【ライブレポート】吉川友が単独公演。キマグレンも登場して「カフェオーレのうた」大合唱

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吉川友が約4ヶ月ぶりの単独公演<吉川 友 SPライブ2013秋 -Best of YOU!->を9月23日にshibuya duo MUSIC EXCHANGEにて開催した。アンコールにはキマグレンのふたりもサプライズで登場。スペシャルユニット・きっかレンとして、TVCMでもおなじみ「カフェオーレのうた」を披露すると、会場はカフェオーレの大合唱となった。

◆<吉川 友 SPライブ2013秋 -Best of YOU!-> 画像

■ 昼公演

昨今、“ワガママボディー”という(実に都合のいい、むしろ言い訳にすら近い)キャッチコピーを手に入れてしまった吉川友。そんな彼女にとって、単独ライブは、5月に行なったデビュー2周年と21歳の誕生日を記念した公演以来。キマグレンとのユニット・きっかレンの結成や、ベスト盤『Best Of YOU!』のリリース。そして<a-nation>はじめ、夏の各種イベントへの参加。さらにサンタ・クララで開催された<Japan Expo USA>へのスペシャルゲスト&オフィシャルリポーターといったワールドワイドな活動を経て、いろんな意味で一回りも二回りも大きくなったきっかを確認しようと、多くのファンがフロアを埋めた。

夏にリリースされたベスト盤と同じタイトルが付けられた今回のライブは、歌手・吉川友の集大成。「きっかけはYOU!」でデビューし、これまで彼女が発表してきた作品をぎっしり詰め込んだ構成で、歌われた楽曲数も(メドレーをまとめて1曲と数えて)18曲。初期の曲あり、カバーあり、きっかレンありの内容となっていた。

1曲目は「さよなら涙」から。新衣装を身にまとい、ふたりのダンサーを引き連れてステージを動きまわり、客席も参加しての「きっかけはYOU!」で会場の熱気は高まるばかり。

「みなさん元気にしてましたか? ほんとですか? ほんとに元気にしてましたか? 4ヶ月ぶりのライブなんですけど、吉川友は4ヶ月の間、キマグレンさんとのユニット・きっかレンだったり、CDリリースだったり、海外に行ってたりと、いろんな意味で成長した4ヶ月を過ごさせていただきました。」

きっかのこの日初MC。本人はいたって平然と“いろんな意味で成長した”と口にする一方で、過敏な反応を見せて苦笑いする客席。さらに「みなさんもいろんなライブに行ったりと、お忙しいと思いますが。」と、他のアイドルグループのイベントにも足繁く通っているファンからすると、実に“痛い”一言も飛び出し、会場は爆笑。

こんなふうに、きっかのライブはいつも通りのスタートを切った。

「Time to zone」「sweetie」「ハピラピ ~Sunrise~」などなど、序盤からポップチューン、ライブでは客席と一緒に歌う形で成立する楽曲を連発して、会場をひとつにしながらボルテージを高めていく。衣装にハプニングが発生して「いろいろやりたいことあるんで、NONさんつないどいてもらえますか?」と、ライブではお決まりの、マイクをDJ NONさんに託してステージ袖へと消えていく姿は、“ワガママボディーのわがままステージ”というほかない。いずれにせよ、そんなアドリブも挟みつつ、ステージ上で自分自身が楽しんでいるというのをこれでもかと伝えてくるきっかのパフォーマンスは流石。笑顔全開で煽ったと思えば、バラードだと途端に切なそうな瞳で歌い上げる歌唱力は言うまでもなく、である。

カバーアルバム『ボカリスト?』収録曲で構成されたカバー曲メドレー。「抱いてHOLD ON ME!」では、歌詞を飛ばしてしまうハプニングも(もっとも、メンバーでパート分けされているグループ曲をひとりで歌うのは難しいものである)。口が回らなくなったきっかは、当然のように客席へとマイクを向ける。そして、「すごい歌詞飛ばしてたけど、みんな歌ってくれるかなと思って、こう(マイクを向けて)やってたのに。」と残念そう。

思い返せば、ジャンプ禁止の会場にて観客に飛べと煽るきっかを制したり、解けた靴紐を結び直すためにマイクを持ったり(<Japan Expo USA>ではステージMCの通訳をお願いしたりもしたそうだが)。ほかのアーティストのライブは別として、こと、きっかのライブでは、昔から観客がきっかを助けなければならない。そう決まっているものなのである。

なお、昼公演できっかは、鈴木雅之「違う、そうじゃない」をカバーしたいという願望を明かしつつ、「その時はみなさん、ノリ方を考えておいてください。」と語っていた。きっかが歌う「違う、そうじゃない」。R&Bを主体にしたJ-POPだけに、いわゆるヲタ芸用語でいう“PPPH”を中心としたノリになることは想像できそうだ。

昼公演で客席に大きな驚きと爆笑を引き起こしたのは、なんといっても衣装チェンジのタイミングで流された「こんな私でよかったら」の映像だろう。かねてから「“白鳥(お笑い芸人がコントで着る、股間に白鳥の頭がついたチュチュ)”と“貧ぼっちゃま(漫画『おぼっちゃまくん』の貧保耐三が着ている、前半分だけの服。後ろは紐で結ぶ)”をやりたい!」と、口にしていたきっか。もしかしたら彼女の中には、「事務所が所属アイドルにそんな衣装をさせるはずがない」という思い込みもあっての発言だったのかもしれない。が、そんなきっかの思惑は見事に外れ、今回、白鳥衣装を身につけて、夕方のお台場ロケを敢行。ライブ用映像が制作されたのだ。

スクリーンに投影されるやいなや、観客からおさまることのない「あはははは。」の声。それはTV番組のコントで、演者の一挙手一投足ごとに差し込まれる笑い声のよう。なお、念願の白鳥衣装をリアルに着てしまったきっかは、「白鳥やるよって言われて、「わー、嬉しい」と思ってたら、まさかのロケですかっていう。吉川友もビックリなんです。本当に、こういう場面で、「白鳥やりたい」とか、そう簡単に言っちゃダメです。うちのスタッフさんは、やる人ですよ。だからね、きっか、もう簡単に物事を言わないようにしてる。ほんとに気をつけたほうがいいですよ。ほんと怖いです。」と、怯えていた。

そしてアンコールには、サプライズゲストが登場する。「カフェオーレのうた」のメイキング映像が流れた後、きっかレンの時の衣装を着たきっかがステージに登場。そしてマイクスタンドが2本。「何オーレですか?」というきっかの問いかけに「カフェオーレ!」と答える友フレ。そして大歓声に迎え入れられてキマグレンのふたりが、カフェオーレを手に登場する。「今、“何オーレ”とか言ってたでしょ? “何グレン”とか言ってくれたらよかったのに。」と、KUREI。ISEKIは、友フレを弄って会場を大いに沸かせる。

「きっかレンのミルクこと、ミルク(ISEKI)です。」「きっかレンのコーヒーこと、KUREIでございます。」と自己紹介の後、きっかはおもむろに「そう考えるときっかってなんだろう?」と呟く。すると、「カフェオーレだろ!」「何、言ってんの!」「お前はこの数ヶ月、何やってたの!」「CMでお前は何混ぜてんの!」と、キマグレンのふたりから総ツッコミ。観客からすると新鮮にも映るであろう3人のやり取りに爆笑に次ぐ爆笑。そしてきっかレンの「カフェオーレのうた」では、キマグレンの見事な煽りもあって、会場が一体となって、グリコ乳業の関係者もビックリな「カフェオーレ!」の大合唱となっていた。

── 昼公演お疲れさまでした。Twitterで呟いておきますので、夜公演に向けた意気込みをどうぞ。

きっか「歌詞飛ばさない!」

(→ 次ページは夜公演の模様)
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