Juice=Juice、つんく♂Pの“天の声”で涙のメジャーデビュー決定

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ハロー!プロジェクト研修生から生まれたユニット・Juice=Juiceが新曲「天まで登れ!」のリリースイベントを6月13日にサンシャインシティ・噴水広場にて開催。サプライズで流されたつんく♂プロデューサーからのボイスメッセージでメジャーデビュー決定が発表された。

◆Juice=Juice 新曲「天まで登れ!」リリースイベント 画像

スッペシャルMCとして登場したももちことBerryz工房・嗣永桃子からの呼び込みで、Juice=Juiceは歓声に手を振って応え、集まってくれたファンの多さに驚きながらステージへ登場。「憧れている先輩は、モーニング娘。の鞘師里保さんです。」「新垣里沙さんです。」「℃-uteの岡井千聖さんです。」「田中れいなさんです。」などなど、尊敬する先輩の名前を挙げながら、メンバー挨拶を終え、早速、「私が言う前に抱きしめなきゃね」「五月雨美女がさ乱れる」と、インディーズ1st、2ndシングル曲を元気いっぱいに続けて披露した(なお、メンバーの大塚愛菜は怪我のためにパフォーマンスには不参加)。

大きなオープンスペースでのイベントは初めてとあって、たどたどしさも垣間見えるなど、フレッシュなムードが広がる会場。しかし、ひとり不思議そうな顔をしていたのは、ももちだ。ライブパフォーマンス後、何を思ったのかももちは、再度メンバーを一列に並べて、憧れの先輩の名前をひとりずつ確認していく。

「モーニング娘。の鞘師里保さんです。(植村あかり)」
「℃-uteの鈴木愛理さんです。(金澤朋子)」
「新垣里沙さんです。(宮本佳林)」
「℃-uteの岡井千聖さんです。(大塚愛菜)」
「田中れいなさんです。(高木紗友希)」

どうも合点がいかないももちは、最後、宮崎由加の憧れの先輩を聞く前に「宮崎ちゃん! 今日ね、MC“ももち”ね。楽しいね。すごい楽しいね!」と、アピール。そして注目の宮崎からは、「℃-uteの矢島舞美さんです。」という言葉が発せられ、会場は大爆笑。「みんな平均年齢15.8歳だよね? 学校で社交辞令みたいなのって学ばなかったかな? 素直に生きてるんだ。」というももちに、「でも、今日、司会が嗣永さんで良かったと思うよね。」とJuice=Juice。新人に(社交辞令を含めた)場を盛り上げるMCをOJTするももち先輩だった。

そしていよいよ新曲「天まで登れ!」の披露。ところが、ここで事態は急展開をみせる。「それでは早速、最新シングルの「天まで登れ!」を歌っていただきたいのでーすーがー!」と、含みをもたせるももち。Juice=Juiceに走る動揺。「「天まで登れ!」ということで……ある方から……天の声が届いております。聞きたいですかー? それではもったいぶってもアレなので、聞いていただきましょう! どうぞ!」。

すでに泣きそうなJuice=Juiceをステージに残し、天の声こと、喉の調子も少しずつ回復を見せているつんく♂プロデューサーからのボイスメッセージが噴水広場に響く。

「さあ今日は何のお知らせでしょうか? そうです! Juice=Juiceについてのお知らせです。」
「この6名で本当にこのままメジャーデビューにすすんでいっていいのか? どうなのか?」

この日の午前中、つんく♂Pは「Juice=Juiceに関するある重要な事が今決まった。」とTwitterでつぶやいていた。この発言を受けて、ファンの間では、「増員か?」「全国ツアーか?」といった噂が飛び交っていた。そんな経緯もあって、会場では期待と不安の声が混ざり合っていく。

「ハイ、ということで重大発表いたしましょう! なんと、この夏に、このメンバーで、メジャーデビューいたします!」
「そして新曲もできあがっております。タイトルは「ロマンスの途中」!」

つんく♂Pからのメジャーデビュー決定が発表された瞬間、大歓喜の声に包まれる噴水広場。目標としていたメジャーデビューが決まったことで、ステージ上のメンバーは、抱き合ったり飛び跳ねたりして涙と喜びを爆発させた。

さらにつんく♂Pは、Juice=Juiceのリーダーとして宮崎由加、サブリーダーに金澤朋子を指名。実はリーダーになりたいという想いを秘めていたというグループ最年長・宮崎由加は、同時にふたつの夢が現実のものとなり、溢れだす涙が止まらなかった。

「ほんとにすっごく嬉しいんですけど、私はあんまり可愛くないんで……なので、ダンスと歌でみんなと頑張っていけたらいいなと思います。超嬉しいです!」と、心境を述べる高木紗友希。「あんまり可愛くないんで」という彼女の発言に、ももちは「かーわーいーいよー。まぁ、ももちには勝らないけどね!」と、笑いを起こしていく。自分のことを謙遜する奥ゆかしさと常に攻めていく前のめりな姿勢。ふたつの“可愛さ”が融合した瞬間、周りは笑顔になる(相手がももちだったからこそ、爆笑に近い“笑顔”になったものの、それもまたよし)。

ダイナミックなライブパフォーマンスから、ファンの間でハロー!プロジェクト未来のエースとも囁かれている宮本佳林は、声を震わせながら「あー、どうしよう。びっくりしすぎて、喉が変になっちゃったんですけど……(ももちからの「喉がつんく♂さん状態? 大丈夫?」という問いかけに)大丈夫だと思います。……んっ! 」と、まずは可愛く咳払い。そして「今からめっちゃもっともっと頑張ります!」と、意気込みを語る。

さらに号泣し続けるリーダー・宮崎由加は、グループ内の最年長なのでリーダーになりたいと思っていて、(先日Berryz工房のサブリーダーになれなかったももちではなく)℃-uteのリーダー・矢島舞美にどうしたらしっかりできるか相談していたということを明かしつつ、「これからしっかりして、Juice=Juiceとしてもパフォーマンス力を上げて行きたいと思いますので、みなさんよろしくお願いします。」と、リーダーとしての初コメントを残した。

囲み取材では、さすがのバラエティー番組百戦錬磨のももち無双が炸裂する。「雨の中だったんですけど、こんなにJuice=Juiceファンが集まって、嗣永さんは……」と、報道陣から振られたももちは、即座に「はい、ももちです!」と、トークモードを始動。「ちょっと嫉妬したんじゃないですか?」という質問に、「Berryz工房も負けられないなって思ったんですけど、頼もしい後輩ができて嬉しい半面、追い抜かされないように頑張らなきゃなってプレッシャーもありますね。でも、ももちの可愛さなら大丈夫かなって。」と、Juice=Juiceも関係者も報道陣も、半ば強引にももちワールドに誘っていく(引きずり込んでいく)。「なんで今日、ももちさんが司会なんですか?」という質問には、「なんでしょうねー。(Juice=Juiceの)みんながちょっと心細かったぶん、ももちがフォローみたいな。あとはビジュアル要員だったりとか……もちろん他の子も可愛いですけど。あとは……前に出たかっただけです。はい。」と。「ももち人気にあやかって、ということですよね。」と、続けざまに訊かれると、「ですかねぇ。人気……まぁ、大人気といっても過言ではないんじゃないかって思います。」と、ももちスマイルで一歩も引くことなく、常に報道陣の上を行く発言を返していく。その姿は、これから幾度となく囲み取材を受けることになるであろうJuice=Juiceのメンバーたちに、“大人気”アイドルとしてのマスコミ対応のひとつのお手本を示しているかのようであった(もっとも、Juice=Juiceがももちを手本にするかどうかは、また別の話である)。

なお、憧れの先輩として名前が出なかったことに関して、ももちは「あえてももちをおいしくたてるために、わざと名前を挙げなかったんじゃないかなって。」と、解釈。先輩の超ポジティブシンキングに、Juice=Juiceからも思わず笑い声がこぼれていた。

そして、報道陣から先輩としてJuice=Juiceへアイドルの心得などのアドバイスをするよう促されたももちは、「正直、ももちのアドバイスなんて興味ないでしょ?」と、Juice=Juiceメンバーに言いながらも、「アイドルは笑顔とハートが大切だから、そこは忘れないように。あといろいろ困難があると思うんですよ。つんく♂さんに怒られちゃったりとか。その時は、全部“許してにゃん!”で突破していけばいいんじゃないかな。」と、アドバイス。次に報道陣は、逆にJuice=Juiceに先輩・ももちへの質問や相談したいことを促すものの、物分かりが良すぎるメンバーが集まっているのか、はたまた先輩をおいしいところをまた譲ろうとしているのか、もしくはやっぱりももちは憧れの先輩ではないからなのか、まさかの訊きたいことは何もなし。笑いを噛み殺す報道陣の中央で、「嘘っ!? ないの? 心配事とか、相談事とか。」と、ももち結びの先まで動揺するももち先輩だった。

イベント終了後、Juice=Juiceのメンバー(と、「天まで登れ!」のパフォーマンスに参加したハロプロ研修生の田辺奈菜美、浜浦彩乃、室田瑞希、佐々木莉佳子)は握手会を実施。20時頃まで続いた握手会は大盛況で、メンバーはファンからメジャーデビュー決定のお祝いや喜びの言葉を直接受けとった。

そして最後、あらためて一言ずつ感謝の気持ちを述べるために、メンバーにマイクが回される。ところがここで、イベント中には瞳こそ潤ませたものの気丈に振舞っていた宮本佳林が、言葉にならないほどの感情が心の防波堤を決壊させてしまったのか、まさかの大号泣。泣き崩れる彼女の姿を目にして、最後まで残っていたファンからは温かい拍手と声援があらためて飛んだ。

「今日は何かあるって予感はしてて、“何があっても絶対泣かないぞ!”って決めてたんですけど……最後の最後に泣いちゃいました。」

イベント終了後、控え室に戻って、ちょっと恥ずかしそうに笑顔でそう語ってくれた宮本佳林であった。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

◆BARKSアイドル
◆Juice=Juice オフィシャルサイト
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