【ライヴレポート】<TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2013>豪華ラインナップが新木場に集結

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新たなフェスが誕生! 江東区の若洲公園で、5月25日(土)、26日(日)の2日間にわたって、通称“METROCK”こと<Tokyo Metropolitan Rock Festival 2013>が開催された。梅雨入り前の五月晴れの太陽の下で行なわれたこのフェスは、チケットはソールドアウト。巨大風車がランドマークのメインステージ“WINDMILL FIELD”、会場の中央に位置する“NEW BEAT SQUARE”、海沿いに位置する芝生の“SEASIDE PARK”とステージは3つのエリアに分かれていて、2日間で、30以上のアーティストが出演。豪華ラインナップが新木場に集結した。

■ライヴレポ 1日目 5月25日(土)


▲MAN WITH A MISSION (C)Metrock 2013 / Photo by Nobuyuki Kobayashi

▲KNOCK OUT MONKEY

▲きゃりーぱみゅぱみゅ

▲Dragon Ash

▲CREAM

▲avengers in sci-fi

▲the telephones

▲KANA-BOON

▲MANNISH BOYS

▲9mm Parabellum Bullet

▲サカナクション
開演は正午。メインステージのオープニングアクトはMAN WITH A MISSION。最新シングル「Emotions」を混じえたセットリストで、跳ねて煽って、持ち前のエンターティンメント精神で楽しませまくる。「新シイフェスティバルノ一発目ヲヤラセテモラッテアリガトウゴザイマス!」と感謝の言葉を述べて、オオカミだけに「ヒジョーニヒザシガ暑イデス」と素直な感想(笑)。フックのあるキャッチーなメロディと疾走感のあるサウンドを含め、初めて彼らを観る者をもワクワクさせた。

“NEW BEAT SQUARE”では、神戸出身の注目の4人組バンド、KNOCK OUT MONKEYが熱く爽快感のあるライヴを展開。w-shunは「遊ぼう!!」を連発。ラウド、レゲエ、ヒップホップなど多彩なリズムアプローチ。アドリブで、歌詞を“メトロック”に変えて歌ったり、ライヴハウスで鍛えられた親しみやすくパワフルなステージを見せた。

メインステージでCMソングでもおなじみの「インベーダー インベーダー」が始まると、「ぱみゅぱみゅだ!」と次々に人が風車のフィールドになだれこむ。キッズダンサーを従えたキュートなパフォーマンス、一度聴いたら耳から離れなくなるポップチューンは全世代対応スタイルだ。親子連れで見に来ている人もいる中、「つけまつける」や「にんじゃりばんばん」では、歌う前にみんなに振りをレクチャー。ヒット曲連発のステージは、海外でも人気が高い秘密がわかるザッツ・きゃりーぱみゅぱみゅだった。

まだまだ太陽が照りつける中、さらにメインステージの温度を上昇させたのがDragon Ash。サポートベーシストにKenKen(RIZE)を迎え、鳴らされる迫力のサウンド、その太く心地いいグルーヴは最上級だ。最新シングル「Here I Am」も披露し、大盛り上がりの「Fantasista」で締めくくり、興奮のあまり、前に突入していく人が続出。Kjは働いてお金をため、フェスに参戦しているだろうオーディエンスのことに触れ、「ここではガマンする必要ねえよ。俺たちだってガマンせず、ロックンロールやりたいからやってるんだ」とみんなの心をわしづかみに。「ミクスチャーバンド、Dragon Ashでした。名前だけでも覚えていってください」とステージを去った。

“NEW BEAT SQUARE”をクラブ空間に変えたのは、シンガーソングライターのMinamiとラッパーであり、トラックメーカーのStaxx TによるユニットCREAM。派手なコスチュームとパフォーマンス。歌メロが光るダンスナンバーで集まった人たちのテンションを上げた。

スペースロックと評されているavengers in sci-fiも、“SEA SIDE PARK”を芝生のダンスフロアーにしてしまっていた。3ピース編成でありながら、ボーカリストであり弦楽器の2人がシンセサイザーやエフェクト機材も同時に操る彼らの鳴らす音はとにかく快楽度が高い。ダイナミズムあふれる楽曲はいつまでも聴いていたくなるほどだった。

「埼玉県から、みんなをディスコの向こう側に連れていくためにやってきました!」と自己紹介したのは、“WINDMILL FIELD”でアドレナリン全開のステージを繰り広げたthe telephones。「I Hate DISCOOOOOOO!!!」に始まり、4つ打ちビートと、自由奔放でエキサイティングなパフォーマンスでオーディエンスの頭を空っぽにさせ、踊らずにはいられなくなる人多数。「みんなに愛とディスコを捧げるぜ!!」と、フェス=お祭りにふさわしいライヴでアゲまくった。

そして、“NEW BEAT SQUARE”に出演した大阪出身の4ピースバンド、KANA-BOONには、入場規制がかかるほど人が殺到。楽器の音が一時、出なくなるトラブルもアドリブで乗りきり、「今日はみなさんをお腹いっぱいにして帰したいと思います!」と人間味あふれる熱いロックを響かせた。

揃いの衣装で“SEA SIDE PARK”に登場したのは、斉藤和義と中村達也によるユニット、MANNISH BOYSだ。サポートに堀江博久(the HIATUS)を迎え、最新シングル「天使とサボテン」を演奏。ドラムを叩く中村が詩を叫び会場を沸かせる「DIRTY BUNNY」など2人から生まれる化学反応がとにかく刺激的。自由な空気が会場を満たしていた。

9mm Parabellum Bulletは、緊張感とスリルのある生のバンドサウンドの醍醐味を存分に味あわせてくれた。鋭利でアグレッシブなナンバーで炸裂するのみならず、メッセージもきっちり届ける静と動が融合した音世界。「ぐるぐる回ってるのは風車にまかせて俺たちに向かってこいよ! ぶつかりあって行こうぜ!」と菅原が煽り、後ろで見ていたオーディエンスもどんどん前へと飛びこんでいく。陽が落ちかけた空に響く「カモメ」の説得力あふれる歌と演奏に惜しみない拍手が送られ、終始、集まった人たちを魅了した。

初日のメインステージのトリを飾ったのは、サカナクション。ヘッドホンをしたメンバー全員がPCの前に横一列に並ぶ「INORI」に始まり、早変わりのようにアッという間に楽器を持って演奏するステージング、構築された演奏、光のショーを見ているかのような照明のマジック。すべて、ひっくるめて魅惑のサカナクションワールドに見る者を引き込む。浮遊感のあるダンスロックに夢心地になるとともに音のクォリティの高さにも驚かされた。「アルクアラウンド」、「Aoi」、「夜の踊り子」など代表作が惜しみなく演奏され、拍手と歓声に応えて、アンコールでは「ナイトフィッシングイズグッド」が届けられた。

写真●(C)Metrock 2013

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