【ライブレポート】DIAURA、渋公ワンマン<完全独裁領域渋谷公会堂>で「罵られて、否定されても俺らの信じた景色がある」

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DIAURAが12月29日<完全独裁領域渋谷公会堂>と題したワンマンライヴを渋谷公会堂にて開催した。このライヴは、過去最大規模となる7大都市ツアーのファイナルとなるもの。アルバム『FOCUS』のBARKSインタビューでヴォーカリストのyo-kaは、「強い覚悟を持ってステージに臨む」と語ったが、その言葉通り、このライヴはDIAURAの意志も思想も決意もすべてを詰め込んだ完成度の高いものとなった。全3時間の狂乱にして精巧なステージの模様をお届けしよう。

◆DIAURA 拡大画像

長年、苦楽をともにしてきたメンバーの病気による脱退。その間サポートを続けてきたドラマー達也の加入。現在のメンバーで作りあげ、3月に発売したミニ・アルバムが『REBORN』だ。この作品は、何故この世界で闘うのかを含め、DIAURAが大きく飛躍するために必要な生きざまを刻印した内容だった。そして、5月に行なった赤坂BLITZワンマン・ライヴで発表されたのが、12月29日の渋谷公会堂単独公演だ。2013年のDIAURAは、渋谷公会堂という舞台へすべての力を注ぎながら、日々を駆け続けてきた。12月にリリースしたフル・アルバム『FOCUS』も、音楽性/精神面での進化と深化を繰り返してきた彼らが今感じている、迷走する世の中へ対するアジテーション作として鈍い光を放っていた。

そして12月29日(日)、DIAURAは渋谷公会堂の舞台上に<完全独裁領域>とタイトルを掲げ、その姿を現した。ライブは、"独裁した世界を夢想してゆく様"を綴ったヘヴィ・グルーヴな「DICTATOR」から幕を開けた。

「お前たちの声を聞かせてくれ!! 叫べ!!!」

yo-kaの煽りを受け、二階後方まで、すべての観客たちが一斉に身体を深く折り畳み出した。冒頭から会場は早くも密閉したライブハウスと同じ様相を導き始めていた。

DIAURAは、自らの支持者(ファン)を“愚民”と呼んでいる。彼らが描こうとしているのは、“DIAURAと愚民たちで理想とする世界を作りあげていく”こと。その指針をDIAURAは、1stフル・アルバム『GENESIS』に描き出し、2ndフル・アルバムの『FOCUS』を通して、“心の焦点を何処に当ててるべきなのか?!”を聞き手に問いかけた。もちろんこの日のステージにも、彼らは一つの想いを持って"熱狂の物語"を綴っていた。

序盤のステージは、“自分の存在意義を見いだすための葛藤”をテーマに、「Code:0」や「TRIGGER」など、攻撃的ながらも開放性を持った楽曲を軸に展開する。『カオスプレイ』では、yo-kaの「かかってこい!!」の言葉に煽られるよう、叫び声を上げ、ヘドバンをした観客が場内にカオスな熱狂を作りあげていた。哀愁漂う佳衣の切ないギターの調べから幕を開け、歌が始まると同時に晴々とした表情で弾け出した「Sleeping beauty」では、会場中が大きく手の花を咲かせ、高揚していく光景も。

ゴシック・ロックな「The Redemption」や、シタールの音色も印象深いエキゾチック要素も折り込んだ「TABOO」、暗鬱な表情を携えた「禁示録」「胎動」など、中盤は“感情が奈落へ堕ち、暗闇の中で心蠢いてゆく様”を描写した。心のいらだちを投影した「anti people」では炸裂した激しい演奏に合わせ、客席が思いきりヘドバンし続ける。その感情をさらに煽動するように、yo-kaが客席へ降りて観客たちを煽った。

「「SIRIUS」が生まれたことにより、DIAURAはここまで光を失わずに、お前たちと一緒に歩いてこれた」

そう語ったあと、「SIRIUS」を奈落の底から見えた光へ手の伸ばすようにyo-kaが声昂るままに歌えば、続く「Lily」では光を求め、次第に感情が高揚してゆく感覚をDIAURAは演奏を通して与えてくれた。

「嘗められて、罵られて、否定されて。それでも俺らの信じた景色があるんだよね。その一つがこの渋谷公会堂だった。結局この景色がすべてなんだよ。ズッと曲げずにぶれずに、迷っても迷っても立ち上がって、道を見つけて、探して、もがいて…。そこにお前たちがいたから、俺たちは今、ここにいれるんだよ。最後まで一緒に駆け抜けていきましょう。お前たちの信念の声を俺らに聞かせてくれ!!」──yo-ka

「砂上の夢」から、DIAURAのステージは再び輝き放つ楽曲とともに駆け出した。「お前らのMASTERは誰だ?!」とyo-kaが叫んだ「MASTER」を通して熱狂一体化した会場の光景や、本編最後を飾った「イノセント」の大サビで起きた“閉ざされた籠の中、憧れた光にそっと手の伸ばす♪”の大合唱は、“一人の人間が光を見つけてゆくまでの姿”を熱狂渦巻くステージの中でDIAURAが巧みに描き出していったものだ。

アンコールでも、「TERRORS」や「DOGMA」などの楽曲で場内を興奮の渦に巻き込めば、雄大かつ開放性を持った「Garden of Eden」では会場中の人たちの心に彼らは素敵な笑顔の花を咲かせた。何よりも象徴的だったのが、この日のライブが、DIAURAが初めて世の中に発表した楽曲「失翼の聖域」で締めくくったことだ。

“この声もこの夢も今あなたを導いて~羽ばたいて光射す方へ♪”

そう、彼らの芯となる想いは何も変わっていない。これまでも、そしてこれからもDIAURAは、いろんな苦悩や葛藤、心のもがきと闘いながら、その都度、血の滲んだ生々しい想いを歌にして届けていくことだろう。でも、これだけは忘れないでいて欲しい。彼らは常に“光射す方へ”舵を向けながら進み続け、その船にみんなを乗せながら、まだ見ぬ“光射す景色”へ一緒に進んでいるということを。今からでも遅くはない、その船に乗り込むのは。

すべてのステージを終えたあとスクリーンに映し出されたのは、この日のライヴが映像化されるというもの。さらに嬉しいニュースとして、3月1日より<Into the Core~Awakening Menace~>と題した"47都道府県単独公演"の開催も発表された。しかも、ツアー初日にあたる3月1日より、"ライヴ会場/通信販売限定"でシングル「メナス/境界線」のリリースも決定。DIAURAが行ない始めた完全独裁領域計画は、2014年、全国各地へ直接足を運ぶ形で拡散していく。全国各地でDIAURAのライヴに触れたい人たちへ。もうすぐ奴らが"あなたの街へ侵攻"するので、心待ちにしてほしい。

取材・文◎長澤智典 撮影◎MOTO

■<DIAURA ONEMAN LIVE「完全独裁領域渋谷公会堂」>
2013年12月29日(日)@渋谷公会堂セットリスト
SE CtoD
1.DICTATOR
2.Code:0
3.TRIGGER
MC
4.Cult
5.カオスプレイ
6.赤い虚像
7.Sleeping beauty
8.Invisible
9.The Redemption
~映像~
10.TABOO
11.禁示録
12.胎動
13.anti people
14.SIRIUS
15.Lily
MC
16.砂上の夢
17.deadly number
18.MASTER
19.イノセント
En1
1.TERRORS
2.Beautiful Creature
SMC
3.Lost rain~失いの雨、その記憶との共生~
MC
4.DOGMA
5.Garden of Eden
En2
1.an Insanity
2.失翼の聖域



■リリース第一弾
シングル「メナス/境界線」
【両A面Single(CD+DVD)】AINS-D005 ¥1,800-(TAX IN)
※完全限定生産2000枚
M1.メナス
M2.境界線
MV
1.メナス
※3月1日よりLIVE会場&通信販売にて発売!!

■リリース第二弾
「完全独裁領域渋谷公会堂」LIVE映像化決定!!

■<Ains PRESENTS DIAURA 47都道府県単独公演TOUR'2014「Into the Core~Awakening Menace~」>
3月01日(土)高田馬場AREA
3月02日(日)浦和ナルシス
3月14日(金)高崎clubFLEEZ
3月15日(土)水戸ライトハウス
3月16日(日)宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-2
3月22日(土)新横浜NEW SIDE BEACH!!
3月23日(日)柏PALOOZA
4月02日(水)福島#9
4月03日(木)仙台darwin
4月05日(土)盛岡Club Change
4月06日(日)青森Quarter
4月08日(火)札幌COLONY
4月09日(水)札幌COLONY
4月11日(金)秋田CLUB SWINDLE
4月12日(土)山形ミュージック昭和Session
4月13日(日)新潟GOLDEN PIGS BLACK
4月23日(水)広島ナミキジャンクション
4月24日(木)松山サロンキティ
4月26日(土)高知X-pt.
4月27日(日)高松DIME
4月29日(祝・火)徳島CROWBAR
5月01日(木)岡山IMAGE
5月02日(金)姫路Beta
5月04日(日)長野J
5月05日(祝・月)静岡SUNASH
5月06日(祝・火)甲府KAZOO HALL
5月17日(土)米子AZTiC laughs
5月18日(日)松江B1
5月20日(火)鹿児島SRホール
5月21日(水)宮崎SR BOX
5月23日(金)大分DRUM Be-0
5月25日(日)熊本DRUM Be-9 V2
5月27日(火)佐賀GEILS
5月28日(水)長崎DRUM Be-7
5月30日(金)福岡DRUM SON
6月01日(日)桜坂セントラル
6月04日(水)山口rise周南
6月07日(土)滋賀B-FLAT
6月08日(日)岐阜BRAVO
6月14日(土)富山Soul Power
6月15日(日)金沢AZ
6月17日(火)福井CHOP
6月19日(木)京都MUSE
6月21日(土)大阪MUSE
6月22日(日)奈良NEVER LAND
6月24日(火)和歌山CLUB GATE
6月26日(木)四日市CLUB CHAOS
6月28日(土)名古屋E.L.L.

■<Ains PRESENTS DIAURA 47都道府県単独公演TOUR'2014「Into the【deep】Core~Awakening Menace~」>Tour FINAL
7月06日(日)高田馬場AREA

■<Ains PRESENTS DIAURA 47都道府県単独公演TOUR'2014「Into the【deep】Core~Awakening Menace~」>Tour 裏FINAL
8月16日(土)渋谷QUATTRO


◆DIAURA BARKS特設ページ
◆DIAURAオフィシャルサイト
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