【ライブレポート】トム・オデール、熱く激しいパフォーマンスで会場を圧倒

ポスト
2013年注目される新人の1人、トム・オデールが5月28日、ロンドンのElectric Ballroomでパフォーマンスした。オデールは2月に開かれたブリット・アワーズで、その年最も活躍が期待される大型新人に贈られるChritics' Choiceアワード(批評家賞)を受賞。アデル、フローレンス&ザ・マシーン、エリー・ゴールディング、ジェシー・J、エミリー・サンデーらに続く受賞者(そして、初の男性アーティスト)とあり、俄然、注目を浴びるようになった。

◆トム・オデール画像

卓越したソングライティング、実体験に基づくリアルで切ない歌詞が高い評価を得ているオデールは、まだ20代前半と若いものの、ファンの年齢層は思っていた以上に幅広く、会場では10~20代だけでなく50代の人たちの姿も見られた。

ショウは、間もなくリリースされるデビュー・アルバム『Long Way Down』のオープニング・トラック「Grow Old With Me」でスタート。オデールによるピアノの弾き語りにギター、ドラム、ウッドベースが加わり、パワフルでエモーショナルなヴォーカルとサウンドで一気に会場を制した。

彼は、これまでにかなりの数のライヴをこなしてきたに違いない。22歳のデビュー・アルバム・リリース前の新人とは思えない演奏力を持つだけでなく、オーディエンスとコミュニケーションを図る余裕や自信さえうかがえた。そして、貴公子然としたルックスゆえ実際目にするまで想像できないかもしれないが、感情やエネルギーが剥き出しの熱く激しいパフォーマンスを繰り広げた。「Another Love」や「Can't Pretend」の美しく切ないメロディーからソフトなピアノ・パフォーマンスを想像していたが、いい意味で裏切られた。

ジェフ・バックリィやコールドプレイのクリス・マーティンと比較されることが多いオデールだが、そのヴォーカルやサウンドにはソウルフルなバラードやポップスだけでなく、インディ・ロック、ブルース、エピック・ロックの要素さえあり、バックリィ、マーティンからジェイク・バグ、ミューズ、デヴィッド・ボウイ、ザ・ローリング・ストーンズまでも彷彿させる。CDを聴いたりYouTubeの映像を見ただけではピンと来ないかもしれないが、ジェイク・バグやザ・ストライプスのファンにも是非ともチェックしてもらいたいアーティストだ。

トム・オデールのデビュー・アルバム『Long Way Down』は英国で6月24日発売(日本盤は、ボーナス・トラック入りで7月3日リリース)。<FUJI ROCK FESTIVAL '13>で来日する。

この夜のセットリストは以下の通り。

「Grow Old With Me」
「Can’t Pretend」
「Sirens」
「Sense」
「Oh Darling」(ビートルズ・カヴァー)
「I Know」
「Supposed To Be」
「Another Love」
「Stay Tonight」
「Hold Me」
アンコール
「Long Way Down」
「Honky Tonk Woman」(ローリング・ストーンズ・カヴァー)
「Cruel」

Ako Suzuki, London
この記事をポスト

この記事の関連情報