【インタビュー】ダウト、初ライブCDを発表 「暴れて盛り上げるライブから、見せて聴かせるバンドに成長したと思う」

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2013年にバンド史上、最大規模となる<ダウト 自作自演 武者修行ツアー>を決行したダウト。そのグランドフィナーレとなったライブの模様を収録した初のライブCD『「活劇ブロードウェイ」~武者修行ツアー GRAND FINALE@中野サンプラザ~』が1月22日に届けられた。アジア各国を含む各地を精力的にまわってバンドに生まれた心境の変化とは? 中野サンプラザのライヴを振りかえりつつ、2014年のダウトの新たな挑戦について幸樹(Vo)と玲夏(B)に語ってもらった。

◆ステージセットひとつとっても、いろんな人が動いてくれたから実現できることで
バンドへの愛情を感じたし、みんなで作り上げた1日ですよね


――2013年11月の中野サンプラザでの公演のもようを収録したダウト初のライブCD『活劇ブロードウェイ』がリリースされましたが、ツアーのフィナーレだったサンプラザ公演を終えて感じたことや、手応えは?

幸樹(Vo):ダウトの強みを出せましたね。ただ暴れるだけじゃなく、ちゃんと見せられて、聴かせられたライブで。

――視覚と聴覚の両方で楽しませることができた?

幸樹:それが自信にもつながったんですね。細かいことを言い出したら課題はたくさんあるし、たぶん、100点満点のライブなんて一生できないと思うんですけど、バンドとしても個人としても“こうありたい”って思えたライブだったので……。それとステージセットひとつとってもいろんな人が動いてくれたから実現できることで、バンドへの愛情を感じたし、みんなで作り上げた1日ですよね。

――ダウトは約1年間、アジア8カ国をふくめ<ダウト自作自演武者修行ツアー>と題して、数多くのライブを行なってきましたよね。その最終地点である中野サンプラザの構想は各地をまわっているうちに生まれたんですか?

幸樹:ツアー中ですね。メンバー同士の会話も増えたし、音にもどんどん敏感になっていったし。その中でただ動いて暴れるっていうところから一歩、進めたというか。

玲夏(B):セットの階段も今までだったら、バンバン登って好き勝手にパフォーマンスしたんだろうけど、今回はここぞっていうところでしか登らなかったですからね。

――それもツアーを経ての変化ですか?

玲夏:それこそ動けばいいってモノじゃないっていう。かと言って静止してきっちりキレイに演奏すればいいってモノでもないので、そのあたりのバランスがとれるようになってきたっていう変化はありますね。

幸樹:ヴォーカルも、ここで動いてマイクがちょっとズレるんだったら、ちゃんと歌ったほうが楽しいし、気持ちいいと思うようになりましたね。それで「あまり暴れなくなって丸くなりましたね」って言われてもいいと思ったし。

――電飾の演出や階段のセットがゴージャスでショーとしても楽しめるライブでしたね。

幸樹:演出には毎回、こだわってますね。今回は“活劇ブロードウェイ”というコンセプトもあったので宝塚の方の動画を見たり、いろいろ研究したんですよ。“ドリフターズみたい”とも言われたんですけど(笑)。

玲夏:演者に問題があった(笑)。

幸樹:演出に凝るのは昔からなんですよね。ツアーのときに、CO2を使ったり。今、考えたらスゴかったね。自分たちでタンク運んでセッティングして。

玲夏:やってたね。重かったなぁ(笑)。

◆何よりも“ライブ感”を味わってほしかったっていうところに尽きますね。
DVDだとモニターがないと見れないけど、CDなら肌身離さず、いつでも楽しめる


――こだわりは変わらずですね。さっき暴れて盛り上げるライブから一歩進むという話が出ましたけど、ダウトらしいアゲアゲなアッパーな曲やダンスチューンがありつつ、バラードがいいポイントになってますよね。

玲夏:自分たちはヴィジュアル系のフィールドでやってますけど、そこだけじゃおさまらないっていう意地がうまいこと出せたのがサンプラザのライブだったと思います。バラードもすごく好きだし、演奏しているときに満足感を感じるんですよ。そういう強みが出せましたね。

――特にバラードでの幸樹くんと玲夏くんの絡みは聴きどころですね。ベースが非常にメロディアスで。

幸樹:さっき音に敏感になっていったっていう話をしましたけど、歌ってるときってリズム隊を聴いてるんですね。玲夏とはよくツインボーカルみたいだねって言われるんですけど、だからこそ、ベースが気になるんですよ。今、めっちゃ、しくったとか(笑)。玲夏:横目でチラッと見られますね(笑)。

――後半のMCでは「オマエら、カッコよかったぞ!」ってオーディエンスに言ってましたけど、どんな心境でした?

幸樹:すごく頼もしさを感じたんですよね。でも、そのパワーに負けることなく、先陣を切って突っ走るのは自分たちだっていう。その関係性がいいなって。

――なるほど。ライブDVDをリリースする傾向が多い中、あえてライブCDにした理由についても教えてください。

幸樹:何よりも“ライブ感”を味わってほしかったっていうところに尽きますね。DVDだとモニターがないと見れないけど、CDなら肌身離さず、いつでも楽しめる。ライブならではの荒さもふくめて聴いてほしいですね。映像がないと、ちょっとズレたところも気になるから、すごい葛藤もあったんですけど。

玲夏:よく言うと人間らしい。

――映像がないと想像力がたくましくなりますよね。

玲夏:そうですね。それぞれのパートというより、ライブ全体の空気感を楽しんでほしい。

――そういう楽しみ方ができるCDでありつつ、初回限定盤Aにはライブ映像をパッケージしたDVDも付いていますよね。視覚的に見せたかった曲を映像のほうにまとめたんですか?

玲夏:ライブの流れも考えつつ、単純に映像映えする曲や、映像化していない新曲たちを優先して収録してます。

幸樹:例えば「捜索願い」という曲はイメージ映像を使って、別アングルで切り替えて、初めての試みで見せたんです。あとはアコースティックヴァージョンとしてアレンジした「ROMAN REVOLUTIN」だったりとか。DVDのほうは視覚的にいいとこどりみたいな感じですね。

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