Astell&Kern AK120、魅力的な機能を追加

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Astell&Kern(アステルアンドケルン)の高級ポータブルHi-FiオーディオプレーヤーAK120の新ファームウェアv1.37が公開された。

▲USBでPCにマウントしている状態でも、このような画面となったので、すぐに他モードへ移行できる。
▲「充電&再生」状態では、設定画面にUSBモードという新たな項目が追加され、ここから「充電&データ」「USB-DAC」「充電&再生」の3選択ができる。
▲AK100同様のテーマ選択ができるようになった。
一番の目玉は最大192kHz/32bit(Float・Integer)の再生をサポートした点だ。DSD再生を含め、機能拡張により、より多くのフォーマットに対応してくれるのは、何より頼もしい限り。現時点ではメイン・フォーマットと言えるデータ形式ではないものの、世界で最も突き抜けたハイファイ・プレイヤーの一端として、先進的なサポート体制は心強い。

今回のファームウェアには細かな修正、追加機能も含まれている。個人的に最も嬉しいのは、フォルダ単位での連続再生機能ができるようになった点だ。トップ画面からフォルダ・アイコンをタップし、任意のフォルダを表示させると一番上に、「フォルダ再生」の文字が表示される。それをタップするだけで、そのフォルダの中にあるサブフォルダを含め、すべての楽曲が再生されるというものだ。シャッフル指定をすると、ひとつのフォルダ内でシャッフル再生し始め、そのフォルダ内をすべて再生し終わると次のフォルダへ移動し、そこの中でシャッフル再生…という動作になる。フォルダをまたがってのシャッフルは行われない。

また、これまではUSBケーブルを接続すると、「充電&データ」「USB-DAC」「充電&再生」の3択画面が表示され、いずれかを選択するとその状態からの変更は出来なかったが、今回のアップデートで、どの状態にあっても他のモードへいつでも移行することができるようになった。つまり、楽曲データの追加変更のため「充電&データ」モードにあっても、画面に「USB-DAC」「充電&再生」が表示されているので、作業終了後に再起動する必要なく、すぐに「充電&再生」モードへ移行できるというものだ。「充電&データ」でPCから楽曲を移動し、すぐに「USB-DAC」に戻って音楽を再生するというながれも非常にスムーズだ。

なお、USBケーブルを接続した状態で「充電&再生」時には、これまでは電源が自動的に切れることはなかったが、今回のファームウェアにて、非再生状態で放置すると指定の時間で電源オフ機能が機能するようになった。バッテリー駆動時と同様の動作だ。

また、些細なところだが、ホーム画面にテーマが追加されAK100と同様に、4種類のテーマから選択できるようにもなった。好きなデザインを選択すればいいだけのことだが、これは遂にカラーバリエーション発表の布石なのか?と期待してしまうところ。単に下位モデルAK100にあってAK120にないのはおかしいだろ、という単純な話のような気もするが。

その他の改善として、曲冒頭から音が入っている場合の頭切れ問題の改善、MP3の再生中にバックライトオフ時に発生したノイズを改善、DSF形式ファイルがMQSデータベースに反映されない点など、細かいバグフィックスも行われている。

他、全曲シャッフルを指定すると一部の曲だけが偏ってプレイされてしまうAKシリーズのクセが、多少和らいだようにも思える。新ファームでの使い込みができていないので、正確なところは分からないが、この辺りに関しても、今後のファームウェアにてさらなる改善が図られることだろう。

◆AK120オフィシャルサイト
◆ファームウェア・ダウンロードサイト
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