【イベントレポート】『機動警察パトレイバー』が完全新作で実写化。真野恵里菜がヒロイン役「真野恵里菜にしかできない泉野 明にしたい」

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ここ数ヶ月にわたって、関東近辺で目撃情報が相次いでいた実物大サイズの98式イングラム。ついにこの謎が明らかになった。9月25日、『機動警察パトレイバー』実写化プロジェクトである『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』の製作発表会が開催され、押井 守 総監督と、真野恵里菜、福士誠治、太田莉菜、千葉 繁、筧 利夫らキャストが顔をそろえた。

◆『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』製作発表記者会見 画像

世代を超えて多くのファンを獲得しているアニメ『機動警察パトレイバー』シリーズ。その誕生から25年、アニメシリーズの中核を担った押井 守を総監督に迎え、登場人物も世代交代した完全オリジナル新作のプロジェクト『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』が始動した。そもそも20年前から構想があったものの、当時の撮影技術等が想い描くイメージに追いつかなかったため実現できなかったという実写化。今回、総製作費20億円をかけて、ついに現実のものとなった。

実物大の98式イングラムはもちろん、指揮車などの車両の数々も用意されていた会見場(もっとも、会見場は“二課棟”に設置されたのだから、車両があるのは当たり前なのだが)。劇中さながらの出動シーンからスタートした会見で、物語のヒロイン・泉野 明を演じる真野恵里菜は、「『パトレイバー』は、私が生まれる前から誕生していて、多くの方に愛されている作品ということで、今回、泉野 明の役をいただいて。最初は、正直不安でいっぱいだったんですけど、この役に出会えたのも何かの縁だと思って、一生懸命頑張りたいと思います。みなさんよろしくお願いします。」と、挨拶。ショートカットの真野ちゃんは、人によっては『パトレイバー』の主人公・泉 野明(いずみ のあ)を彷彿させる……かもしれない。が、しかし、今回の実写化は旧アニメのリメイクではなく、2013年の東京を舞台とした、登場人物も3代目となる完全な新作。真野ちゃんが演じるのは、泉 野明ではなく、レイバーと刑事ドラマが大好きで、格闘からシューティングまで万能の天才的ゲーマーでもある1号操縦担当の泉野 明(いずみの あきら)だ。

1号班指揮担当の塩原佑馬 役を演じる福士誠治は「こんなに勤務中にだらけた警察をやるのは初めてで、こんなにスケールの大きい作品をやるのも初めて。」と話しつつ、「正直言うと、レイバーに乗りたいなと思ってたんですけど。」と、笑顔を見せる。カーシャ 役の太田莉菜は自身の役柄について「非常に陰険なロシア女という役どころで、現場では常に隊員をバカにしているか、整備員をたぶらかすか。タバコも常に吸っていて、楽しい役です。」と、説明。ちなみに彼女の役柄はアクションシーンも多いとのこと。

今回、唯一、二代目のアニメキャラクターを引き継いで出演となる特車二課整備班長・シバシゲオを演じる千葉繁は、「シバシゲオという役自体、僕だと思ってます。アニメやってる頃から、実写の感覚でやってました。絵柄もほとんど僕だったので。今回、ほんとの実写版になって、ちょっと位が上がりまして、以前は厳しい班長がいて、その下で頑張ってたんですが、今回は僕がその整備班を仕切るということで、重圧を感じながら、日々、叫びまくってます。吠えまくってます。」と、役作りはまったくしていないことを明かした。

そして、後藤田継次 役の筧 利夫は、「私が言いたいことはただひとつ。“私が隊長です!” ニコ動を観ているみんな、今日はいっぱい呟いてくれたまえ! 泉野、佑馬、カーシャ、シゲさん、そして私が隊長です!」と、第二小隊隊長として激しいメッセージを送る(会見の模様は一部、ニコ生で中継されていた)。さらに理想の隊長像について訊かれると、「私がひとつ指示を出すたびに、日本の経済がよくなり、国民のみなさんが喜んで消費税を払いたくなると、そんなふうに思えるような、そんな隊長像を望んでおります!」と、コメント。発言等々、適当そうにも思えるが、後藤田の熱意は間違いなく本物だ。

そして誰もが気になるのが、押井総監督が発案したという実物大レイバー。なぜ実物大にこだわったのかを訊かれた押井監督は、「作ってみたかったから。一回どのくらいのもんなのか見てみたかった。作ってみてわかったのが、パトレイバーというギミックなわけですけど、これを実寸大で作ってしまうと、それに付随してすべてがデカくなってしまったという。予想外だった。当たり前なんですけどね。」と、飄々と話しつつ、実物大があることで、思いもしなかったアングルを見つけたり、役者が演技をする上での安心感に繋がっているという見解を述べた。ちなみに実物大の98式イングラムは、会見に用意された機体とトランスポーターに載せることができる機体の2機が存在しており、その制作費は数千万円。押井監督のこだわりとして、コクピットにも実際に座れるようになっているという。

なお、作品は48分のシリーズ全12話+約10分の0話と、約100分の長編作品1本。シリーズ12話を劇場上映用に7章として構成し、2014年4月より順次、新宿ピカデリーほかでイベント上映。2015年には長編作品の全国拡大ロードショーを実施する。現在も撮影は続行中であり、クランクアップは12月末を予定しているとのこと。

「台本をいただいて、開いた時に、キャストの名前で一番最初に私の名前が書いてあって、ちょっと涙が出そうになりまして。だけど、この役をこれからどうしていくか。せっかく明という役をいただいたので、真野恵里菜にしかできない泉野 明にしたいな、と思っています。ほんとに、体当たりで、キャストのみなさんに頼らせていただきながら頑張りますので、よろしくお願いします。」── 真野恵里菜

最後に、この日の天気はもちろん雨であったことを真野恵里菜を愛するすべてのマノフレにお伝えしておきたい。


text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

【作品情報】
『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』シリーズ全7章
2014年4月より順次 新宿ピカデリーほか上映開始
0話:約10分、1~12話:各約48分
総監督:押井 守
シリーズ各話監督:押井 守 ほか
脚本:押井 守/山邑 圭
音楽:川井憲次
原案:ヘッドギア
制作:東北新社/オムニバス・ジャパン
配給:松竹

『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』長編作品(タイトル未定)
2015年 新宿ピカデリーほか全国公開
約100分
監督・脚本:押井 守
音楽:川井憲次
原案:ヘッドギア
制作:東北新社/オムニバス・ジャパン
配給:松竹

◆BARKSアイドル
◆THE NEXT GENERATION -PATLABOR-公式サイト
◆真野恵里菜 オフィシャルサイト
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