【ライヴレポート】MUCC、2DAYSサーキット・ファイナルの大阪で「さあ、終わりを始めよう」

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MUCCが12月22日(日)、大阪オリックス劇場にてツアーファイナル<MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013 FINAL“Hypnos vs Thanatos Z -神と神ドーンΣ(゜Д゜)-”>を開催した。

◆MUCC 画像

10月からスタートした全国ツアー<2DAYS CIRCUIT 2013 “Hypnos & Thanatos”>を締めくくるファイナルとして選ばれた会場が、大阪オリックス劇場だ。今回のツアーはすべて2DAYSで行われ、1日を“Hypnos(=メロウな曲で聴かせる)”、もう1日を“Thanatos(=暴れまくる)”として2日でひとつのステージを構成してきた。しかし、このツアーファイナルはその両方を1日で兼ね備えた内容に。タイトルも<MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013 FINAL“Hypnos vs Thanatos Z -神と神ドーンΣ(゜Д゜)-”>と、静と動の神々が同じステージでぶつかり合うもの。これまでのMUCCの経歴の中でも大阪でのツアーファイナルは初、そして翌年の活動計画発表があるのでは?と予想されるとあって、会場には多くのファンが駆けつけた。

会場が暗転し、カウントが始まると1曲目に披露されたのは「World’s End」だった。メンバーの姿はスクリーンの奥のまま、そこにPVが映されると彼らの姿は見えずとも突き抜ける爆音に期待が高まり、興奮を抑えきれない大きな歓声が上がる。そして幕が一気に落ち、ステージにメンバーの姿が見えると場内から割れんばかりの歓声が。

「行こうぜ大阪!!」

ヴォーカリストの逹瑯が叫び、会場を煽ると、そこから一気に「Thanatos」の世界へ駆け進む。「大嫌い」「茫然自失」と重厚で激しい楽曲が続き、YUKKEの重く攻撃的なベースのリズムが会場を揺さぶるように鳴り響いた。オーディエンスもホールの席なんて関係ない!と言わんばかりに踊り出す。逹瑯のデスボイスは地響きのように鼓膜を震わせ、ステージはまだ始まったばかりだというのに熱気が上昇し続けた。

続く「絶望」「ガーベラ」は、暗い底を這うようなドロドロとした世界観にハマる圧倒的なサウンドに美しさすら感じる。そして6曲目、新旧織り交ぜたセットリストに続いて披露されたのは「新曲2」だ。リズム隊が持ち上げる上昇感の強いサウンドが、これからのMUCCの新しい顔を彩るように思えた。その後も「G.G.」や「WateR」と豪快で弾けまくりのダンサブルなサウンドを展開。ミヤが刻み続けるギターのリフは軽快さと激昂とを兼ね備え、クルクルと表情を変えながらオーディエンスを躍らせる。

ステージも中盤に差し掛かると、メンバーはさらに狂喜してステージではしゃぎだす。「双心の声」「商業思想狂時代考偲曲」と、スカのリズムやハードコアの強靭なサウンドでバンドの持つ多様性を楽曲でみせる一方で、「死して魂」では深い闇をフォーキーなサウンドで表現する。SATOちのドラムが鼓動を打つように力強く身体に染み込んでいくようだ。

「新曲1」では、スクリーンに歌詞が映し出された。フォークの持つ暗さや痛みを誘うような言葉が音に乗り、込めた想いが重く心にのしかかる。「Hypnos」の世界に浸るオーディエンスは動きを忘れてただ静かに聴き入り、MUCCが持つ音楽の多様性はそこからさらに広がっていった。「流星」「夕紅」と突き抜ける明るいサウンドでホールを包み込むと、一気にスピードを上げて本編ラストへ。

「騒ぐぞーー!!」「今年最後のワンマン、終わっちまうぞぉ。跳べんのか?」

ミヤの煽りにオーディエンスが拳を上げて応えた。「You&I」「Mr.Liar」と極悪で重圧のかかる音で会場を揺らし、本編ラストは「MAD YACK」。爆音が鳴り響く中、逹瑯は振り絞るようにシャウトをかまし続け、ミヤとYUKKEは会場を左右に走り回ってオーディエンスを楽しませた。

アンコールでは会場に集まったオーディエンスに感謝を伝えつつ、直前に迫ったクリスマスや、会場となったオリックス劇場への憧れ、SATOちが鼻息でスマホを操作できるようになった(!?)など、和やかなトークを展開する。熱気が落ち着きすぎたかも?……という心配は無用だった。「ニルヴァーナ」からしっかりと会場の空気を一転させた彼らは、力強いサウンドでオーディエンスの心をつかむと、そこからのスピードは落ちることなく上昇しっぱなしだ。「前へ」「フライト」と、シンガロングでオーディエンスと一体となると、アンコールラストの「蘭鋳」へ。怒涛とはまさにこのこと。迫りくる激情型のサウンドをオーディエンスにぶつけ、2013年最後のワンマンを豪快に締めてくれた。

「今年1年ありがとう! 来年もいっぱいくるから」

そう約束してメンバーはステージを去って行った。ステージ終了直後、その約束が早々に形となったような告知が。スクリーンに「2014年活動計画」なる情報が映し出されると会場からは喜びの悲鳴が上がった。その内容は、まず2014年6月にニューアルバムのリリースが決定。さらに<SIX NINE WARS-ぼくらの七か月間戦争->と題して、7ヵ月連続で全6種類のツアー全55本を毎月趣向をこらして行うというもの。そのツアータイトルは、<“本当はこれがやりたかった” ムッP LIVES>、<“音楽の総合格闘技2マン”VS>、<“死の神再臨” Thanatos&Thanatos>、<“電光石火の三重奏3マン”TRIANGLE>、そしてアルバムツアー<THE END OF THE WORLD>、<“神々との戦い”ARMAGEDDON>だ。タイトルを見ただけで、何が起こるのか?期待がますます高まるばかり。そして、このツアーを締めくくる“MUCCが最後の戦いの地”として発表したのは、9月23日の国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブだ。次々に発表される計画に割れんばかりの歓声が湧き起こった会場、そして最後にこの言葉が映し出された。「さあ、終わりを始めよう」。

取材・文◎黒田奈保子 撮影◎田浦ぼん

■<SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争->
七ヶ月間連続、毎月異なる全6種類のTOUR、各9公演 GRAND FINALを加えた55本に及ぶLIVE PROJECT!
2014年3月Episode 1.「ムッP LIVES」 FC限定Live&メンバープロデュースLive
2014年4月Episode 2.「VS」 異種格闘2マンTour
2014年5月Episode 3.「Thanatos & Thanatos」 死の神再臨 単独Live Tour
2014年6月Episode 4.「TRIANGLE」 全国3マン対バンTour
2014年7月Episode 5.「THE END OF THE WORLD」 New Album Tour
2014年8月Episode 6.「ARMAGEDDON」 毎公演異なるアーティストとの2マンTour
※各Tourの公演詳細はSIX NINE WARS特設ページでご確認ください。

■SIX NINE WARS特設ページ
http://www.55-69.com/69wars

■<Final Episode「THE END」>
2014年9月23日(火・祝)国立代々木競技場第一体育館
OPEN 16:00 START 17:00
前売券¥5,569(税込)当日券¥6,500(税込)
※全席指定、3歳以上のお子様はチケットが必要です。

【朱ゥノ吐1次先行受付】2014年1月7日(火)12:00~1月9日(木)18:00
※先行予約をご希望の場合は、チケット予約受付期間の締切日前日までに入金手続きまで完了してください。
「朱ゥノ吐」入会案内はコチラ http://www.55-69.com/shu_login/guide-01.html
【虚無僧DU MODE1次先行受付】2014年1月20日(月)12:00~1月22日(水)16:00
スマートフォンの方はコチラ http://sp.mucc-mobile.jp/
ガラケーの方はコチラ http://www.a-deli.com/mucc/
【チケット一般発売日】2014年8月2日(土)
[問]ディスクガレージ  050-5533-0888

◆SIX NINE WARS 特設ページ
◆MUCC オフィシャルサイト
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