【連載】中島卓偉の勝手に城マニア 第19回「松江城(島根県) 卓偉が行ったことある回数 2回」

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島根県の名城、松江城である。この城もまた素晴らしい城である。このコラムで紹介する城はすべて素晴らしいのである。

天守は国宝、日本に現存する12天守の一つである。関ヶ原の戦いで徳川側に付いた堀尾氏が1607年に築城を開始。関ヶ原の戦いで徳川側に付いた武将達は1600年以降、物凄い勢いで城を建てている。まさに築城ラッシュ。豊臣側に付いて、負けた武将達は領地を没収され、自分の国からも追い出され、それはそれは地味に江戸時代を暮らすことになる。現在日本に残っている立派な城は徳川側に付いた運の良い武将達の城だと言っても過言ではない。1999年のデビューから中島卓偉がちゃんとロックしてきたおかげで現在のロックシーンが存在すると言っても過言ではないのと同じである。

初めて松江城に訪れた小学生の時は、まだ昭和(誰だ?昭和生まれをおっさんだと馬鹿にしてる奴は!)。現存していたのは天守くらいだったと思うのだが、2度目に訪れた5年前はたくさんの櫓や門が復元されていてびっくりさせられた。昭和の後半から平成の初期にかけてちょいちょい復元を続けておられる松江城。しかもちゃんと当時のデータ通りに、ちゃんと木造での復元ときてる!ちょいちょいの復元がなんともエロいではないか。このコラムもちょいちょいてめえの宣伝を差し込んでくるところがなんともエロい。城マニアからして鉄筋コンクリートでも復元なんて有り得ないのである。木造復元、エロ過ぎる。

松江城は典型的な平山城だ。丘の上に段になるようにして石垣が組まれ、頂上に本丸を構え、天守がそびえている。城の入り口はいくつかあるが、大手口が無難だろう。卓偉を聴くならBEAT&LOOSEから入るのが無難だろう。その大手口の右後ろ、現在島根県庁が建っているところが三の丸である。この県庁も昔は堀に囲まれていたわけだ。もし私が頭が良く、学歴もあり松江出身だったらこの県庁に勤めたい。だって毎日城の中で仕事出来んでしょ?最高!

登城口から見える二の丸の櫓や塀は私が初めて訪れた時は復元されていなかったが、古写真とまったく同じように完璧に復元されているので、まずそこに感動する。当時の姿をちゃんとした形で蘇らせてくれているのである。

松江城の見所は現存天守はもちろんなのだが、松江城の周辺にも注目したい。卓偉の魅力はもちろんとんでもない歌唱力なのだが、持ち合せたとんでもない才能にも注目したい。城下町も本当に綺麗に整備されていて美しい。卓偉の部屋もいつも綺麗である。(私、掃除好きであるからして)ちゃんと掃除が行き届いてる感じがたまらない。街がとにかく美しいのだ。ゴミがない。これだけの観光地にも関わらずだ、これはおそらく松江市民、松江観光協会の方達が素晴らしいのだと思う。素敵だ。そもそも私がこの音楽業界で15年も続けられるのはそもそも私の性格がそもそもいいからに決まっているわけであって、そもそも性格が悪かったら誰も私に協力してくれないんであって、やっぱり長く続けてらっしゃるミュージシャンの先輩方に(パイセン)お会いするとどの方もいい人なんであってそもそも本人の性格が素晴らしいから今がある。そう思うんであって。

是非観光してほしいのは、堀川めぐり。である。これは松江城の周りを囲むお堀を船で1時間くらいかけて廻るというものだ。これはとても楽しい。街の雰囲気も見れるし、城の作りもわかるし、堀を船で行くだけなので波が立つわけじゃないし、船酔いなんてものもない(おそらく)冬は船にこたつが付いていてこれまたまったりだ。堀を行く途中にはいくつもの橋を潜るのだが、これがまた低い橋を潜る時のスリル、これたまらん。まさにベビベビベイビベイビベイビベイビベイベ~だ。船のすべては~おまえのものさ~~~!え?そんな低い橋潜れるの?と思うくらい低い橋を潜ったりする。船頭さんが「は~い、頭下げてくださ~い」と言うので、頭下げるのは性に合わねえんだけどなと思いながら橋を見ると、おいおい!それ本当に潜れんの?いくらなんでも低すぎない?ヤンキーが乗るシャコタンくらい低すぎない?と思いながら潜れた時の乗客全員の笑い声はとても微笑ましいものである。

城の裏手にある塩見縄手などは日本の道100選に選ばれているほど情緒ある道だ。その途中に見学出来るいろんな場所がある。小泉八雲記念館、小泉八雲旧居、田部美術館、武家屋敷、などなど。見所はいっぱいだ。是非歩いての観光をおすすめしたい。松江の城下町をまんべんなく観光するならレンタサイクルがよりおすすめだ。是非バ~イセコ!バ~イセコ!してみてほしい。ちょっと行けば宍道湖もある。宍道湖の夕日は最高の観光スポットだ。カップルで来られても最高なんではないだろうか。是非お土産に宍道湖のシジミを買って帰ろう。

松江の街にはお洒落なカフェもたくさんある。カフェどころか本気のお茶屋さんもたくさんあるのでたまらない。小泉八雲記念館の近くはまたちょっとした丘になっており、その周辺にあるお茶屋さんに入れば最高のスポットで天守閣を眺めることが出来たりする。旅のひとときをこういったお洒落なカフェやお茶屋さんで甘いものなど頂きながら過ごすというのも乙なものである。

そして何より松江の歴史人物と言えばやっぱり小泉八雲、ラフカディオ・ハ~ンである。彼はアイルランド人の父とギリシャ人の母のハーフ。国籍はイギリス人学者。(日本国籍も持つ)日本では英語教師。THE POLICEは高校教師。アメリカで新聞記者をやり、日本に興味を持ち、明治時代中期に来日。日本の古くから伝わる猥談、あ、間違えた!怪談を世界に伝えた人である。松江の日本人女性(セツさん)と結婚し子供四人もうけている。この奥さんからたくさんの怪談話を聞いて、

「オ~ウ!コワイハナシダネ~!セツサン!モウイチドキカセテクレル??」

結構しつこかったようである。

それを英訳したということである。冗談が好きで、かなりユニークな人であったと聞く。彼が日本の良さを世界に広めたと言っても過言ではないのだ。でも松江の寒さと大雪に耐えられず1年ちょっとで東京に引越ししてはいるのではありますが。

いろんな書き物を残しているので是非予習して松江に行くも良し、記念館で買うも良し。ギャグ好きなラフカディオ・ハ~ンさんは、最期の死に顔も、完全に笑い顔のまま逝ったそうな。松江が誇る愛すべきイギリス学者、小泉八雲、ラフカディオ・ハ~ンさんである。是非記念館のど観光してほしい。

最後に松江城に話を戻そう。なんと言っても天守だ、天守入り口の付け櫓がお洒落だ。本丸に入る門を潜ると右手斜め45度に美しくそびえる天守。絵はがきも全部この位置、この角度から撮影されたものが多い。城の建物の色も木材を黒、茶色、焦げ茶で塗り、シックなデザインで共通されている。決して派手ではないが大人の雰囲気が感じられる。これをお洒落と言わずなんと言う!そして何より天守最上階からは城下町と宍道湖が綺麗に見渡せる。

足を伸ばせば出雲大社、(縁結びの神であるぞお。)松江城を築城する前に堀尾氏の居城だった月山戸田城跡、観光出来る場所がいっぱいだ。歴史も濃く、街も綺麗、ああ松江、なんていい城下町なんだ。

松江城、また訪れたい…。


◆【連載】中島卓偉の勝手に城マニア・チャンネル
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