【ライヴレポート】VAMPS、ZEPP DIVERCITY TOKYO5日目、本格世界進出発表直後のステージに「僕の一生の中でおそらく最高のアルバム」

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全国5大都市のZEPP会場を廻るツアー<VAMPS LIVE 2013>をスタートさせたVAMPSが、本格世界進出の礎となる“欧州ツアー開催”“全英詞ベストアルバムリリース”を発表したのが7月3日のイベント時のこと。BARKSはその翌日となる7月4日、ZEPP DIVERCITY TOKYO5日目の会場を訪れた。そこにあったのは初日で感じたものとはまた似て非なる現在進行形のVAMPSだ。活動始動から5年を超えた彼らが時代の先端で輝き続けるステージには、鮮やかなまでの深化がある。

◆VAMPS 画像

性懲りもなく息を呑む。何度だって目をみはる。まるごと可能性の塊みたいな空間、紛れもなくVAMPSであって、なお止まることなく進化し続けるそのステージに。ツアー“VAMPS LIVE 2013”がスタートして早1週間だ。ZEPP DIVERCITY TOKYOという1つの会場ですでに5公演目を数えながら、不思議なくらい毎回が新鮮で、どれをとってライヴの残像が重ならない。日々変化するセットリストもそうした要因を担うひとつではあるだろうが、充満する空気の質感、彼らから放たれる色彩はいつだってその日、その瞬間だけのもの。オンリーワンかつハイクオリティ、考えてみればもう5年もの月日を彼らはそれを保ったまま、いや、より磨きをかけながら250本以上のステージを駆け抜けてきたのだ。今以て彼らに内蔵されるエネルギー、その底知れなさを思って眩暈を覚えてしまう。

6:66ジャストの開演を迎えて、いきなり沸点に達した熱狂を招き入れるかのようにステージが重い幕を開ける。レーザービームの檻の向こうで今にも牙を剥かんとする吸血鬼たち。厳かに不穏を増幅させる鐘の音、ARIMATSUが打ち鳴らすハットの金属音を合図に「JESUS CHRIST」のアンサンブルがせきを切ってほとばしった。HYDEとK.A.Zの掻きむしるハードエッジなギターが、場内に立ちこめるただならなさを増幅させる。地の底から噴き上がるような、あるいは天上から降り注ぐような甘美にして壮麗なる調べ。ほのかに青く発光するステージに際立つ5人の輪郭線、深く濃く縁取られた佇まいの美しさに捕われれば、もはや逃げる術などない。

続く「MADE IN HEAVEN」でギターを外し、マイク1本となるや制御不能と化した野獣のごとく猛るHYDE。プレイに没頭するK.A.Zの元へとにじり寄っては右肩にしなだれかかり艶かしく、そうしてまた激しく身を躍らせては全力で歌い吼える。「カモン、BLOODSUCKERS!」と雄叫び一発、なだれ込むは「DEVIL SIDE」。“BLOODSUCKERS”とはHYDEがファンに新たに名付けたニックネームであり、“吸血鬼”“血を好む者”といった意味を持つという。幾度となくその名を叫びフロアを煽るHYDEに、一致団結で応えるオーディエンス。“DEVIL SIDE!”の大合唱がDIVERCITYを一体の巨大なモンスターに変えた。

それにしても今日はのっけからいつに増して強い。なにせジーザス、ヘヴン、デビル、と、いわば聖書的世界観の代表選手が揃い踏み、しかも矢継ぎ早に繰り出されたのだからさもありなん、か。ゆえにだろう、一転、「THE PAST」の端正で伸びやかな旋律がなんとも鮮やかな印象を残した。「EVANESCENT」の柔らかな感傷、新曲「REPLAY」のヘヴィにうねる妖艶もしかり。クールに透徹したプレイと、それに相反して客席をアグレッシヴに掻き立てるK.A.Zのパフォーマンス、全身でサウンドを体現する様は実に扇情的だ。「PIANO DUET」のイントロに宿るエモーション、JINのピアノに絡むJu-kenのアップライトベースの優しい音色やARIMATSUがそっと刻リズムにもセンチメンタルな心象が浮かぶ。

「5歳になりました……5歳になりまちた」

わざわざ“まちた”と言い直すあたりがニクいというか、わかっているというか。ともあれ「Life On Mars?」を終えて、HYDEはそう切り出した。VAMPSが活動をスタートして5年、7月2日がその記念日だ。そして翌日にあたる7月3日、すなわちこの日の前日についにリリースされた両A面シングル「AHEAD/REPLAY」に触れて「ずいぶん待たせてごめんね」と告げ、同日発表された秋のベストアルバムリリースとヨーロッパツアー開催についても改めて口にする。曰く「僕らができ得る限りの完璧なベストアルバム」であり、「海外に向けての最強の1stアルバム」であり、「それを引っ提げてのヨーロッパツアー」であるということ。「僕の一生の中でおそらく最高のアルバムとなって今回、海外でリリースされるのが僕の中では最高にうれしい」と語り、さらに言葉を続けるHYDE。「まだ序章だけど、ここから畳み掛けていきたいと思ってるんで。みんなの力が必要やねんで? みんな、援護してくれよ! じゃあ、一緒に行こうぜ!」

高らかに演奏された「AHEAD」はまさに前進をやめない彼らの意思表明、いや、意思そのものとして朗々とこの日に鳴り渡った。自信と確信を原動力に踏み出す冒険への序曲。これから先、「AHEAD」を聴くたびにこの光景が甦るのだろうと思った。まっすぐなHYDEの言葉と、ワクワクと不敵に輝くメンバーの表情、フロアにざんざんと突き上がる拳の上を果敢に転がりステージに手を伸ばすダイバーたち。繰り返される“no regrets”のフレーズが心を揺さぶる。大きく開かれたHYDEの両腕に抱きかかえられた溢れんばかりの希望と覚悟が目に見えるような気がした。

2曲ながら「AHEAD」「REPLAY」という新曲が加わったことで、1本のライヴにまた新たな流れが生まれたのは間違いない。しかし、だからこそVAMPSが5年間、鳴らし続けてきた楽曲たちの本領に唸らずにはいられない。先のMCの際、「オリジナルアルバム2枚しか出してないのに何がベストアルバムやと思うやろ。俺もそう思う」と言って客席を笑わせていたHYDEだが、アルバム2枚分しかないとはいえ合わせれば26曲、さらにはHYDE名義時代の楽曲で今なお演奏されている何曲かとカバー曲も数えれば優に30曲超、それらすべてがVAMPSの代表曲と呼んで過言ではないものに育っているという事実。鮮度を落とすことなく、それでいて聴けば“待っていました”とばかりに耳が喜び、自ずと体が反応する。疲弊し、消費され尽くすどころか殺傷力はますます高く、それこそまるで吸血鬼がごとく、オーディエンスの狂騒を随まで啜って不滅の音楽。その無敵を改めて思い知る。

剛胆さと緊張感が絶妙なバランスで同居するステージ、テンションの糸は一瞬たりと緩むことなくラストの「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」まで堂々魅せて魅せ抜いたこの夜。さて、ここからツアーが終わるその瞬間まで、VAMPSの2013年、進撃の軌跡をとことん追いかけたい。

取材・文◎本間夕子 撮影◎田中和子

<VAMPS LIVE 2013>
2013年7月4日@ZEPP DIVERCITY TOKYO
01.JESUS CHRIST
02.MADE IN HEAVEN
03.DEVIL SIDE
04.THE PAST
05.EVANESCENT
06.REPLAY
07.COUNTDOWN
08.IT’S SAD
09.PIANO DUET
10.Life On Mars?
11.AHEAD
12.ANGEL TRIP
13.TROUBLE
14.LIVE WIRE
15.MIDNIGHT CELEBRATION
16.LOVE ADDICT
17.TIME GOES BY
18.HUNTING
19.SEX BLOOD ROCK N’ ROLL



レーベル移籍第1弾両A面シングル
「ⒶHEAD / REPLAY」
2013.7.3. OUT
UICV-9034 / UICV-9035/ UICV-5022
【初回限定盤A(CD+DVD)】UICV-9034 \1,600(税込)
1.ⒶHEAD ※Xperia UL CMソング
2.REPLAY ※ダークシリーズ最新作「ダークラビリンス」メインテーマ
3.ⒶHEAD (Instrumental)
4.REPLAY (Instrumental)
<DVD>
AHEAD Music Video

【初回限定盤B(CD+DVD)】UICV-9035 \1,600(税込)
1.REPLAY ※ダークシリーズ最新作「ダークラビリンス」メインテーマ
2.ⒶHEAD ※Xperia UL CMソング
3.REPLAY (Instrumental)
4.ⒶHEAD (Instrumental)
<DVD>
REPLAY Music Video
ダークラビリンス Trailer Movie

【通常盤(CD)】UICV-5022 \1,200(税込)
1.ⒶHEAD ※Xperia UL CMソング
2.REPLAY ※ダークシリーズ最新作「ダークラビリンス」メインテーマ
3.ⒶHEAD (Instrumental)
4.REPLAY (Instrumental)

※3タイトルJ写違い
※初回盤Aには、「ⒶHEAD」のMVと、Xperia UL CM映像等を収録したDVD付!
※初回盤Bには、「REPLAY」のMVと、ダークシリーズ最新作ゲームアプリのTrailer Movie等を収録したDVD付! 更に初回盤Bのみ封入特典として、上記ゲームアプリ内のレアモンスター・レアアイテムをダウンロード出来るシリアルコード封入!
※各商品別に1枚のVAMPS CHANCE応募シリアルナンバーを封入(シリアルナンバーA・B・Cの全3種類)
※初回盤A, Bには、それぞれタイアップ楽曲のMVとCMメイキング等を収録したDVD付!

<VAMPS LIVE 2013>
■東京 ZEPP DIVERCITY TOKYO -7Days-
6月28日(金)ZEPP DIVERCITY TOKYO
6月29日(土)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月01日(月)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月02日(火)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月04日(木)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月06日(土)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月07日(日)ZEPP DIVERCITY TOKYO
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
■名古屋 ZEPP NAGOYA -5Days-
7月10日(水)ZEPP NAGOYA
7月11日(木)ZEPP NAGOYA
7月13日(土)ZEPP NAGOYA
7月14日(日)ZEPP NAGOYA
7月16日(火)ZEPP NAGOYA
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
■大阪 ZEPP NAMBA -7Days-
7月19日(金)ZEPP NAMBA
7月20日(土)ZEPP NAMBA
7月22日(月)ZEPP NAMBA
7月23日(火)ZEPP NAMBA
7月25日(木)ZEPP NAMBA
7月26日(金)ZEPP NAMBA
7月28日(日)ZEPP NAMBA
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888
■福岡 ZEPP FUKUOKA -2Days-
8月31日(土)ZEPP FUKUOKA
9月01日(日)ZEPP FUKUOKA
[問]キョードー西日本 092-714-0159
■札幌 ZEPP SAPPORO -2Days-
9月22日(日)ZEPP SAPPORO
9月23日(月・祝)ZEPP SAPPORO
[問]問い合せ:マウントアライブ 011-211-5600
開場 18:00 / 開演 19:06(全日程)

<VAMPS LIVE 2013>追加公演
■東京 ZEPP TOKYO(全日程)
9月04日(水)*VAMPADDICT ONLY
9月05日(木)*VAMPADDICT ONLY
9月07日(土)*BEAUTY AND THE BEAST
9月08日(日)*UNDER 20 ONLY
9月10日(火)
9月11日(水)
9月13日(金)*VAMPADDICT ONLY
9月14日(土)
9月17日(火)
9月18日(水)
*VAMPADDICT ONLYはオフィシャルファンクラブVAMPADDICT限定公演
*BEAUTY AND THE BEASTは男性と女性のフロアを分けた公演
*UNDER 20 ONLYは公演日に20歳未満の方を対象とした公演

■<VAMPS LIVE 2013 「BEAST PARTY」>
2013 年8月10 日(土)11 日(日)
山梨県 山中湖交流プラザ きらら
山梨県南都留郡山中湖村 平野479-2
休憩エリア開放時間 10:00~21:00
開場時間 16:00 / 開演時間 17:30
スタンディングブロック指定 6,660 円(税込)当日券 7,160 円
スタンディングブロック指定(特典付) 8,500 円(税込)*FC 先行限定

◆VAMPS 2013年海外公演
9.28[土]バルセロナ(スペイン)@APOLO
10.1[火]パリ(フランス)@Olympia
10.3[木]ベルリン(ドイツ)@KESSELHAUS
10.7[月]ロンドン(イギリス)@O2 Academy Islington
 
◆VAMPS BEST ALBUM『SEX BLOOD ROCK N' ROLL』
2013年秋発売決定!世界に向けて全英詞で再レコーディング!詳細後日発表!

◆VAMPS オフィシャルサイト
◆VAMPS レーベルサイト
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