして「顔面ケーキかな!」と、ちょっと言ってることがよくわからない表現で喜びを表したきっかは、21歳になっても立ち居振る舞いはフリーダム。友フレが目撃する中でケーキをつまみ食いして味を確かめる。そして「21歳になって……コケました。」と、右足に貼られた絆創膏をアピールしながら、「いろいろ傷は作ったんですが、今年はみなさんの心に傷を残せるように。」と、発言。瞬間、誰もが「上手いこと言った!」と、思ったりもしたが、よくよく考えるとこの発言、“ファンの心に傷を負わせるアイドル・吉川友”宣言である。さすがにそれだけは勘弁してほしいと、一呼吸置いて客席からは「いらない、いらない(笑)」「えー!」の声が笑いに混ざる(きっか自身、その言葉を口にしながらちょっと吹き出していたので、表現が何か違うことは気づいていたことだろう)。

「ね、ほんとに、傷というか……爪痕? 爪痕っていうのかな? まぁまぁまぁ。多くのみなさんに、吉川友が心の中に宿りますように、今年も全力で馬のように(笑)走って頑張っていきますので、21歳、新たな吉川友をよろしくお願いします。」

“馬車馬”ならぬ“馬”のように走って頑張っていくと宣言したきっかの背中を後押しするように、大きな拍手と声援が飛ぶ。するときっか、今度は会場のファンにもひとつの決意を迫らんとする。

「そしてラストの曲に行きたいんですけど、ね、最後は、みなさんに誓ってもらえるように。誓ってくださいね。言ったらもう、ほかの子(アイドル)いけないですから。誓約書ですから、これ。」

会場のあちこちから「えー!」の声が上がりつつも、でもどこか楽しそうな友フレ。そしてきっかの「それでは聞いてください。“ずっとずっとずっとー”?」に続いて、全員が「君がスキだ!」と声をそろえる。ラストソングは、きっか作品の中でも高い人気を誇る「こんな私でよかったら」と同じくサカノウエヨースケが手がけた「ずっとずっとずっと君がスキだ」。

曲が始まる前に「最後まで楽しんでいってください」と言いながらも、「君がスキだ」の声を浴びて、誰よりもライブを楽しんでいるように見えた、そんな吉川友であった。

  ◆  ◆  ◆

── ライブ終わっての一言をお願いします。

きっか:や、ほんとに、真面目に行きますよ? (声色を変えて)“楽しかったでーす!”

── はい。

きっか:あ、でもパーカッションほんとに画期的だと思う。

── 画期的……。ど、どのへんが?

きっか:なんだろ、あのー、座ってる感じが古代の文明を感じる。わかります?

マネージャー:画期的な古代文明……。

きっか:うん。座るのが、原始時代というのかな。あの座り方が、人間の基礎。

── は、はぁ。

きっか:思ったんですよ。(小声で)あれ、画期的ってなんでしたっけ?

── ……は?

きっか:そんな感じ。そんな感じのイメージですね。凄い時代に生まれてきたなって。21歳になってあらためて思いました。

── よくわかったようなわからないような……ありがとうございました。

きっか:ありがとうございました(笑)

  ◆  ◆  ◆

<a-nation island powered by ウイダーinゼリー>として8月10日に国立代々木競技場第一体育館で開催される「IDOL NATION 2013」への出演が決定している吉川友。今週末は5月18日が13時よりキャナルシティ博多にて<ミニライブ&握手会>、16時からはタワーレコード福岡店にて<サイン会>を実施。翌19日は18時よりタワーレコード秋葉原店で<トーク&握手会>を行なう。

ところで、ライブの最後に用意されていた、きっかからのサインボールのプレゼント。投げ込まれたボールのひとつは、偶然にも、今回のサイリウム企画を立ち上げた友フレの手元に収まったそうだ。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
◆BARKSアイドル
◆吉川友 オフィシャルウェブサイト
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