【インタビュー】第2回 三浦大知と雑談をしよう。前編 「ナチュラル」という考え方

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■ 最近の三浦大知は“ナチュラル”

── ちなみに、次、こういう人とコラボしたいとか希望あります?

大知:そうですねー、いっぱいいますけどね。でも、ずっと言ってますけど、やっぱAIさん、演りたいですね、一緒に。

── そうなんだ。AIさんって、なんかいろんな方とコラボしてそうなイメージですけど、実はそうでもないんですよね。

大知:ラッパーの方とは演ってるんですけど。あとは……トレイ(Trey Songz)とか向こうの、海外の男性シンガーとは演ってるんですけど、日本のシンガーとは意外に演ってなくて。だから、AIさん、ぜひ、一緒に演りたいですけどね。

── じゃあAIさんの、特にどういうところに惹かれて?

大知:ナチュラルですよね。自分の中での最近のテーマ……でもあるんですけど。テーマっていうか、そういうふうに思うと気が楽になった、というか。

── ほう!

大知:なんて言うんですかね。向こうのダンサーとかもそうなんですけど、歌ったり踊ったりする時にスイッチそんなに切り替わらないというか。あの、日常とステージのテンションが、一緒(ちょっと笑)。

── へぇー。

大知:いや、もちろんあの、ステージの中での盛り上がりみたいなのはあると思うんですけど。あのー、たとえば大きいステージがあった時に「ここでしっかりキメないと!」「ガツンとかますんだ!」みたいな変な気構えがないっていうんですかね。そういう人に最近惹かれる事が多くて。AIさんもそういうタイプだなって。話したりしていても、なんて言うんですかね。“人生と音楽がすごい近い”みたいな。そんな感じがするので。

── なるほど。

大知:僕自身も前はもっと緊張……今でも緊張はするんですけど、もっと緊張しいで、「明日デカいイベントがあるから頑張んなきゃ!」とか、その日のために特別な喉のケアをするとかあったんですけど、そうすることによって、より緊張するというか、自分で緊張しに行ってるみたいなところがちょっとあって。よくよく考えたら、ライブは自分の人生の過程の中のひとつっていうか、道の中の延長線上にあるポイントで、道はずっと続いていくものじゃないですか。そのポイントで世界のすべてが終わるわけでなく。で、今までやってきて、そこがあるわけだから、そこだけスペシャルって思うの辞めようって。そうするとちょっと、肩の荷が下りたっていうのがあったんですよ。

── ええ。

大知:で、AIさん観てると、MCとかすごい面白かったりするじゃないですか。あの感じって普段からそうで、やっぱり素敵だなって思いますね。

── 大知くんの言われてることは、ステージに立つ人じゃなくてもすごくよくわかる。ナチュラル。

大知:そうすることで、自分がより、わかりやすくなった感じ。今までは自分で勝手にひとつ、こう、ギアを入れてた、みたいな。それが無意識のうちにどっかあって。それがこう、いろんな……ありがたいんですけど、プレッシャーとか。期待とか。越えていきたいとか。そういうことを強く思い過ぎている時期ってのがあったんですよ。だから、なんか、はい。そうですね。普通に、っていうか。普通が一番難しいっていうか。ずっとやってないとできないことだと思うんで。

── うん。

大知:“自分と音楽”ってことを考えると、自分からわざと、音楽にちょっと、変に神格化し過ぎる瞬間があったんで。それがもっと自然になってきた感じ。

── これまで以上に、生活の一部に近いものになった、みたいな?

大知:そうですね。ステージの上と普段の生活の変なライン引きはなくなりましたね。


Text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
(11月19日更新予定 【インタビュー】第2回 三浦大知と雑談をしよう。後編 に続く)


◆BARKSインタビュー
◆三浦大知 オフィシャルサイト
◆「三浦大知はなぜ注目されているのか?」がわかる初のアーティストブック発売決定
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