【ライブレポート】LINDBERGの名曲も連発。ジャンルを超えた<ミュージックフェスタ vol.2>

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アップフロントグループ所属のアーティストたちがジャンルを超えて一堂に会するイベント<ミュージックフェスタ vol.2>神奈川公演が、2月16日にクラブチッタ川崎にて開催された。

◆<ミュージックフェスタ vol.2>神奈川公演

2月14日から15日にかけて日本列島を襲った大雪の影響を受けて、前日に予定されていた仙台公演は中止。さらに一足早く仙台入りしていた機材車も雪のために動けず、クラブチッタでの公演にも間に合わないという状況(仙台出発後30時間で20kmしか進まず)。とはいえこの日のライブは、イベントの音楽監督を務める中島卓偉を中心に、渡瀬マキ、LoVendoЯらレギュラー出演者とゲストの藤本美貴と中澤裕子、そして客席が一体となって、ハプニングをものともしない熱い盛り上がりをみせた。

オープニング。登場したのは、川崎が地元でもある司会のさわやか五郎。盛大に音を飛ばして「B・BLUE」を歌い始めると、即座に鐘が鳴らされる。そして「MUSIC FESTAのテーマ」に合わせて出演者がひとりずつ紹介されていく。

まずは長谷川萌美と田崎あさひのBitter & Sweetがステージに。ストリートライブを観たり、買い物にと月イチで川崎に来ているという長谷川萌美は、衣装が大雪で届かなかったためラゾーナ川崎で購入してきたことを明かす。一方、初めて川崎の地に降り立った田崎あさひは、ソロデビュー時の衣装。「スタッフさんに“オセロみたい”って言われた。」と笑顔をこぼす。そんなふたりは、3月19日にリリースされるインディーズ1stDVDシングルから「インストール」と「Bitter & Sweet」を歌い上げ、トップバッターの大役をはたした。

エリック・フクサキは、KANの「すべての悲しみにさよならするために」を歌い上げる。新人とはいえ、元アルマカミニイトのエリックだけに、歌唱力は折り紙つき。一気に観客を曲の世界へと引き込んでしまい、歌い終わると大喝采が巻き起こる。さらに、Bitter & SweetのふたりとLoVendoЯの岡田万里奈をバックコーラスに従えて、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの名曲「セプテンバー」で、会場は一気にディスコムード。

エリックの盛り上がりを引き継ぐ形で藤本美貴がステージへ。出演予定だった仙台公演が中止となってしまい、実質、今回は本公演のみ出演のミキティ。

年末のアップフロント所属アーティストたち総出演のカウントダウンイベントこそあったものの、それを除けば、ミキティが歌を披露するのは、前回の<ミュージックフェスタ>と10周年記念ライブ以来。「なかなか新曲出すこともないですし。まぁ、(シングルは)『置き手紙』で終わってますし。」「聴きたいよね、新曲。『置かれた手紙』みたいな逆バージョン。アンサーソング。置かれているほうの。」「なんだよそれ!(笑)」というさわやか五郎とのやり取りもありつつ、カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)の「シャイニング 愛しき貴方」を披露。ミキティが歌い始めると、会場の照明も客席のサイリウムも赤一色。

さらにエリックとさわやか五郎が、藤本美貴デビュー10周年記念ライブTシャツと赤いハチマキ姿で登場。会場の期待も高まる中で、エリックに“Japanese no.1 cultureとはいかなるものか?”を教えるべく、ヲタ芸を一気にメインストリームへと押し上げた、日本のアイドルシーンを語る上で欠かせない「ロマンティック浮かれモード」。ステージ上では、さわやか五郎とエリックがヲタ芸を、客席ではエリックのファンも松原健之のファンも含めて600人のオーディエンスがヲタ芸&コールを。そう、会場全体が“美貴様美貴様おしおきキボンヌ”。会場全体が“大の大人が”である(松原健之ファンやエリックファンに説明しておくと、どちらも観客からの“掛け声”)。

藤本美貴が、中澤裕子と田中れいなを呼び込み、モーニング娘。の「ここにいるぜぇ!」そして「LOVEマシーン」に突入。<モーニング娘。も(Wow ×4)>を<中島卓偉も(Wow ×4)>に変えての大盛り上がり。そのまま紫のサイリウムの光とともに、中澤裕子が引き継ぎ「ふるさと」と「DO MY BEST」を披露した。

女性ボーカルたちによるセッションといいつつ、渡瀬マキがひとり山本リンダになりきって、リンダ以上に周りが困っていた「どうにもとまらない」の後には、松原健之が登場。“演歌侍”の寸劇(田中れいながさわやか五郎扮する“川崎にいかにもいそうなヤンキー”に絡まれるものの、逆に田中に凄まれてしまい「お前は“本物”なんだよ」と思わず言ってしまった寸劇)も挟んでの「北の冬薔薇」と「お祭りマンボ」。「金沢望郷歌」で、松原が「わがふるさとは川崎」と歌詞を変えると、バンマス・中島卓偉も笑顔を見せる。会場からは「健之」の大コールだ。

魚住有希と宮澤茉凛のツインギターによるアグレッシブかつスリリングなインスト楽曲「~Invasion~」からライブをスタートさせたLoVendoЯからは、バレンタインデー直後ということで、岡田万里奈が手作りのクッキーを作ったという女の子らしいエピソードが飛び出す。ところが、ジップロックに入った状態で楽屋に置いてあったと田中れいなが暴露し、続けて「見た目は結構可愛くて。食べたわけよ。感想、直接その時本人には言ってないんだけど、なんかね……魚の味がした。金属の味がした。もしかしたら殺されるんじゃないかと(笑)。」とコメント。さらにLoVendoЯの現場マネージャー(20代・女性)に食べさせてみたところ、言葉なく固まったという話までも。爆笑の観客と、「あとでみんなの楽屋に置いておきますから!」と、なぜかバンド内ではなくイベント出演者全員を巻き込もうとする岡田であった。

「SWEET TWEET」「OH! MY Friends」「BINGO」の3曲を披露したLoVendoЯからは、ファン待望なお知らせも。4月にオリジナルミニアルバムをリリースし、さらに同月にBitter & Sweetとライブを行なうことが田中と岡田から発表された。

LoVendoЯでボルテージが高まった会場をさらにブチ上げたのは、バンマス・中島卓偉。「いいんです、僕の曲知らなくても! 一緒に体動かしてロックしようぜ!!」と、「ゲッザファッカウッ!!!」「さらけだす」。ステージを隅々まで移動して(さわやか五郎調べで82往復)シャウトを熱くキメると、激しい衝動に突き動かされた観客側も総立ちで、拳を掲げる。ちなみに、公演が長時間にわたり、かつ観客の年齢層もかなり幅広い<ミュージックフェスタ>。これまでの公演も含めて座席が用意されている。

「つながってる感を出したくてLoVendoЯTシャツを着ている」という中島卓偉。さらに、LoVendoЯの魚住と宮澤をギターに従えて「BEAT&LOOSE」「YES MY WAY」の2曲を熱唱。汗も滴るほどの男臭いゴリゴリのロックでオーディエンスをシビれあげさせて、ステージを渡瀬マキへと託す。

2013年、アップフロントに移籍した渡瀬マキが披露したのは「BELIEVE IN LOVE」。その客層のほとんどが知っているであろう、先日活動再開を発表したLINDBERGの大ヒット曲に、会場の熱気は醒める気配をみせない。さらに「もうちょっと歌ってもいい? じゃあ可愛い女子を呼んで。れいなさーん!」と、田中れいならを呼び込んで「恋をしようよ! YEAH!YEAH!」「もっと愛しあいましょ」とヒット曲連発で、ステージと客席が一体となって盛り上がり続けた。

「リンダリンダ」セッションで飛んで跳ねて本編は終了。アンコールは、中島卓偉作曲、渡瀬マキ作詞で<ミュージックフェスタ>のために作られた「だいじょうぶ」。さらに、LINDBERG作品からもう1曲「今すぐKISS ME」を全体で歌いながら、クラブチッタでの公演は大団円を迎えた。

<ミュージックフェスタ vol.2>は2月23日の名古屋公演でファイナルを迎える。

「仙台公演が中止になってしまって。天候ってのは自分たちが超えられない壁だったりするんですけど、そこで悔しかった部分はファイナルに生かしたいと思ってますし、ほんとに、ジャンル関係なくこういうイベントが成立しているんだなっていうのを証明する。この先もやり続けないと伝わらないことってたくさんあると思うんで。このツアーの自分たちの結果を出せたらなと思います。」── 中島卓偉

また、3月29日と30日にパシフィコ横浜で開催される入場無料のイベント<Forest For Rest SATOYAMA & SATOUMIへ行こう2014>に<ミュージックフェスタ>も参加することが発表されている。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)


◆BARKSライブレポート
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