【ライブレポート】秦 基博、音楽と映像が融合したスペシャルライブ最終公演が地元横浜で大盛況

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秦 基博が12月18日(水)、地元横浜にてスペシャルライブ<Hata Motohiro Visionary live 2013 -historia->のファナル公演を開催した。

◆秦 基博 拡大画像

<Hata Motohiro Visionary live 2013 -historia->は12月に神戸と横浜で2会場4公演、1万2000人を動員したスペシャル・ライブだ。そのファイナル公演の会場となるパシフィコ横浜 国立大ホールは当然ながら満員御礼。冬の寒空を吹き飛ばすような熱気が満ち溢れた会場が暗転したところでいよいよライブのスタートとなる。

オープニングは街の雑踏をSEに記者役のキャストが登場。シャッターを切るとほんの一瞬、断片的に美術セットが姿を見せる。4回目のシャッター音と同時に暗闇の中、照明がステージセンターの秦だけを照らし出した。「Hello to you」の弾き語りからスタートすると、舞台上には次々とセットの輪郭が描かれていく。グラフィカルに映し出された“小屋”と“灯篭”と“歯車”が、実はリアルなステージセットだったという事実に観客は程なくして気づかされることになる。1曲目を歌い終え、羽織っていたジャケットを脱ぐとバンドメンバーが静かに登場。2曲目の「やわらかな午後に遅い朝食を」で、絵画のようなセットがリアルな質感を纏い始め、背景には巨大な一枚絵が出現し、ついには舞台美術の全貌が現れた。

「Visionary live 2013 -historia-へようこそ! 最後まで楽しんで帰ってください!」

そう秦が第一声を投げ掛けると会場からは大きな拍手が沸き起こった。今回のライブは「キミ、メグル、ボク」「朝が来る前に」「アイ」「エンドロール」「Dear Mr.Tomorrow」「Girl」など、秦 基博のミュージック・ビデオを多数手掛ける映像作家・島田大介とのコラボレーションによるスペシャルライブだ。秦のライブパフォーマンスと島田氏の手による美しい映像とコンセプチャルな美術が融合した今までのステージとは一線を画す幻想的なステージとなっている。

ライブ中盤に披露された「Girl」でその視覚的要素は精細さを加速させ、躍動感を増した。シルエットの少女が舞台を縦横無尽に飛び跳ね、3つのセットがまるで発光体のような輝きを放つ。続く「Dear Mr.Tomorrow」「Lily」では上手の灯篭に、絵巻物のようなストーリー性溢れる映像が映し出され、「dot」では星空や雨粒が姿かたちを変える中、惑星が横切り、星が流れたりもする。また、プロジェクション・マッピングと呼ばれる手法で歌とのコラボがフルに活用された演出は、たとえば“歯車”は水車になったり、観覧車になったり、ムービーのスクリーンになったりと、歌に併せて表情豊かに自由自在に変形し、秦の楽曲に一層の彩りと輝きを添え、観客を魅了した。

今回のライブは“historia”という名にふさわしい新旧織り交ぜたセットリストであることはもちろん、2月から6月にかけて開催した自己最長となる全国ツアー<“Signed POP”TOUR 2013>を共にまわった凄腕バンドメンバー、久保田光太郎(g)、河村“カースケ”智康(drs)、鹿島達也(b)、皆川真人(key)による卓越した演奏力で絶妙に秦の世界観が表現されていたことは言うまでもない。そこに、島田大介氏の独創的な演出が加わり、まるで絵画や映画や演劇を見ているかのような世界の中へ引き込まれていくという、まさに“Visionary live”と呼ぶにふさわしい魅惑的なステージが展開された。これは秦にとっても、2013年の音楽シーンにとっても刻み込まれるべきエポック・メイキングなことであったように思える。
 
「2013年12月で、あっと言う間に1年が終わろうとしています。今年は4枚目のオリジナルアルバム『Signede POP』をリリースして、このメンバーと共に全国31本TOURを回りました。その後夏フェスにも沢山参加させて頂き、沢山の人に自分の曲を様々な形で聞いて貰うことのできた1年でした。ツアーのその先、2013年の後半に何か出来たらいいなという考えていて、島田大介さんにお願いして「映像」と「音楽」とのコラボレーションという形で誕生した今日のライブ。 “変わらずにとっておきたいもの”と、“新しい挑戦から生まれるもの”、その融合が今回の“Visionary live”だったと思うんです。今後どうやって育ってくれるか僕自身もとても楽しみです。これからも色んな形で、でも変わらない「歌」を皆さんに届けられるよう頑張って歌い続けたいと思います。今日は本当にありがとうございました」

そう語った秦は、本編を1stアルバムのラストナンバー「風景」で締めくくった。アンコールでは、さらにファンを歓喜させるニュースが。そのニュースとはアコースティックライブ<GREEN MIND>が2014年に2年ぶりに開催されるというもの。4月30日よりスタートとなるこのライブは全国12都市を廻ることが決定。日程・会場などは12月25日(水)のクリスマスの夜に明かされるとのことだ。秦 基博の真髄とも評価されるシリーズライブの復活にファンからの大声援が飛んだ。そして、アンコールの「アイ」「ドキュメンタリー」2曲を含む全21曲、約2時間30分におよんだ『Hata Motohiro Visionary live 2013 -historia-』は大盛況の中、幕を閉じた。
 
12月25日には、29都市31公演4ヶ月間にわたって約6万人を動員した自己最長の全国ホールツアーより、岩手・盛岡セミファイナル公演全22曲を完全収録した『Signed POP TOUR』がBlu-ray&DVDでリリースされる。このライブは“シューティングライブ”と銘を打ち撮影されたもの。緩急自在のポップセンスと独自の視点で描かれた詞世界、表情に富む柔らかなボーカリゼーションが見事に結実した一枚と高い評価を受けている通算4作目のオリジナル・アルバム『Signed POP』収録曲全曲に加え、新海誠監督 劇場アニメーション「言の葉の庭」のイメージソング「言ノ葉」や、代表曲「鱗(うろこ)」「アイ」も網羅した2013年のライブ集大成とも言える映像作品は、まさに秦 基博からのクリスマスプレゼントとなる。

撮影◎杉田 真

スペシャルライブ<HATA MOTOHIRO Visionary live 2013 - historia ->
12月18日(水)パシフィコ横浜 国立大ホール セットリスト
01.Hello to you
02.やわらかな午後に遅い朝食を
-MC-
03. 今日もきっと
04.青い蝶
-MC-
05. 初恋
06.アゼリアと放課後
07.Girl
08.メトロ・フィルム
-MC-
09.Dear Mr.Tomorrow
10.Lily
11.dot
12.言ノ葉
13.グッバイ・アイザック
14.花咲きポプラ
15.パレードパレード
16.スプリングハズカム
17.自画像
18.綴る
-MC-
19.風景
ENCOR
01.アイ
02.ドキュメンタリー

◆Live Blu-ray/DVD「Signed POP TOUR」
2013.12.25wed. In Stores
※4thアルバム「Signed POP」を携えた、自己最長のホールツアー『“Signed POP”TOUR 2013』から岩手・盛岡セミファイナル公演を待望の映像作品化!全22曲完全収録
【Blu-ray初回生産限定盤】AUXL-14 ¥7,350(税込)/¥7,000(税抜)
【Blu-ray(通常盤)】AUXL-15 ¥6,615(税込)/¥6,300(税抜)
【DVD(通常盤)】AUBL-40 ¥5,565(税込)/¥5,300(税抜)
※ライブ本編:約140分
※Blu-ray初回特典(初回生産限定盤のみ):
[初回仕様]ライブ・フォトブック付属+BOX仕様
[特典映像]スペシャル・インタビュー、「Girl-Signed POP TOUR- shooting ver.」Music Video&Making
-収録曲-
1.グッバイ・アイザック 2.トラノコ 3.鱗(うろこ) 4.May 5.現実は小説より奇なり 6.アイ 7.虹が消えた日 8.恋の奴隷 9.花咲きポプラ 10.エンドロール 11.ひとなつの経験 12.自画像 13. Girl 14.キミ、メグル、ボク 15.FaFaFa 16.初恋 17.Dear Mr.Tomorrow 18.綴る -Encore - 19.Hello to you 20.言ノ葉 21.月に向かって打て 22.水無月
Live at岩手県民会館 大ホール(2013.6.7)

■<AIR-G'公開録音 ROYCE’presents 秦 基博 Snow Chiristmas トーク&ライブ>開催決定!
2013年クリスマスの夜、北海道札幌市「宮の森フランセス」で行われるAIR-G'の公開録音に出演決定
2013年12月25日(水)OPEN 18:30  START19:00
MC 北川 久仁子
GUEST 秦 基博


◆秦 基博 オフィシャルサイト
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